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DATE/ 2018.08.27

エアコンの温度下げるのはハラスメントになる?

 セクハラ、パワハラに加え最近はスメハラ(スメル・ハラスメント)、マタハラ(マタニティ・ハラスメント)など「ハラスメント」が細分化されていますが、今年の猛暑で注目されているのがエアハラ(エアコン・ハラスメント)です。エアコンで嫌がらせとはいったいどういうことなのでしょうか?

日本最高気温を更新 酷暑で注目されるエアハラ

 エアハラの明確な定義はないのですが、おおまかに言ってエアコンをめぐるハラスメントです。

 例えば節電を理由に猛暑でもエアコンの使用を制限したり、暑がり社員がエアコンの温度を下げて寒がり社員は真夏なのにオフィスでブルブル、などがわかりやすいでしょうか。言葉そのものは最近使われ始めたエアハラですが、概念としてはずっと昔から存在していたものです。全国各地で30度後半や40度を記録し、7月23日には埼玉県熊谷市で41.1℃と観測史上最高気温を更新するなど酷暑が続く2018年。それだけにエアハラが用語として改めて注目を集めることになったのでしょう。
 各種ハラスメントは法に触れるケースもありますが、エアハラの場合はどうなのでしょうか?

 弁護士ドットコムの記事『30度でも「寒い寒い」職場を熱帯園にする寒がりさん…温度を下げたら「エアハラ」か』によると、25℃までは下げても問題はない、とする弁護士のコメントを紹介しています。25℃設定でも吹き出し口の近くに席があるかどうか、OA機器の台数などによって感じ方は大きく異なりますが、労働安全衛生法や「快適な暮らしのガイドライン」を目安に考えると、25℃までは許容範囲と見ることができるようです。

寒がりさん向け、オフィスの防寒対策はコレ

 25℃じゃ寒すぎる!という人も少なからずいるでしょう。そんな方へのアドバイスは上と下を暖めること、です。エアコンの冷風は上から吹き出してくることが多いため、寒さを感じやすい首筋を防ぐようにしましょう。スカーフやストールを巻くことで、上半身に流れ込む冷気をシャットアウトすることができます。それと同時に冷気は低いところにたまるため、下半身の防寒も大切です。ひざ掛けやレッグウォーマー、厚手の靴下は効果があります。
 ちなみに「真剣な雰囲気や和やかな雰囲気などを壊す発言をしたり、そのような態度を取ったりすること」を指してエアハラ(エアー・ハラスメント)と呼ぶ場合もあるようです。様々なハラスメントが用語として現れている現代は、様々な場面で見過ごされてきた“被害者”が声を出しやすくなった証拠と言えるのかもしれませんね。

<参考サイト>
弁護士ドットコム:30度でも「寒い寒い」職場を熱帯園にする寒がりさん…温度を下げたら「エアハラ」か
https://www.bengo4.com/c_5/n_8243/
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