テンミニッツTV|有識者による1話10分のオンライン講義
ログイン 会員登録 テンミニッツTVとは
社会人向け教養サービス 『テンミニッツTV』 が、巷の様々な豆知識や真実を無料でお届けしているコラムコーナーです。
DATE/ 2021.11.28

世代別にみる貯蓄1000万以上の人の割合

 世代や環境にもよりますが、きりのよい数字で、学生時代は100万円、社会人になってからは1000万という貯蓄額の目標値をよく耳にします。低金利の時代に銀行に預けておくくらいなら、投資にまわす人も多いでしょうが、いざというときのための貯蓄額として1000万はあらまほしき金額といえます。今回は、貯蓄額1000万以上を達成している人がどのくらいいるのかについて迫りたいと思います。

「貯蓄1,000万円以上」の割合は?

 2021年1月に公開された金融広報中央委員会「家計の金融行動に関する世論調査」をもとに、「貯蓄1,000万円以上」の世帯について、一人暮らし、二人以上の暮らしにわけて、世代別にみていきましょう。ちなみにこの貯蓄とは、金融広報中央委員会が定義する金融資産になります。事業性金融資産や手もとの現金や貴金属等は含まない家計が保有する金融資産全般とし、預貯金は定期性預金・普通預金等の区分にかかわらず、「運用」目的で蓄えている部分のみとのこと。

[単身/一人暮らし世帯]
世代:貯蓄1,000万円以上の割合
20代:1.7%
30代:9.1%
40代:17.3%
50代:20.2%
60代:32.2%

[家族/二人以上世帯]
世代:貯蓄1,000万円以上の割合
20代:4.0%
30代:20.4%
40代:32.7%
50代:42.0%
60代:46.7%

 20代で1,000万円以上貯蓄があるという方はさすがに少数派です。単身よりも家族世帯、また、30代、40代と加齢とともに1,000万円以上貯蓄があると答える割合は増加していきます。注目したいのは家族世帯で、子どもの教育資金など、何かと物入りな40・50代でも30%以上が、60代にいたっては10人中4人以上となる46.7%が貯蓄1,000万円以上を達成しています。

1000万以上お金を貯めるには

 何かと不安要素の多い老後の資金として、1000万以上の貯蓄はしておきたいもの。実際にはどのように貯めればよいのでしょう。

 一般的には、収入を増やす、無駄な支出を抑えるが基本になりますが、生活習慣として「先取り貯蓄」がお勧めです。

 お金が貯まらない世帯の多くは、月々の収入から支出を差し引いて余った額を貯蓄するとように考えます。この場合、差額が0もしくはマイナスにもなりかねない生活習慣になります。

 一定の収入があるのであれば、貯蓄額をあらかじめ差し引いて、支出をコントロールする、これが「先取り貯蓄」です。給与から差し引かれて貯蓄される財形など、システム的に貯蓄する方法もあります。

 貯蓄ゼロから1,000万円を目標にするのであれば、期間設定10年で月額約8.3万円、期間設定20年で月額約4万円、期間設定30年で月額約2.7万円ずつ「先取り貯蓄」していけばよい計算になります。

 ある程度貯まってきたところで、確度の高い投資を組み合わせて運用できれば、金融資産1000万以上も夢ではなくなるでしょう。

<参考サイト>
・知るぼると:家計の金融行動に関する世論調査
https://www.shiruporuto.jp/public/document/container/yoron/
~最後までコラムを読んでくれた方へ~
物知りもいいけど知的な教養人も“あり”だと思います。
明日すぐには使えないかもしれないけど、10年後も役に立つ“大人の教養”を 5,100本以上。 『テンミニッツTV』 で人気の教養講義をご紹介します。
1

繁華街・新宿のルーツ、江戸時代の遊女が働く飯盛旅籠とは

繁華街・新宿のルーツ、江戸時代の遊女が働く飯盛旅籠とは

『江戸名所図会』で歩く東京~内藤新宿(2)「夜の街」新宿の原点

歌舞伎町を筆頭に、東京でも有数の繁華街を持つ新宿だが、その礎は江戸時代の内藤新宿にあった。遊女が働く飯盛旅籠(めしもりはたご)によって、安価に遊興できる庶民の「夜の街」として栄えた内藤新宿の様子を、『江戸名所図...
収録日:2024/02/19
追加日:2024/04/28
堀口茉純
歴史作家
2

なぜ民主主義が「最善」か…法の支配とキリスト教的背景

なぜ民主主義が「最善」か…法の支配とキリスト教的背景

民主主義の本質(1)近代民主主義とキリスト教

ロシアや中華人民共和国など、自由と民主主義を否定する権威主義国の脅威の増大。一方、日本、アメリカ、西欧など自由主義諸国における政治の劣化とポピュリズム……。いま、自由と民主主義は大きな試練の時を迎えている。このよ...
収録日:2024/02/05
追加日:2024/03/26
橋爪大三郎
社会学者
3

日本は再エネが難しい!?再エネ比率が高い国との相違点

日本は再エネが難しい!?再エネ比率が高い国との相違点

日本のエネルギー&デジタル戦略の未来像(3)電力の部分最適と全体最適

サステナブルな電力の供給と消費が求められる現代社会。太陽光発電のように電力の生産拠点が多元化する中で、それぞれの電力需給と国全体の電力需給のバランス調整が喫緊の課題となっている。実はヨーロッパなどの「再エネ比率...
収録日:2024/02/07
追加日:2024/04/27
岡本浩
東京電力パワーグリッド株式会社取締役副社長執行役員最高技術責任者
4

陰の主役はイラン!?イスラエル・ハマス紛争の宗教的背景

陰の主役はイラン!?イスラエル・ハマス紛争の宗教的背景

グローバル・サウスは世界をどう変えるか(4)サウジアラビアとイランの存在感

中東のグローバル・サウスといえば、サウジアラビアとイランである。両国ともに世界的な産油国であり、世界の政治・経済に大きな存在感を示している。ただし、石油を武器にアメリカとの関係を深めてきたのがサウジアラビアであ...
収録日:2024/02/14
追加日:2024/04/24
島田晴雄
慶應義塾大学名誉教授
5

重要思考とは?「一瞬で大切なことを伝える技術」を学ぶ

重要思考とは?「一瞬で大切なことを伝える技術」を学ぶ

「重要思考」で考え、伝え、聴き、議論する(1)「重要思考」のエッセンス

「重要思考」で考え、伝え、聴き、そして会話・議論する――三谷宏治氏が著書『一瞬で大切なことを伝える技術』の中で提唱した「重要思考」は、大事な論理思考の一つである。近年、「ロジカルシンキング」の重要性が叫ばれるよう...
収録日:2023/10/06
追加日:2024/01/24
三谷宏治
KIT(金沢工業大学)虎ノ門大学院 教授