社会人向け教養サービス 『テンミニッツ・アカデミー』 が、巷の様々な豆知識や真実を無料でお届けしているコラムコーナーです。
「低所得おじさん」が老後破綻しないための方法
日本型雇用は崩壊しつつあります。「入社したら一生安泰」の時代はとうに終わりました。デキる人は別にして、給料もなかなか上がりません。
終身雇用、年功序列が当たり前の時代、「おじさん」は恵まれていました。しかし今、世代を超えて格差が広がるなかで「低所得おじさん」がじわじわ増加しています。「老後破綻」という言葉もよく耳にするようになりました。
このさき、「低所得おじさん」が生き残るためには、どのように考え、行動すればいいのか。「低所得おじさん」のサバイバル戦略を検証します。
他方、世帯主が65歳以上の高齢者世帯では、低所得世帯の割合が減り、中所得世帯が増加。これを受けて、白書では、社会保障制度が高齢の世代に手厚い傾向があると指摘しています。
もしかすると、40代は、今いちばん厳しい状況に置かれているのかもしれません。高齢世代のように社会保障制度には恵まれず、同じ現役世代でも20代、30代のように果敢にチャレンジできる世代でもありません。なかなか身動きがとれない苦々しさを味わっていることでしょう。
誰だって年はとります。20年、30年先の「老後破綻」は空想の話ではありません。現実に起こりうることです。転職を考えるのなら、「老後破綻」のリスクにも本気で向き合うべきです。
もしも職を失ったりすれば、いきなり「破綻にまっしぐら」という可能性が高い。低所得だとしても、収入を途絶えさせないことを最優先することです。もちろん、ブラック企業など会社に大きな問題がある場合は話は別です。
ここで、老後破綻を回避するための3つの貯蓄術を紹介します。
まず第一に「節約」です。節約のチャンスは日常生活にゴロゴロ転がっています。難しく考えるよりも実践が大切です。手始めに家計を見直しましょう。
二つ目ですが、確実に貯蓄するのなら、「投資」ではなく「預金」です。「投資」にはかならずリスクがあります。「お金を増やす」という発想からすこし自由になって、地道に「貯める」という意識に切り替えましょう。何事も「急がば回れ」です。
そして、三つ目が「身の丈に合った買い物をする」です。とくに住宅購入など高額な買い物をする場合は要注意です。ローンは借金と同じこと。住宅ローンはなるべく定年のうちに払い終えて、退職金は貯蓄に回せるようにしましょう。
同じく厚生労働省の「国民健康・栄養調査」(2014)では、低所得者ほど炭水化物系の摂取が多く、野菜や肉の摂取量が少ないことが示されています。栄養が偏っているということです。また、喫煙率も低所得者ほど高いのだそうです。
仕事も健康も「継続」が決め手になります。健康が持続されれば、仕事を継続することができます。仕事を継続できれば、信頼を得ることができます。経済は「信頼」によってなりたっています。継続と信頼を地道に積み重ねていけば、いつか新たな突破口も見えてくることでしょう。
終身雇用、年功序列が当たり前の時代、「おじさん」は恵まれていました。しかし今、世代を超えて格差が広がるなかで「低所得おじさん」がじわじわ増加しています。「老後破綻」という言葉もよく耳にするようになりました。
このさき、「低所得おじさん」が生き残るためには、どのように考え、行動すればいいのか。「低所得おじさん」のサバイバル戦略を検証します。
40代世帯の低所得世帯、20年間で1.5倍増
「厚生労働白書」には、2014年までの20年間で、世帯主が40代で年間所得が300万円未満の世帯の割合が「11%から17%」に増加したと記されています。つまり、20年間で40代世帯の低所得世帯が1.5倍も増えたということです。他方、世帯主が65歳以上の高齢者世帯では、低所得世帯の割合が減り、中所得世帯が増加。これを受けて、白書では、社会保障制度が高齢の世代に手厚い傾向があると指摘しています。
もしかすると、40代は、今いちばん厳しい状況に置かれているのかもしれません。高齢世代のように社会保障制度には恵まれず、同じ現役世代でも20代、30代のように果敢にチャレンジできる世代でもありません。なかなか身動きがとれない苦々しさを味わっていることでしょう。
「老後破綻」しないためには
40代になると、同じ会社にいながら急に給料が上がる確率はかなり低いでしょう。40代の転職市場もかなり広がりつつありますが、当然リスクはあります。「給料が安い」ことに不満をもって転職するのは危険です。そう簡単にうまくいくものではありません。短絡的に考えて、危ない橋を渡るのは避けましょう。たとえ給料が安くても働き続けることが重要ということです。誰だって年はとります。20年、30年先の「老後破綻」は空想の話ではありません。現実に起こりうることです。転職を考えるのなら、「老後破綻」のリスクにも本気で向き合うべきです。
もしも職を失ったりすれば、いきなり「破綻にまっしぐら」という可能性が高い。低所得だとしても、収入を途絶えさせないことを最優先することです。もちろん、ブラック企業など会社に大きな問題がある場合は話は別です。
ここで、老後破綻を回避するための3つの貯蓄術を紹介します。
まず第一に「節約」です。節約のチャンスは日常生活にゴロゴロ転がっています。難しく考えるよりも実践が大切です。手始めに家計を見直しましょう。
二つ目ですが、確実に貯蓄するのなら、「投資」ではなく「預金」です。「投資」にはかならずリスクがあります。「お金を増やす」という発想からすこし自由になって、地道に「貯める」という意識に切り替えましょう。何事も「急がば回れ」です。
そして、三つ目が「身の丈に合った買い物をする」です。とくに住宅購入など高額な買い物をする場合は要注意です。ローンは借金と同じこと。住宅ローンはなるべく定年のうちに払い終えて、退職金は貯蓄に回せるようにしましょう。
低所得者ほど不健康になりやすい
また、以上のことを「継続」するためには、「健康」が条件になります。年金が給付される65歳まではどうにか健康でいたいものです。同じく厚生労働省の「国民健康・栄養調査」(2014)では、低所得者ほど炭水化物系の摂取が多く、野菜や肉の摂取量が少ないことが示されています。栄養が偏っているということです。また、喫煙率も低所得者ほど高いのだそうです。
仕事も健康も「継続」が決め手になります。健康が持続されれば、仕事を継続することができます。仕事を継続できれば、信頼を得ることができます。経済は「信頼」によってなりたっています。継続と信頼を地道に積み重ねていけば、いつか新たな突破口も見えてくることでしょう。
<参考サイト>
・厚生労働白書
https://www.mhlw.go.jp/wp/hakusyo/kousei/17/dl/all.pdf
・平成26年「国民健康・栄養調査」の結果
(平成26年は重点項目として、「所得」と生活習慣等に関する状況について把握)
https://www.mhlw.go.jp/stf/houdou/0000106405.html
・厚生労働白書
https://www.mhlw.go.jp/wp/hakusyo/kousei/17/dl/all.pdf
・平成26年「国民健康・栄養調査」の結果
(平成26年は重点項目として、「所得」と生活習慣等に関する状況について把握)
https://www.mhlw.go.jp/stf/houdou/0000106405.html
~最後までコラムを読んでくれた方へ~
「学ぶことが楽しい」方には 『テンミニッツTV』 がオススメです。
明日すぐには使えないかもしれないけど、10年後も役に立つ“大人の教養”を 5,600本以上。
『テンミニッツ・アカデミー』 で人気の教養講義をご紹介します。
台湾クーデター・シミュレーション…「世直し」への条件
編集部ラジオ2025(25)クーデターで考える「政治の要点」
冷戦終結後に減少していた「クーデター」。しかし、2019年以降、再び増えだしているといいます。その背景には、中国やロシアなど「権威主義」の国々とアメリカとの対立、さらに「ワグネル」など民間軍事会社の暗躍などがありま...
収録日:2025/09/29
追加日:2025/10/23
やればできる!再生可能エネルギーのポテンシャル高い日本
産業イニシアティブでつくるプラチナ社会(2)再生可能エネルギーの可能性と経済性
持続可能な日本社会をめざす「プラチナ社会」の構想。その実現に向け2024年12月に設立されたのが再生可能エネルギー産業イニシアティブで、これは再生可能エネルギーで国内の電力を賄おうというものだ。AI技術の普及などで今後...
収録日:2025/04/21
追加日:2025/10/23
台湾でクーデターは起きるのか?想定シナリオとその可能性
クーデターの条件~台湾を事例に考える(1)クーデターとは何か
サヘル地域をはじめとして、近年、世界各地で多発しているクーデター。その背景や、クーデターとはそもそもどのような政治行為なのかを掘り下げることで国際政治を捉え直す本シリーズ。まず、未来の“if”として台湾でのクーデタ...
収録日:2025/07/23
追加日:2025/10/04
なぜ子どもは教えられても理解できないのか?鍵はスキーマ
学力喪失の危機~言語習得と理解の本質(2)言葉を理解するプロセスとスキーマ
算数が苦手な子どもが多く、特に分数でつまずいてしまう子どもが非常に多いというのは世界的な問題になっているという。いったいどういうことなのか。そこで今回は、私たちが言語習得の鍵となる「スキーマ」という概念を取り上...
収録日:2025/05/12
追加日:2025/10/06
ソニー流「多角化経営」と「人的資本経営」の成功法とは?
エンタテインメントビジネスと人的資本経営(1)ソニー流の多角化経営の真髄
ソニー・ミュージックエンタテインメント(ジャパン)は、アメリカのコロムビアレコードと1968年に創業した、日本初の外資とのジョイントベンチャーである。ソニーはもともとエレクトロニクスの会社だったが、今のソニーグルー...
収録日:2025/05/08
追加日:2025/10/20