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年収ピーク!50代の「年収と貯金額」の平均は?
人生100年が本当なら、まだ折り返し地点の50代。その平均年収は、50代前半で約529万円(男性約682万円、女性約322万円)、50代後半で約520万円(男性約686万円、女性約298万円)です(「平成30年分民間給与実態統計調査」国税庁発表より)。
現状では50代前半が年収ピーク。男性では20代前半の頃の倍の年収を得ており、女性でも就職したての頃の3割増しの増収となっています。その後は下がっていきますが、女性のほうが男性より先に収入減となる点は、世界に悪名高い日本の男性優位社会ぶりを表しています。
ただし、男性もいいことばかりではありません。55歳前後で「役職定年」を導入している会社が約8割もあるからです。70歳が定年の努力目標となった今、多くの企業は年収の高い55歳以上のコストをなんとか抑えるのに四苦八苦しています。
50代の生活はさまざまで、人によっては親の介護を中心に据えた生活にシフト、出産の遅かった人はまだまだこれから子どもの教育費を捻出していかなければなりません。人それぞれでありながら、ゴールがそろそろ見えてくる点は共通しています。見えてきたゴールに飽き足らず、早期退職に応じて転職を試みる人も近年は増えてきましたが、50歳を境に正規雇用はむずかしくなってくるようです。
(20代前半)
男性
大企業:約22万円
中企業:約21万円(94.3)
小企業:約20万円(92.5)
女性
大企業:約22万円
中企業:約20万円(93.5)
小企業:約19万円(87.7)
(50代前半)
男性
大企業:約51万円
中企業:約40万円(78.3)
小企業:約34万円(66.6)
女性
大企業:約30万円
中企業:約27万円(87.6)
小企業:約24万円(78.7)
大企業・中企業・小企業ともに、入社したての20代前半では男女ともそれほど差は感じられません。ところが50代前半になると、男性では中企業がマイナス11万円、小企業がマイナス17万円、女性でも中企業がマイナス3万円、小企業がマイナス6万円の差となります。年収に直すと、男性が中企業で約132万円、小企業では約204万円。女性は中企業で約36万円、小企業で約72万円。いくら先に「役職定年」が控えていても、50代になって大企業から中小企業に向けて新天地を目指す夢は、あまり現実的ではないという数字が出ています。
50代前半男性では、金融・保険業が年収約641万円で、20代後半以来のトップをキープ。その後に教育・学習支援業が約531万円、情報通信業が526万円と続きます。
50代前半女性は年収約403万円の情報通信業がトップ。女性で平均年収が400万円を超えるのは、この業種・この年代が初めてです。2位は教育・学習支援業の約393万円、3位は学術研究・専門・技術サービス業の約352万円です。
50代後半男性はトップが入れ替わって、学術研究・専門・技術サービス業の約545万円。2位は教育・学習支援業の約543万円、3位が情報通信業の534万円です。金融・保険業は、55歳を超えると一気に年収が100万円以上ダウン。役職定年の最も目立つ業種だからです。
50代後半女性は、1位教育・学習支援業が422万円をマークします。2位情報通信業が396万円で後を追いますが、3位は学術研究・専門・技術サービス業の約343万円。残りの業界は軒並み200万円台で、最下位の宿泊業は約202万円の年収にとどまります。
金融資産の保有額は、世帯主年齢が50代の場合、平均が1,574万円、中央値が1,000万円と大台を超えています。預貯金額は445万円、うち定期性預貯金が255万円です。
50代の単身者統計を見ると、金融資産の保有割合は「ある」約63%、「ない」約37%となります。金融資産の保有額は、平均が1,496万円、中央値が420万円となっています。預貯金額は370万円、うち定期性預貯金が194万円です。
50代では、まだ退職金は手にしていないはずなのに、なぜこれほど貯金が多いのか?
2019年に早期退職希望を募集した上場企業は延べ36社、1万1000人にのぼったそうですから、早期退職した方々の手にした金融資産であることが考えられます。
早期退職では定年時並みの退職金が満額支給される上、平均2年分の給与が上乗せされるということですから、元気なうちにまとまったお金を手にして、セカンドライフを充実させる人が増えているということなのでしょうね。
現状では50代前半が年収ピーク。男性では20代前半の頃の倍の年収を得ており、女性でも就職したての頃の3割増しの増収となっています。その後は下がっていきますが、女性のほうが男性より先に収入減となる点は、世界に悪名高い日本の男性優位社会ぶりを表しています。
ただし、男性もいいことばかりではありません。55歳前後で「役職定年」を導入している会社が約8割もあるからです。70歳が定年の努力目標となった今、多くの企業は年収の高い55歳以上のコストをなんとか抑えるのに四苦八苦しています。
50代の生活はさまざまで、人によっては親の介護を中心に据えた生活にシフト、出産の遅かった人はまだまだこれから子どもの教育費を捻出していかなければなりません。人それぞれでありながら、ゴールがそろそろ見えてくる点は共通しています。見えてきたゴールに飽き足らず、早期退職に応じて転職を試みる人も近年は増えてきましたが、50歳を境に正規雇用はむずかしくなってくるようです。
企業規模の差が大きく響く50代
50代で気になるのは、企業規模による収入格差です。大企業(従業員1,000人以上)、中企業(100~999人)、小企業(10~99人)別の平均月収と、大企業を100としたときの指数を、20代前半と50代前半で比べてみましょう。(20代前半)
男性
大企業:約22万円
中企業:約21万円(94.3)
小企業:約20万円(92.5)
女性
大企業:約22万円
中企業:約20万円(93.5)
小企業:約19万円(87.7)
(50代前半)
男性
大企業:約51万円
中企業:約40万円(78.3)
小企業:約34万円(66.6)
女性
大企業:約30万円
中企業:約27万円(87.6)
小企業:約24万円(78.7)
大企業・中企業・小企業ともに、入社したての20代前半では男女ともそれほど差は感じられません。ところが50代前半になると、男性では中企業がマイナス11万円、小企業がマイナス17万円、女性でも中企業がマイナス3万円、小企業がマイナス6万円の差となります。年収に直すと、男性が中企業で約132万円、小企業では約204万円。女性は中企業で約36万円、小企業で約72万円。いくら先に「役職定年」が控えていても、50代になって大企業から中小企業に向けて新天地を目指す夢は、あまり現実的ではないという数字が出ています。
業界別の違いは50代ではどのぐらい?
それでは、産業別の50代年収の違いも見ていきましょう。50代前半男性では、金融・保険業が年収約641万円で、20代後半以来のトップをキープ。その後に教育・学習支援業が約531万円、情報通信業が526万円と続きます。
50代前半女性は年収約403万円の情報通信業がトップ。女性で平均年収が400万円を超えるのは、この業種・この年代が初めてです。2位は教育・学習支援業の約393万円、3位は学術研究・専門・技術サービス業の約352万円です。
50代後半男性はトップが入れ替わって、学術研究・専門・技術サービス業の約545万円。2位は教育・学習支援業の約543万円、3位が情報通信業の534万円です。金融・保険業は、55歳を超えると一気に年収が100万円以上ダウン。役職定年の最も目立つ業種だからです。
50代後半女性は、1位教育・学習支援業が422万円をマークします。2位情報通信業が396万円で後を追いますが、3位は学術研究・専門・技術サービス業の約343万円。残りの業界は軒並み200万円台で、最下位の宿泊業は約202万円の年収にとどまります。
「貯金」はしっかりできている?その平均額とは…
50代は、引き続き家庭を持っている人の割合が高いため、「二人以上世帯」を調査した「しるぽると」の統計から参照してみます。50代で金融資産を持っている人は約78%、持たない人は約22%。圧倒的に「持つ」割合が多いなか、実は30代をピークにして保有する世帯の率は少しずつ減っています。金融資産の保有額は、世帯主年齢が50代の場合、平均が1,574万円、中央値が1,000万円と大台を超えています。預貯金額は445万円、うち定期性預貯金が255万円です。
50代の単身者統計を見ると、金融資産の保有割合は「ある」約63%、「ない」約37%となります。金融資産の保有額は、平均が1,496万円、中央値が420万円となっています。預貯金額は370万円、うち定期性預貯金が194万円です。
50代では、まだ退職金は手にしていないはずなのに、なぜこれほど貯金が多いのか?
2019年に早期退職希望を募集した上場企業は延べ36社、1万1000人にのぼったそうですから、早期退職した方々の手にした金融資産であることが考えられます。
早期退職では定年時並みの退職金が満額支給される上、平均2年分の給与が上乗せされるということですから、元気なうちにまとまったお金を手にして、セカンドライフを充実させる人が増えているということなのでしょうね。
<参考サイト>
・国税庁:「平成30年分民間給与実態統計調査」
https://www.nta.go.jp/publication/statistics/kokuzeicho/minkan2018/pdf/10.pdf
・厚生労働省:「平成30年賃金構造基本統計調査」
https://www.mhlw.go.jp/toukei/itiran/roudou/chingin/kouzou/z2018/index.html
・知るぽると:「家計の金融行動に関する世論調査[二人以上世帯調査](令和元年)」(金融広報中央委員会)
https://www.shiruporuto.jp/public/document/container/yoron/futari/2019/19bunruif001.html
・知るぽると:「家計の金融行動に関する世論調査[単身世帯調査](令和元年)」(金融広報中央委員会)
https://www.shiruporuto.jp/public/document/container/yoron/tanshin/2019/19bunruit001.html
・東京商工リサーチ:2019年 上場企業「希望・早期退職」実施状況
https://www.tsr-net.co.jp/news/analysis/20191009_01.html
・国税庁:「平成30年分民間給与実態統計調査」
https://www.nta.go.jp/publication/statistics/kokuzeicho/minkan2018/pdf/10.pdf
・厚生労働省:「平成30年賃金構造基本統計調査」
https://www.mhlw.go.jp/toukei/itiran/roudou/chingin/kouzou/z2018/index.html
・知るぽると:「家計の金融行動に関する世論調査[二人以上世帯調査](令和元年)」(金融広報中央委員会)
https://www.shiruporuto.jp/public/document/container/yoron/futari/2019/19bunruif001.html
・知るぽると:「家計の金融行動に関する世論調査[単身世帯調査](令和元年)」(金融広報中央委員会)
https://www.shiruporuto.jp/public/document/container/yoron/tanshin/2019/19bunruit001.html
・東京商工リサーチ:2019年 上場企業「希望・早期退職」実施状況
https://www.tsr-net.co.jp/news/analysis/20191009_01.html
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