うつ病治療最前線
この講義シリーズの第1話
登録不要無料視聴できます!
▶ 第1話を無料視聴する
閉じる
この講義の続きはもちろん、
5,000本以上の動画を好きなだけ見られる。
スキマ時間に“一流の教養”が身につく
まずは72時間¥0で体験
精神科でいま一番の問題をwebアプリで解決!
うつ病治療最前線(3)多剤併用と「アン‐サポ」の可能性
渡部芳德(介護老人保健施設ひもろぎの園 創設者)
ひもろぎGROUP理事長・東邦大学薬学部客員教授の渡部芳德氏が治療の現場でいま一番問題としているのが多剤併用だ。そこで渡部氏は、多くの精神科医の善意と努力を無駄にせず、患者も治療を励みにできるようにとwebアプリ「アン‐サポ」を開発した。東日本大震災をきっかけに生まれたアン‐サポの効果と可能性に迫る。(シリーズ全4話中第3話)
時間:9分49秒
収録日:2015年9月3日
追加日:2015年11月12日
≪全文≫

●多剤併用という問題


 ひもろぎ心のクリニックの渡部と申します。よろしくお願いします。

 うつ病をテーマとしたお話の3回目ですけれども、多剤併用の改善のwebアプリの「アン‐サポ」をご紹介します。精神科の中でいま一番問題になっているのが、たくさんのお薬を使っている多剤併用ということです。

 われわれは1剤、2剤とか、平均2剤ちょっとぐらいで治療していますけれども、実際非常にたくさんのお薬を飲んでいる方が、セカンドオピニオンを求めてわれわれのクリニックに来られています。ここに今スライドを示していますが、実際ある精神科、心療内科で処方されている例で、見てみますと、大体11剤の薬を飲んでいます。実際にCP換算値で見てみると、向精神薬の換算値で1900ミリグラム、それから抗うつ剤の換算値でいうと150ミリぐらい、抗不安薬の換算値、ジアゼパムの換算値60ミリグラムということで、非常にたくさんの薬を飲んでいる方がいらっしゃいます。

 実際にこの方が薬局に行って、「こんなに薬を飲んでも死なないんでしょうか。大丈夫なんでしょうか」と聞かれたときに、薬剤師さんは何と答えていいか分からなかったというぐらいに、非常に数が多いということです。これは、何も精神科医がたくさん薬を飲ませたいというのではなく、症状をよくしたいという表れでしているのでしょうけれども、やはりたくさんの薬を併用されている患者さんもおられるということです。国は、数を減らすということで薬剤規制を最近行うようになりましたが、非常にたくさんの薬を処方されていると実感している人が多いのではないかなと思います。


●「スケール」で患者の状態を把握


 われわれは、自己記入式のうつ病と不安症状のスケールを持っています。これは、私たちが大体10年ぐらい前から外来の患者さんに用いているのですけれども、このように自分でデータとして、毎回毎回受診した時に症状を書いて、自己記入式で行っています。いま外来では、患者さんがiPadを使ってデータベースに入れています。そうすることによって、ご本人も今どういう状態になっているのか、あるいは、薬局でもクリニックの受付でも、この患者さんが今日どのぐらいの状態で来ていて、次に来てくれる時によくなっているのか悪くなっているのかを瞬時に分かるようにしたのが、われわれのクリニックで独自につくった...

スキマ時間でも、ながら学びでも
第一人者による講義を1話10分でお届け
さっそく始めてみる
「健康と医療」でまず見るべき講義シリーズ
最強の臓器「皮膚」のふしぎと最新医療(1)かゆみのサイエンス
「かゆみ」の正体を科学する!最新研究で迫る皮膚の仕組み
椛島健治
“膝の痛みの名医”が語る(1)変形性膝関節症とは
膝の痛み…変形性膝関節症に有効なのは「運動療法」
黒澤尚
1分チャージ! 新・エクササイズ理論
たった1分で効果を上げる新運動理論と攻めのダイエット
堀江重郎
睡眠と健康~その驚きの影響(1)睡眠が担う5つのミッション
寝ないとよく食べる…睡眠不足が生活習慣病を招く理由
西野精治
オートファジー入門~細胞内のリサイクル~(1)細胞と細胞内の入れ替え
ノーベル賞受賞「オートファジー」とは?その仕組みに迫る
水島昇
老いない骨のつくり方(1)高齢化と骨の病気
健康寿命に大きく影響する骨粗鬆症・歯周病・変形性関節症
鄭雄一

人気の講義ランキングTOP10
これから必要な人材と人材教育とは?(3)無謬性とジョブローテーション
もうゼネラリストを育てる人事制度では時代に対応できない
柳川範之
大統領に告ぐ…硫黄島からの手紙の真実(2)翻訳に込めた日米の架け橋への夢
アメリカ人の心を震わせた20歳の日系二世・三上弘文の翻訳
門田隆将
聖徳太子「十七条憲法」を読む(1)十七条憲法を学ぶ現代的意義
聖徳太子の「和」は議論の重視…中華帝国への独立の気概
賴住光子
AI時代と人間の再定義(6)道徳の起源から考えるAIと感情の問題
道徳の起源は理性か感情か?…AI時代に必要な思考の身体性
中島隆博
これからの社会・経済の構造変化(1)民主主義と意思決定スピード
フラット化…日本のヒエラルキーや無謬性の原則は遅すぎる
柳川範之
ソニー流「人的資本経営と新規事業」成功論(3)「現場の熱」こそ多角化の要点
新規事業を成功させるリーダーとは…上意下達はなぜダメか
水野道訓
エネルギーと医学から考える空海が拓く未来(5)『秘蔵宝鑰』が示す非二元論的世界
雄大で雄渾な生命の全体像…その中で点滅する個々の生命
鎌田東二
危機のデモクラシー…公共哲学から考える(6)政治と経済をつなぐ公共哲学
どのような経済レジームを選ぶか…倫理資本主義の可能性
齋藤純一
平和の追求~哲学者たちの構想(5)カント『永遠平和のために』
カント『永遠平和のために』…国連やEUの起源とされる理由
川出良枝
第2次トランプ政権の危険性と本質(8)反エリート主義と最悪のシナリオ
最悪のシナリオは?…しかしなぜ日本は報復すべきでないか
柿埜真吾