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DATE/ 2018.12.22

結婚相手に「妥協」したポイントは?

 あなたは結婚相手に対して「妥協」した点はありましたか? 自分にとっては身の丈のあった相手…と思っても、何かしら我慢したことはあるのではないでしょうか。

妥協した点でもっとも多かったのは「容姿」

 全国14ヵ所に結婚式場を展開するアニヴェルセルの調査によると、全国20代~30代の既婚男女618名のうち、約7割が結婚相手に対してなんらかの点を妥協したと答えています。

「あなたは、結婚相手に対して妥協したポイントはありますか。(12項目のうち複数回答)」
1位:容姿(24.1%)
2位:収入(23.6%)
3位:性格(16.0%)
4位:家事の得意度(15.2%)
5位:住んでいる場所(13.9%)
6位:価値観(11.7%)
7位:家族との仲(11.0%)
8位:食の好み(11.0%)
9位:学歴(8.9%)
10位:家柄(7.9%)
11位:年齢(7.0%)
12位:その他(2.8%)
特になし(31.2%)
(全国の20代~30代の既婚男女618名)

 既婚者の中で、相手に妥協した点で最も多かった答えが「容姿」でした。約4人に1人の人が、顔が自分の好みとは違う……と考えつつも相手と結婚した人が多いようです。

 筆者の周囲でも同様のアンケートをとったところ、下記のような意見が。

「顔の好みは言い出したらキリがない。お互い気持ちが一緒ならそれでいいと思って」(20代男性、営業、会社員)
「相手は好みとは真逆でなかなか恋愛対象にならなかったけど、一緒にいて気が楽だし、何よりお互いに尊敬しあえる部分があったので」(30代女性、自営業)

 結婚したこの先もずっと一緒にいる人がどんな人がいいか考えたら、顔で選ぶよりも、お互い尊敬しあえる間柄のほうが長続きするのかもしれませんね。

男女で期待の差があった「収入」

 2位に入った妥協点は「収入」。こちらも「容姿」とほぼ同じ割合でのランクインとなりました。
 ただし男女差に開きがあり、男性で「収入」を選んだ人は13.6%。女性は33.7%と大きな差が。多くの女性は結婚当初は男性に収入面で期待している部分が大きいようです。

「彼の収入はかなり低かったですが……自分も働いているし、何より物事の考え方や捉え方が今まで出会った男性よりも一番近いものがあったので、やっていけるうちはやっていこうと思いました」(20代女性、自営業)
「収入面は自分がなんとかするべきだと考えました。授かり婚だったので……」(30代男性、営業、会社員)
「収入はお互い低いですけれど、2人でシェアできることも多いので、経済面ではだいぶ楽になりました」(30代女性、デザイナー、契約社員)

 収入の多い少ないよりも、お互いの収入でどれだけやりくりできるか、お金に対する意識のすりあわせのほうが大事かもしれませんね。

妥協したことで似たもの同士になってくる?

 そして3位に「性格」がランクイン。人は十人十色、ちょっとした性格の違いは致し方ないと目をつぶっているのかもしれませんね。
 筆者の周囲では性格の面で妥協した、という意見はあまり聞かれませんでしたが、

「自分はアウトドア派だけど彼はインドア派。結婚してから影響されたのか、自分もインドア派に……」(30代女性、主婦)
「意外とずぼらで金銭感覚が自分と違い、将来が不安になってきた」(20代男性、会社員)

 と、結婚したことで自分が変化した人や、知らなかったマイナス面が表面化してきたという人がいました。性格の違いによる妥協は、どこまでが許容範囲になるのかがポイントになりそうです。

立場によって絶対に妥協できない点もある

 1ケタ台におさまった学歴(8.9%)、家柄(7.9%)、年齢(7.0%)。中でも年齢がほぼ最下位なのは驚きです。何かと「年上か年下か」など話題に上りやすい年齢差問題ですが、

「年齢よりも、価値観が合うかどうかです」(20代男性、エンジニア、会社員)
「年齢は正直関係ない。好きになった人がたまたまその年齢だったというだけですね」(30代女性、事務、アルバイト)

 既婚者にとっては、年齢はさほど妥協点にはならないようです。

 いっぽうで、少数派ではこんな意見も。

「彼が長男ということと、姓を相手に合わせざるをえなかったこと。姓を変えるのが面倒だというよりも、彼が変えたくないと強く希望したので尊重しました」(30代女性、WEBデザイナー、会社員)
「妻は社長令嬢です。自分が当時起業していたのもあり、学歴の高さと、育ちの良さが絶対条件でした」(30代男性、営業、会社員)

 それぞれの立場によって、絶対に妥協できない点も変わってくるようです。

妥協を妥協と考えない人も

 全体の割合から見ると「特になし」と答えた人が31.2%と、最も高くなりました。約3人に1人の人が心から満足する相手と結婚できたようです。

 実際に筆者の周囲でもほとんどの人が「特にない」と答えていました。

「まったくないです。十分すぎる相手だと思っています」(30代女性、事務、契約社員)
「細かいところで妥協点はたくさんあります。でももう付き合いも長かったし、結婚して一緒に生活してもあんまり気になりませんでした。妥協点はお互いが補完し合った結果ととらえています」(30代男性、エンジニア、会社員)
「相手のスペックは自分の合わせ鏡。自分の成長に合わせて相手も成長していくと思っています。結婚するタイミングで、こちらから妥協すべきでもないかなと」(30代男性、営業、会社員)

妥協といってもそれがマイナスなのではなく、お互いの成長要素だととらえる人もいるようです。現在、お相手募集中の方にとっては、心強い意見なのではないでしょうか。

妥協はマイナスにならない

いかがでしたか? 理想の結婚の形は人それぞれですが、みなさん上手に「妥協」をしながら相手を受けいれているというのがお分かりいただけたかと思います。

誰しも思い描く理想の結婚。けれどもお互いの「理想」を強いれば強いるほど、相手も自分もイライラしてしまうもの。「結婚相手なんだから絶対に妥協はしない」と考えている方も、妥協をマイナスにとらえず「自分の価値観が広がるチャンス」と捉えてみてはいかがでしょうか。妥協したことで自分の知らなかった、相手の愛おしい一面が見られるかもしれませんよ。

<参考サイト>
・結婚にだって妥協はつきもの!? いまどきカップルが相手に最も妥協したポイントは何?
http://www.anniversaire.co.jp/brand/pr/soken1/report53.html
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