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DATE/ 2018.03.05

飲酒事故率ワースト1は意外なあの県!

 毎日どこかで交通事故が起きています。2018年の交通事故発生件数は430,345件、死亡者数は3,532人。1998年から2005年まで毎年、年間交通事故数は900,000件を越え、交通事故死亡者数も9,000人から7,000人でした。ここから考えれば半減です。それでも、年間3,000人以上が交通事故で亡くなっています。もっと私たちにできることはあるのではないでしょうか。ここで詳しく状況を見てみましょう。

飲酒運転による事故が多いのは?

 飲酒運転による事故を都道府県別に見ると、どうなっているのでしょうか。一般社団法人日本損害保険協会のHPに掲載されている「2017年都道府県別飲酒運転事故の状況 - 原付以上<第1当事者>による事故件数 - 」によると、飲酒運転による事故率の順位は以下の通りです。

1位 鳥取県(1.91%)
2位 島根県(1.75%)
3位 福井県(1.70%)
4位 沖縄道(1.63%)
5位 茨城県(1.62%)
全国平均(0.8%)

 飲酒運転事故率が最も高いのは島根県という結果です。全国平均の2倍を越えています。

 同データをさらに細かくみていくと、「運転免許保有者10万人あたりの飲酒運転事故件数」は以下の通りです。

1位 山梨県(9.3件)
2位 沖縄県(8.7件)
3位 佐賀県(8.2件)
4位 茨城県(7.4件)
5位 滋賀県(7.0件)
全国平均(4.4件)

 こちらのトップは山梨県、2位は沖縄県で、先に挙げた飲酒運転事故率では10位(1.36%)、4位(1.63%)でした。3位の佐賀県は36位(0.7%)、4位の茨城県は5位(1.62%)、5位の滋賀県は8位(1.45%)です。

 ここに挙がった3位の佐賀県は、飲酒運転事故件数自体は多いけれども、事故全体に占める飲酒運転事故の比率は低い、つまり、人口比での交通事故数自体が比較的多い、ということかと思われます。

 ちなみに「人口10万人あたりの交通事故件数」が最も少ないのは東京都でした。

名古屋走りと交通事故の関係は?

 ネット上よく話題に登っているもので、名古屋では無理な車線変更や強引な追い抜きといった危ない運転(名古屋走り)に遭遇する、という話があります。確かに、交通事故件数、交通事故死亡者数を総数で見ると、ともに1位は愛知県、さらに交通死亡事故者数1位は2003年から14年連続です。また人口10万人あたりで見ると、交通事故件数では8位、しかし、交通事故死亡者数はなんと41位という結果に。

 この事実をどう考えてよいのか、難しいところですが、データをよく見ると「交通事故死亡者数」のランキングと「65歳以上人口(高齢者数)」のランキングに相関関係があります。実際、内閣府の平成27年交通安全白書では「死者数のうち高齢者の死者数が占める割合は53.3%と過去最高となった。」とされています。つまり、交通事故死者の半数は65歳以上の高齢者ということです。ということは、高齢者の多い地域の方が「人口10万人あたりの交通事故死亡者数」が多くなる傾向があるとは言えるでしょう。

 愛知県は自動車登録台数もかなり多く、名古屋走りと交通事故数の因果関係はもう少し実例まで含めて詳しく調査しないとわかりません。しかし、少なくとも愛知県では交通事故件数、交通死亡事故件数が多いことだけは事実です。

飲酒運転は重大事故につながる

 ここまでデータをさまざまな側面から見ましたが、飲酒運転がたいへん危険であることは変わりません。飲酒運転による死亡事故は、たしかに1993年の1,480件をピークとして、2016年のデータでは200件代まで減少しています。一方、死亡事故のうち、飲酒運転によるものは「飲酒なし」と比べると8.4倍の高さです。飲酒運転での事故は死亡事故に直結する可能性が高いことは間違いありません。

<参考サイト>
・e-Stat政府統計の総合窓口:平成30年中の交通事故死者数について
https://www.e-stat.go.jp/stat-search/files?page=1&query=交通事故死者数について&layout=dataset&toukei=00130002&tstat=000001032793&stat_infid=000031782696
・一般社団法人日本損害保険協会「2017年都道府県別飲酒運転事故の状況 - 原付以上(第1当事者)による事故件数 - 」 http://www.sonpo.or.jp/efforts/reduction/insyu/kenbetsu.html
・内閣府:平成27年交通安全白書(概要) > 第1章 道路交通事故の動向 http://www8.cao.go.jp/koutu/taisaku/h27kou_haku/gaiyo/genkyo/h1b1s1.html
(10MTV編集部)