日本 呪縛の構図~日本の重要性と懸念
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日本で効果的なガバナンスをつくるのは無理なのか?
日本 呪縛の構図~日本の重要性と懸念(6)質疑応答編(通訳版)
政治と経済
R・ターガート・マーフィー(筑波大学名誉教授)
日本で効果的なガバナンスをつくるのは、実際問題として無理ではないか。なぜ日本は毎年大量の米国債を買い続けているのか。会場からの質問に、筑波大学名誉教授R・ターガート・マーフィー氏が丁寧に答える。(2016年12月6日開催日本ビジネス協会JBCインタラクティブセミナー講演「日本 呪縛の構図~この国の過去、現在、そして未来」より、全6話中第6話、通訳:福原利夫氏)
時間:9分48秒
収録日:2016年12月6日
追加日:2017年3月9日
≪全文≫

●日本で効果的なガバナンスの仕組みをつくるのは不可能ではないか


質問1:日本でガバナンスのメカニズムをつくるのは、事実上無理ではないか。それが唯一機能したのは、天皇による終戦の決断くらいではないか。

Murphy :Yes. I agree that the monarchy can really help in creating kind of governance. And I think some of the discussion about changing the law to permit the abdication of the emperor is an indication of that. But the other thing that I think really is important is institutionally strengthening the kantei.

福原(通訳):日本の歴史の中で、昭和天皇が敗戦を受け入れ、(1945年)8月15日にあのようなアナウンスをしたことは、そのようなガバナンスが機能した例だと思います。しかし、今はそういう話はありませんが、今後、天皇にそういった権限を与えるような天皇制にするのかということは、一つ考慮すべき点かもしれません。またそうではなく、天皇制は今の象徴制のままでいくのであれば、官邸の機能の強化ということも一つあると思っています。

Murphy :Yes, yes. When I was just - parenthetically, I saw an interesting comment that Winston Churchill made. And he said that, if the United States at the Versailles treaty, Versailles, the negotiations that led to the Versailles treaty at the end of World War I, if the United States had not insisted on the end of the Hohenzollern and Habsburg dynasties, the monarchies in Germany and Austria, and turning those two countries into republics, Churchill said, we would never have had the Second World War, so. Because you look at the situation in the U.S. today in contrast the situation in Japan or in Britain, where the monarchy is genuinely loved by practically everybody that half of the U.S. hates its president.

福原(通訳):皆さんご存じのイギリスのウィンストン・チャーチルが語った言葉があります。ベルサイユ条約で第一次世界大戦が終結するにあたり、オーストリアとドイツの王政はなくなりましたが、チャーチルがその後、「もしオーストリアとドイツで王政が続いていれば(先ほど昭和天皇のような発言権や行動力があれば)、第二次世界大戦は起こらなかったのではな...

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