日本企業の「稼ぐ力」を創出するために
この講義は登録不要無料視聴できます!
▶ 無料視聴する
この講義の続きはもちろん、
5,000本以上の動画を好きなだけ見られる。
スキマ時間に“一流の教養”が身につく
まずは72時間¥0で体験
(会員の方に広告は表示されません)
日本企業のもうかるパターンを徹底的に研究すべし!
日本企業の「稼ぐ力」を創出するために(1)「儲かるパターン」の研究
伊藤元重(東京大学名誉教授)
日本企業の「稼ぐ力」の弱さが問題になっている。なぜ、稼ぐ力が弱いのか。一体どうしたら、日本企業は稼ぐ力を上げられるのか。“日本の「稼ぐ力」創出研究会”の座長でもある伊藤元重氏が、その問題点と改善策について議論する。
時間:13分35秒
収録日:2014年6月16日
追加日:2014年7月17日
≪全文≫

●日本企業の「稼ぐ力」の弱さが問題だ


 経済産業省の中に“日本の「稼ぐ力」創出研究会”というものができまして、縁あって座長を務めています。最近は、この研究会だけでなく、政府のさまざまな文書やマスコミの議論にも「稼ぐ力」という言葉が普通名詞のように出てくるようになりました。この稼ぐ力が、これからの日本の産業や経済のあり方を考えるとき、重要な鍵になりつつあります。

 稼ぐ力の話をする前に、アベノミクスの現在のステージについて一言申し上げたいと思います。2012年の暮れに第二次安倍内閣が発足して、最初の1年間は金融と財政のマクロ経済政策によって経済を活性化させてきました。それは一応成功したと思われますが、今後持続的に経済を回復させるには、やはり民間主導の経済拡大が必要です。需要サイドでは消費、投資、場合によっては輸出が順調に拡大していくこと、供給サイドでは、需要の順調な拡大に対応できるよう、供給能力を高めていくことが欠かせません。

 そこで注目が集まっているのが、経済の好循環を持続する上で、現在の日本の企業セクターが本当に好ましい形なのかどうかということです。これまでは政策がどうあるべきかに議論が集中していましたが、「敵は本能寺にあり」と言いますか、今では多くの人がポイントは民間企業にあると気付き始めています。一言で言って、日本の企業は稼ぐ力が非常に弱い。このような状態を放置したままでは、日本経済が持続的に拡大していくのは難しいのではないか。この点を根本的に修正する必要があるのではないか。そのような疑問を多くの人が持ち始めています。

●資本の効率性と労働生産性をどう高めるかが鍵


 日本企業の稼ぐ力が弱いと多くの人が指摘する背景には、いくつかの象徴的なデータがあります。例えば、ROE(株主資本利益率)やPER(株価収益率)を見ると、日本企業はアメリカや欧州の同業企業と比べて低いことが多い。ROEが低いということは、経済学の別の言葉では、資本に対するリターンが低いということ、資本の収益性が低い状態にあるということです。さらに中小企業に至っては、赤字が続いている状況の企業が非常にたくさんあります。これはやはりどこかに大きな問題があるのだと思います。

 それからもう一つよく言われるのが、労働生産性の低さです。もちろんこれは産業・企業によってずいぶん状況が異なり...

スキマ時間でも、ながら学びでも
第一人者による講義を1話10分でお届け
さっそく始めてみる
(会員の方に広告は表示されません)
「経営ビジネス」でまず見るべき講義シリーズ
イーロン・マスクの成功哲学(1)マスクが「世界一」になるまで
イーロン・マスクは何がすごい?生い立ちと経歴
桑原晃弥
「発想力」の技法を学ぶ(1)発見と探究(前編)
“なぜ”を繰り返せ!『発想力の全技法』に学ぶ原因探究法
三谷宏治
組織改革の要諦~活性化と人材活用(1)準備、スピード、タイミング
組織改革は最初に全体像と将来像を示すのが重要
秋池玲子
生成AI「Round 2」への向き合い方(1)生成AI導入の現在地
生成AIの利活用に格差…世界の導入事情と日本の現状
渡辺宣彦
メンタルヘルスの現在地とこれから(1)「心を病む」とはどういうことか
なぜ「心の病」が増えている?メンタルヘルスの実態に迫る
斎藤環
ソニー流「人的資本経営と新規事業」成功論(1)人を真に活かす人事評価とは
ソニー流の「人材論」「新規ビジネス論」を具体的に語ろう
水野道訓

人気の講義ランキングTOP10
徳川将軍と江戸幕府~井伊直弼編(1)桜田門外の変と井伊直弼の人物像
「桜田門外の変」の謎…井伊直弼の警護に問題はなかったのか
山内昌之
資本主義の再定義…哲学で考える(1)アダム・スミスの「市場と感情」
資本主義を哲学する…まずアダム・スミスの見えざる手と道徳感情論
中島隆博
日本人が知らない自由主義の歴史~前編(1)そもそも「自由主義」とは何か
消極的自由と積極的自由?…なぜ自由主義がわかりづらいか
柿埜真吾
第2次トランプ政権の危険性と本質(1)実は「経済重視」ではない?
トランプ政権の極右ポピュリズム…文化戦争を重視し経済軽視
柿埜真吾
組織心理学とは何か~『武器としての組織心理学』と概論
なぜ組織に「心理学」が必要か?多様化と個の時代の処方箋
山浦一保
教養としての「ユダヤ人の歴史とユダヤ教」(1)ユダヤ人とは誰のことか
ユダヤ人とは?なぜ差別?お金持ち?…『ユダヤ人の歴史』に学ぶ
鶴見太郎
「ホメロス叙事詩」を読むために(4)『イリアス』の世界ーその2
『イリアス』の主人公アキレウスの怒りは何を意味するのか
納富信留
中国春秋戦国時代と始皇帝(序)映画『キングダム』の中国史監修
中国古代史の真実と『キングダム』…史実がわかれば物語はもっと面白い
鶴間和幸
AI時代と人間の再定義(1)AIは思考するのか
AIでは「思考の三位一体」が成立しない…考えるとは?
中島隆博
葛飾北斎と応為~その生涯と作品(3)奇矯で壮絶な親娘の生活
引っ越し93回…自炊も片付けもせず、絵に人生を捧げた親娘
堀口茉純