うつ病対策と経営リスク
この講義シリーズは第2話まで
登録不要無料視聴できます!
▶ 第1話を無料視聴する
閉じる
この講義の続きはもちろん、
5,000本以上の動画を好きなだけ見られる。
スキマ時間に“一流の教養”が身につく
まずは72時間¥0で体験
究極の経営リスクは、経営者が「がん」になることだ
うつ病対策と経営リスク(5)新たながん治療のあり方
渡部芳德(介護老人保健施設ひもろぎの園 創設者)
これからの経営者にとって、一番のリスクは自分自身が健康を害することだ。しかもがんになれば、その治療はかえって寿命を縮めるかもしれない。だからこそ、手術以外で免疫力を高め、がんをつぶしていく。ひもろぎGROUP理事長・東邦大学薬学部客員教授の渡部芳德氏が、自身の治療経験を交えながら、経営リスクとしてのがんを論じる。(2015年10月15日開催 日本ビジネス協会JBCインタラクティブセミナー講演「企業でのうつ病休職者の社会復帰(リワークプログラムの実情)~ストレスチェック制度を有効活用した人材育成と企業経営~」より、全5話中5話目)
時間:6分50秒
収録日:2015年10月15日
追加日:2016年2月1日
≪全文≫

●経営者自身の健康こそが、経営には最も重要だ


 企業のメンタルヘルスについて、私がこんな風に失敗しないようにいろいろずっと考えてきたのですが、経営上、最も大事なことは何だと思いますか。皆さんが一番心配しなければいけないのは「経営者自身の健康」だと、私は最近考えるようになりました。

 実は、このCT写真は私なのです。これは2年前に撮ったCT写真ですが、去年、私の右の肺に、肺がんが見つかったのです。2センチほどありました。これは、東京女子医大の永井(厚志)先生が見つけてくれて、「すぐに手術しなければ駄目だ」と言われたのです。

 しかし先生には、「ちょっと待ってください」と言いました。がんと告知されて一番長生きする人というのはどんな人か。がんの告知を受けて手術を受けた後の患者さんの心的対応に、その後の治療の状態が大きく関与しているという研究があります。例えば、がんの術後状態が同じ場合、A「冷静に受け入れる」、B「がんであることを否認し怒る」、どちらの態度が長生きするか。実は、これはBの方なのですね。冷静に受け入れてはいけないということです。

 そして、一番長生きする人というのは、絶望している人、冷静に受容する人、がんであることを否認する人、さらに闘争心を持つ人の中でいうと、一番最後の戦おうと思っていた人の寿命が長くなるということです。

 これは「常識を疑う」ということです。これは、堀江重郎先生(順天堂大学医学部大学院医学研究科教授)からぜひ読むようにと勧められた『寄生虫なき病』という本です。ぜひ皆さん、これを読んでみてください。非常に面白い本です。今までの医学の常識を超えるようなことが書いてあります。これを読むと、「あ、普通の見方って駄目なんだな」と思います。

 私もがんになったわけですから、私の遺伝子の中に異常がないかということが気になりました。アメリカの女優で、乳がんになりやすいということが分かって、乳房を取った人がいますね。遺伝子診断はイルミナという会社で行っています。現在、既知の遺伝子は大体1600項目で、そのゲノムの中から疾患が分かるのです。

 実はこの検診を受けました。私のDNAはその会社に登録されて調べてみたら、異常はないのです。がんの遺伝子ではないのです。これは、私の終了書(検査結果)です。きちんと終えて、この中に遺伝子のチップか何...

スキマ時間でも、ながら学びでも
第一人者による講義を1話10分でお届け
さっそく始めてみる
「経営ビジネス」でまず見るべき講義シリーズ
ハラスメント防止に向けた風土づくり(1)ハラスメントの概要
増え続けるハラスメント…その背景としての職場の特徴
青島未佳
ストーリーとしての競争戦略(1)当たり前の重要さ
柳井正氏の年度方針「儲ける」は商売の本筋
楠木建
オリエント 東西の戦略史と現代経営論に学ぶ(1)ビジネスのヒントは歴史にあり
『失敗の本質』、中国古典…ビジネスのヒントを歴史に学ぶ
三谷宏治
野獣の経営、家畜の経営(1)経営センスが育つ土壌
ファーストリテイリングで経営者が育つ理由
楠木建
認知バイアス~その仕組みと可能性(1)認知バイアス入門
誰もが陥る「認知バイアス」…その例とメカニズム
鈴木宏昭
イノベーションの本質を考える(1)イノベーションの定義
イノベーションの定義はパフォーマンスの次元が変わること
楠木建

人気の講義ランキングTOP10
内側から見たアメリカと日本(1)ラストベルトをつくったのは誰か
日本でも中国でもない…ラストベルトをつくった張本人は?
島田晴雄
エネルギーと医学から考える空海が拓く未来(3)医療の大転換と日本の可能性
近代医学はもはや賞味期限…日本が担うべき新しい医療へ
鎌田東二
何回説明しても伝わらない問題と認知科学(3)認知バイアスとの正しい向き合い方
知ってるつもり、過大評価…バイアス解決の鍵は「謙虚さ」
今井むつみ
編集部ラジオ2025(28)内側から見た日米社会の実状とは
島田晴雄先生の体験談から浮かびあがるアメリカと日本
テンミニッツ・アカデミー編集部
「宇宙の創生」の仕組みと宇宙物理学の歴史(1)宇宙の階層構造
「宇宙の階層構造」誕生の謎に迫るのが宇宙物理学のテーマ
岡朋治
経験学習を促すリーダーシップ(1)経験学習の基本
成長を促す「3つの経験」とは?経験学習の基本を学ぶ
松尾睦
学力喪失の危機~言語習得と理解の本質(1)数が理解できない子どもたち
なぜ算数が苦手な子どもが多いのか?学力喪失の真相に迫る
今井むつみ
デカルトの感情論に学ぶ(1)愛に現れる身体のメカニズム
デカルトが注目した心と体の条件づけのメカニズム
津崎良典
徳と仏教の人生論(1)経営者の条件と50年間悩み続けた命題
宇宙の理法――松下幸之助からの命題が50年後に解けた理由
田口佳史
習近平中国の真実…米中関係・台湾問題(1)習近平の歴史的特徴とは?
一強独裁=1人独裁の光と影…「強い中国」への動機と限界
垂秀夫