スマートウエルネスみつけの実現へ
この講義シリーズは第2話まで
登録不要無料視聴できます!
▶ 第1話を無料視聴する
閉じる
この講義の続きはもちろん、
5,000本以上の動画を好きなだけ見られる。
スキマ時間に“一流の教養”が身につく
まずは72時間¥0で体験
スマートウエルネスシティ設計のポイント
スマートウェルネスみつけの実現へ(4)7つのポイント
政治と経済
久住時男(元・見附市長)
新潟県見附市長の久住時男氏は、スマートウエルネスシティの設計に関し、施設運営や公共交通整備などについて、7つのポイントを指摘する。そこでは、ハード面だけでなく、人材育成などソフト面でもさまざまな試みがなされているという。(全5話中第4話)
時間:12分17秒
収録日:2018年7月4日
追加日:2018年12月25日
≪全文≫

●社会参加ができる場所づくり


 前回ご説明したさまざまな研究成果と、それに基づくプロジェクトをベースに、さらに都市の設計が考えられています。歩かざるを得ないような、あるいは歩きたくなるような都市を作るために、具体的にどのような形でスマートウエルネスシティを設計していくかについてまとめたのが、上のスライドです。

 第1に、社会参加です。つまり、外出できる場づくりをするということです。家でテレビを見るより、毎日行きたいような場所が地域にどれだけあるでしょうか。これを計画してつくっていかなければなりません。

 例えば、後でお話しする「ネーブルみつけ」や「みつけイングリッシュガーデン」、そして「ふるさとセンター」があります。ふるさとセンターは、12年かけて全市につくった地域コミュニティ組織の真ん中に、地域のたまり場としてつくったものです。

 さらに「パティオにいがた」という道の駅を災害の跡地につくりました。ここは国道に面していないにもかかわらず、1年間で100万人が来訪しました。また、法務局が撤退して空き家になっていた建物を市民ギャラリーにしました。ここにも2017(平成29年)年度の入場者は約5万人に上りました。他にも国の支援で、商店街の近くに銭湯を作り、1年間で20万人が来るような施設になりました。このようなたまり場を計画的につくっていったのです。

 もう一つ考えたのは、こうした施設の運営を、できるだけ市民の皆さんにやってもらうという仕組みです。行政が直接運営をするのはまず無理だと割り切っています。先ほどお話ししたハッピー・リタイアメント・プロジェクトは、このネーブルみつけを中心に開催してもらっています。

 他方、みつけイングリッシュガーデンの維持管理は市民ボランティアグループである「ナチュラルガーデンクラブ」が行っています。ナチュラルガーデンクラブは118人の市民の皆さんで組織されています。

 ナチュラルガーデンクラブはその活動が評価され、2015年(平成27年)には「みどりの愛護」功労者国土交通大臣賞を、また、2018年(平成30年)4月にはみどりの式典で天皇皇后両陛下の前で、安倍晋三総理大臣から緑化推進運動功労者内閣総理大臣表彰を受けました。

 また、こうしたふるさとセンターができたことによって、地域の運動会が復活するという効果...

スキマ時間でも、ながら学びでも
第一人者による講義を1話10分でお届け
さっそく始めてみる
「政治と経済」でまず見るべき講義シリーズ
デジタル全体主義を哲学的に考える(1)デジタル全体主義とは何か
20世紀型の全体主義とは違う現代の「デジタル全体主義」
中島隆博
グローバル環境の変化と日本の課題(1)世界の貿易・投資の構造変化
トランプの動きを止められるのは?グローバル環境の現在地
石黒憲彦
岸信介と日本の戦前・戦後(1)毀誉褒貶相半ばする政治家
「昭和の妖怪」岸信介の知られざる実像を検証する
井上正也
多数派が多数でなくなるとき
悩める多数派…なぜ「多数は少数の集まり」と考えるべきか
曽根泰教
日本の財政政策の効果を評価する(1)「高齢化」による効果の低下
高齢化で財政政策の有効性が低下…財政乗数に与える影響
宮本弘曉
トランプ・ドクトリンと米国第一主義外交(1)リヤド演説とトランプ・ドクトリン
トランプ・ドクトリンの衝撃――民主主義からの大転換へ
東秀敏

人気の講義ランキングTOP10
学力喪失の危機~言語習得と理解の本質(1)数が理解できない子どもたち
なぜ算数が苦手な子どもが多いのか?学力喪失の真相に迫る
今井むつみ
習近平中国の真実…米中関係・台湾問題(5)恐るべき台湾への「浸透」
浸透工作…台湾でスパイ裁判が約70件、それも氷山の一角
垂秀夫
伊能忠敬に学ぶ「第二の人生」の生き方(1)少年時代
伊能忠敬に学ぶ、人生を高めて充実させる「工夫と覚悟」
童門冬二
世界のジョーク集で考える笑いの手法と精神(1)体制を笑うジョークと諷刺の精神
ジョークの精神…なぜ人は厳しいときほど笑いを磨くのか
早坂隆
未来を知るための宇宙開発の歴史(12)宇宙推進技術はどこまで進化したか
水平離着陸で宇宙へ、近未来のロケット像と進む技術開発
川口淳一郎
経験学習を促すリーダーシップ(1)経験学習の基本
成長を促す「3つの経験」とは?経験学習の基本を学ぶ
松尾睦
いま夏目漱石の前期三部作を読む(1)夏目漱石を読み直す意味
メンタルが苦しくなったら?…今、夏目漱石を読み直す意味
與那覇潤
クーデターの条件~台湾を事例に考える(4)クーデター後の民政移管とその方策
軍政から民政へ、なぜ李登輝はこの難業に成功したのか
上杉勇司
数学と音楽の不思議な関係(1)だれもがみんな数学者で音楽家
世界は音楽と数学であふれている…歴史が物語る密接な関係
中島さち子
『還暦からの底力』に学ぶ人生100年時代の生き方(1)定年制は要らない
仕事をするのに「年齢」は関係ない…不幸を招く定年型思考
出口治明