●サラリーマンのゆとりある老後生活のために『お金持ち大家さん』を書いた
―― そこで、財産ドックという、地主さんの資産相続の相談にのる、「お金持ち大家さん」のほうにいくあたりが、またすごいところですよね。
高橋 あれは45歳のときですが、バブルが崩壊するというのは、何となく感覚的に臭っていました。それで、このままだったら駄目だなと思ったのです。
地主さんの相続対策ですが、今、地主さんは相続税で半分持っていかれます。ただ、例えば今でこそ20億のうち半分の10億ですが、当時僕がやっていたときは7割です。10億あったら7億持っていかれて、3億しか残らない。ということで、「こんな国があるのですか」「こんなばかな話はないですよね」となる。
けれども、僕がコンサルをすると、7億持っていかれるうちの半分だから、3億5000万で済みます。「そんなことができるのですか」と聞かれるので、「できますよ」と答えるのですが、地主さんに信用してもらうのが大変です。
―― 金を持っている人は信用しないですよね。
高橋 農家の人は特に信用しないですね。「何か口でだまされてしまうのではないか」とか、「こいつ、自分のことを利用しに来たのではないか」と思われるのが普通です。
けれども、皆さんが30億、40億と持っていて、今120人のコンサルをしているので、3000億ぐらいの資産を預かっているわけです。それが僕の言う通りやって、相続税が皆だいたい半分になって、それで家賃が数千万から3億ぐらい入っている。そのうち半分ぐらいは返済にまわっているけれど、それでも半分残っているわけだから、生活は楽ですよ。
そんなことをやって、皆さんをお金持ちにして、「よっしゃ」となったのです。地主さんをお金持ちにするのは簡単です。それならサラリーマンに老後ゆとりある生活をさせてあげようと思って書いたのが、この『お金持ち大家さん』です。
●個別相談を受けた1500人のうち、800人がアパートを購入
―― これはすごく分かりやすいですよ。
高橋 『お金持ち大家さん』は、誰でも読んだらすぐ理解できるように、不動産用語などを一切使わずに書きました。だから、主婦が読んで、「私でも分かります」という感覚の文章です。そうしたら、「私も分かりました。相談にのってくれますか」と言って、個別相談に今まで1500人...
(高橋誠一著、PHP研究所)