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DATE/ 2023.04.15

ドライブレコーダーの選び方と必須条件とは

 車のドライブレコーダーは現代では必須アイテムとなりつつあります。いざという時、事実が記録されていることの恩恵はかなり大きいです。ただドライブレコーダーと一言でいっても、さまざまなものがあります。ではどういったドライブレコーダーが望ましいのでしょうか。

ドライブレコーダーで大事な3つのポイント

 ドライブレコーダーは、あおり運転や当たり屋行為といった悪質なトラブルに見舞われた時、重要な証拠となります。また偶然居合わせた車の視点からの記録が残ることで、事件や事故解決の一助となった事例も出てきています。これがない状況では、監視カメラを使ったりタイヤ痕や周囲の状況を精査したり、聞き込みをしたりして状況証拠を集める必要があったりすることを考えれば、ドライブレコーダーがどれだけ心強い現代の利器であるか分かります。

 ただし、問題が起きた時に証拠とできるレベルのものでなければ意味はありません。これを満たすための要件には大きく三つのポイントがあると言えます。一つ目は「広範囲を」撮影できるもの、二つ目は「綺麗に(高精細に)」撮影できるもの、三つ目は「駐車監視」機能が付いているものです。この辺りについてそれぞれもう少し細かくみてみましょう。

100度以上の水平画角、フルHD以上かつ200万画素以上

 広範囲という点に関しては、特に水平画角(横の画角)をよく確認しましょう。360度(全方位)のものだと死角がないのでかなり有用です。ただし魚眼レンズのようにやや画像が歪んで記録されるのでやや確認しづらかったり、価格が高かったりする点が難点です。最低でもおおよそ100度以上の画角はあった方が良さそうです。また、フロントのみでなく、リアカメラもあれば後方からの追突といった状況にも対応できます。

 「綺麗に(高精細に)」という点に関して、画質は「フルHD(1980×1080)」以上のものが推奨される場合が多いようです。また画素数は200万画素以上。これであれば相手のナンバーを読み取ることが可能です。また、WDR(ワイドダイナミックレンジ)やHDR(ハイダイナミックレンジ)といった記載があるものは、逆光などの明暗差でナンバーが真っ白になったり真っ黒に潰れたりすることを防いでくれるので、より安心です。また、夜間機能がついているものだと、暗い状況でも高感度で撮影されるので夜や暗い場所でも対応します。

駐車監視機能、容量の大きなSDカード

 また駐車監視機能が付いていれば、走っていないときになにか車に異変が起きた時の記録をとっておくことも可能です。振動や衝撃を感知して記録を始めるものや動体を感知するもの、常時記録するものなどがあります。これであれば、駐車して車から離れている状態でのイタズラ対策や当て逃げ対策にも効果を発揮します。

 また記録媒体はmicroSDカードであることが多いですが、買った時に同梱されているものは容量が少ないようです。これだとすぐに画像が上書きされてしまうので、大事な映像が残らないかもしれません。またSDカードは上書きをすればするほどエラーが起きやすくなります。さらに広範囲、高画質であればあるほど容量を消費します。

 こうしたことから、なるべく容量の大きいSDカードを追加購入しましょう。現在よく使われるSDカードには最大2GBまでの「SD」と4GBから32GBまでの「SDHC」、64GBから256GBの「SDXC」という3つの規格があります。ドライブレコーダーがSDHCまでの対応であれば最大32GB、それ以上の容量のSDカードを使いたい場合ドライブレコーダーがSDXCカードに対応していることが条件です。ちなみに、最低でも8GBは必要という意見は多いようです。

 もちろん高機能のものになればなるほど価格は高くなります。しかしドライブレコーダーはその性能によって証拠能力が変わる可能性があります。ここでは最低限の条件をそれぞれ紹介しました。このあたりのポイントを吟味した上で、あとは予算をみながら可能な範囲で高機能のものを選ぶというように考えておくといいのではないでしょうか。

<参考サイト>
ドライブレコーダーとは。選び方や必要性は?普及率、機能、装着義務化と補助金について|ZURICH
https://www.zurich.co.jp/car/useful/guide/cc-whatis-driverecorder-choice/
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