社会人向け教養サービス 『テンミニッツ・アカデミー』 が、巷の様々な豆知識や真実を無料でお届けしているコラムコーナーです。
家やマンションの寿命はいったい何年なのか?
最近、道路の補修工事やマンションやビルの修繕工事をよく見かけませんか。これは、日本の高度成長期からバブル期に建てられた物件が修繕のタイミングを迎えている、ということのようです。では、そもそもマンションやビルは何年くらい持つのでしょうか。
では実際に住宅がどれくらいの期間を経て取り壊されるのかというと、全国平均で約53年とのこと。構造種別でみると木造の一戸建てでおよそ58年、マンションなどの鉄筋コンクリート造の共同住宅ではおよそ60年となっています。
もちろん、この寿命は作られたときの工事の質や、土地環境、作りの頑丈さといった点と関連してくるので一概に言うことはできませんが、案外長持ちしているといった感じもします。
また一戸建ての場合、築30年を過ぎると市場価値がゼロとなることが多く、更地にしたほうが売りやすいと言われることもあります。しかし、更地にするのもそれなりのお金がかかります。そのままリフォームもしくはリノベーションして住みたいという需要もある点は意識しておいたほうがいいかもしれません。
こういったマンションの場合、大地震に耐えられる強度がないことから危険とみなされ、住宅ローン控除などの優遇が受けられなくなることもあるそうです。こうして、建て替えの方向に向かう場合もあります。つまり、旧耐震基準のマンションは少しずつ寿命に近づいているものが多いといえるかもしれません。
また、新耐震基準で建てられているマンションでも、防水・仕上げ、配管などのメンテナンスを定期的に行っていなければ寿命は早く来てしまうこともあります。こうしたメンテナンスにももちろんお金がかかります。この金額は年数を経過すればするほどより大きくなることは言うまでもありません。そうなると維持するお金と建て替える場合の費用がそんなに変わらなくなってきます。そして、このタイミングで建て替えになることも多いようです。
基本的には、定期的にしっかりメンテナンスをしていくことで住宅の寿命は長くなり、法定耐用年数を過ぎても十分住むことができます。現状では、大きな天災等が起きない限り、住宅の寿命は物理的な経過年数よりも経済的な問題が決定する場合が多いといってよいでしょう。
マンションで47年、一戸建て22年は本当?!
耐用年数は、鉄筋コンクリート造では47年、木造の一戸建て住宅は22年という話があります。しかしこの年数、実は税務上減価償却処理する場合の基準として設けられた年数で、建物の寿命というわけではないのです。では実際に住宅がどれくらいの期間を経て取り壊されるのかというと、全国平均で約53年とのこと。構造種別でみると木造の一戸建てでおよそ58年、マンションなどの鉄筋コンクリート造の共同住宅ではおよそ60年となっています。
もちろん、この寿命は作られたときの工事の質や、土地環境、作りの頑丈さといった点と関連してくるので一概に言うことはできませんが、案外長持ちしているといった感じもします。
また一戸建ての場合、築30年を過ぎると市場価値がゼロとなることが多く、更地にしたほうが売りやすいと言われることもあります。しかし、更地にするのもそれなりのお金がかかります。そのままリフォームもしくはリノベーションして住みたいという需要もある点は意識しておいたほうがいいかもしれません。
マンションの寿命は何で決まるのか
1981年(昭和56年)以前の鉄筋コンクリート造のマンションは旧耐震規定で建てられています。つまり、大きな地震には耐えられない可能性があります。こういった建物の耐震補強工事は大変なお金がかかるだけでなく、工事をしたとしても新基準と同等にはなりません。実際に旧耐震基準で建てられているマンションは現在、約100万戸と推測されています。こういったマンションの場合、大地震に耐えられる強度がないことから危険とみなされ、住宅ローン控除などの優遇が受けられなくなることもあるそうです。こうして、建て替えの方向に向かう場合もあります。つまり、旧耐震基準のマンションは少しずつ寿命に近づいているものが多いといえるかもしれません。
また、新耐震基準で建てられているマンションでも、防水・仕上げ、配管などのメンテナンスを定期的に行っていなければ寿命は早く来てしまうこともあります。こうしたメンテナンスにももちろんお金がかかります。この金額は年数を経過すればするほどより大きくなることは言うまでもありません。そうなると維持するお金と建て替える場合の費用がそんなに変わらなくなってきます。そして、このタイミングで建て替えになることも多いようです。
基本的には、定期的にしっかりメンテナンスをしていくことで住宅の寿命は長くなり、法定耐用年数を過ぎても十分住むことができます。現状では、大きな天災等が起きない限り、住宅の寿命は物理的な経過年数よりも経済的な問題が決定する場合が多いといってよいでしょう。
<参考サイト>
・SUUMO:マンションの耐用年数って何年?寿命を過ぎたら建て替えるの?
https://suumo.jp/article/oyakudachi/oyaku/ms_shinchiku/ms_sagashi/mansion_jumyou/
・SUUMO:マンションの耐用年数って何年?寿命を過ぎたら建て替えるの?
https://suumo.jp/article/oyakudachi/oyaku/ms_shinchiku/ms_sagashi/mansion_jumyou/
~最後までコラムを読んでくれた方へ~
物知りもいいけど知的な教養人も“あり”だと思います。
明日すぐには使えないかもしれないけど、10年後も役に立つ“大人の教養”を 5,600本以上。
『テンミニッツ・アカデミー』 で人気の教養講義をご紹介します。
日本の外交には「インテリジェンス」が足りない
インテリジェンス・ヒストリー入門(1)情報収集と行動
国家が的確な情報を素早く見つけ行動するためには、インテリジェンスが欠かせない。日本の外交がかくも交渉下手なのは、インテリジェンスに対する意識の低さが原因だ。日本人の苦手なインテリジェンスの重要性について、また日...
収録日:2017/11/14
追加日:2018/05/07
2026年大河ドラマ『豊臣兄弟!』、秀吉と秀長の実像に迫る
豊臣兄弟~秀吉と秀長の実像に迫る(序)時代考証が語る『豊臣兄弟!』の魅力
「織田家中一の武略者」――今までの大河ドラマでは見たことがない秀吉の姿が見られるという2026年NHK大河ドラマ『豊臣兄弟!』。いったいどういうことなのか。日本史の中でもファンの多い戦国時代だが、特に「天下一統」に向かう...
収録日:2025/10/20
追加日:2025/12/17
ルソーの「コスモポリタニズム批判」…分権的連邦国家構想
平和の追求~哲学者たちの構想(4)ルソーが考える平和と自由
かのジャン=ジャック・ルソーも平和問題を考えた一人である。個人の「自由意志」を尊重するルソーは、市民が直接参加して自分の意思を反映できる小さな単位を基本としつつ、国家間紛争を解決する手段を考えた。「自由の追求」に...
収録日:2025/08/02
追加日:2025/12/16
夜まとめて寝なくてもいい!?「分割睡眠」という方法とは
熟睡できる環境・習慣とは(4)起きているときを充実させるために
「腸脳相関」という言葉がある。健康には腸内環境が大切といわれるが、腸で重要な役割をしている物質が脳にも存在することが分かっている。「バランスの良い食事」が健康ひいては睡眠にも大切なのは、このためだ。人生は寝るた...
収録日:2025/03/05
追加日:2025/12/14
『100万回死んだねこ』って…!?記憶の限界とバイアスの役割
何回説明しても伝わらない問題と認知科学(2)バイアスの正体と情報の抑制
「バイアスがかかる」と聞くと、つい「ないほうが望ましい」という印象を抱いてしまうが、実は人間が生きていく上でバイアスは必要不可欠な存在である。それを今井氏は「マイワールドバイアス」と呼んでいるが、いったいどうい...
収録日:2025/05/12
追加日:2025/11/09


