経済社会と「隠れた価値」の行方
この講義シリーズは第2話まで
登録不要無料視聴できます!
▶ 第1話を無料視聴する
閉じる
この講義の続きはもちろん、
5,000本以上の動画を好きなだけ見られる。
スキマ時間に“一流の教養”が身につく
まずは72時間¥0で体験
「隠れた価値」にはお金の世界と相性が悪いものもある
経済社会と「隠れた価値」の行方(5)貨幣に代わるもの
急速に変化し続ける現代の経済システムの中で、かつて良いものとされてきたさまざまな価値は姿を消しつつある。そうした「hidden value(隠れた価値)」の問題をなんとか解決したいが、その中には市場経済になじまないものもある。そこで求められるのは、そうした価値を評価できる新たな仕組みの構築である。対談後の質疑応答編。(全5話中第5話)
※インタビュアー:川上達史(テンミニッツTV編集長)
時間:14分35秒
収録日:2020年3月2日
追加日:2020年5月29日
≪全文≫

●求められているのは隠れたニーズとそのサポーターとのマッチング


―― 今回のシリーズで非常に面白い議論が進められたと思います。ここでは、貨幣ではないものというとき、どのような形が有り得るのか、お伺いしたいです。これは貨幣を用いた例にはなってしまいますが、クラウドファンディングのような形で資金を調達するケースもあります。もしかすると、幸福堂のような本屋のケースもクラウドファンディングで支えることができたかもしれません。

吉川 それは一つあります。ただ、それは新しい貨幣をつくるという話とは別です。

―― あとは、ポイント制も一つの案としてあります。家電量販店などで家電を買うとポイントが付きます。また、貨幣ではないですが、先ほど小宮山先生が挙げられた例では、子ども食堂を通じて得た10ポイントを秋田に送り、その10ポイント分を介護に使うことができるというシステムというものもあります。そのような仕組みを、テクノロジーによって実現することもできると思いますが、そういったことも含め、今後の予見を教えていただけないでしょうか。

吉川 その点は、今回の議論の中で小宮山先生に投げかけさせていただいたところです。

小宮山 何かの価値のあるお店がつぶれそうなときに、それをサポートしたい人を探そうという仕組みが、クラウドファンディングです。私も、クラウドファンディングをしばしば利用したり、調べたりしているのですが、成功事例は少ないのです。取り上げられているのは成功事例だけです。

 もしかすると、重要なのはマッチングなのかもしません。「このようなものを助けましょう」というニーズと、「良いものは助けたい」というサポーターが、非常に分散していて、うまくマッチングされていないのかもしれません。

 今日、ITで最も成功している一つの企業は、マッチングで成功したのです。Uberは、タクシーに乗りたい人と乗せたい人とをマッチングしました。Airbnbもそうです。このようなマッチングの成否が鍵なのですが、今のシステムではうまく機能していません。やはりここにアイデアが必要なのです。


●分類と外部性は注目すべきポイントである


小宮山 これから必要とされるのは分類だと思います。hidden valueというものにはどういったものがあるのか。非常に粗い分類ですが、今それを進めているので、機会があればそちらを見ていただ...

スキマ時間でも、ながら学びでも
第一人者による講義を1話10分でお届け
さっそく始めてみる
「政治と経済」でまず見るべき講義シリーズ
中国共産党と人権問題(1)中国共産党の思惑と歴史的背景
深刻化する中国の人権問題…中国共産党の思惑と人権の本質
橋爪大三郎
為替レートから考える日本の競争力・購買力(1)為替レートと物の値段で見る円の価値
ビッグマック指数から考える実質為替レートと購買力平価
養田功一郎
お金の回し方…日本の死蔵マネー活用法(1)銀行がお金を生む仕組み
信用創造・預金創造とは?社会でお金が流通する仕組み
養田功一郎
日本人が知らないアメリカ政治のしくみ(1)アメリカの大統領権限
権限の少ないアメリカ大統領は政治をどう動かしているのか
曽根泰教
デジタル全体主義を哲学的に考える(1)デジタル全体主義とは何か
20世紀型の全体主義とは違う現代の「デジタル全体主義」
中島隆博
クーデターの条件~台湾を事例に考える(1)クーデターとは何か
台湾でクーデターは起きるのか?想定シナリオとその可能性
上杉勇司

人気の講義ランキングTOP10
エネルギーと医学から考える空海が拓く未来(1)サイバー・フィジカル融合と心身一如
なぜ空海が現代社会に重要か――新しい社会の創造のために
鎌田東二
熟睡できる環境・習慣とは(2)酒、コーヒー、ブルーライトは悪者か
ブルーライトは悪者か?近年分かった「第3の眼」との関係
西野精治
歴史の探り方、活かし方(6)江戸時代の藩校レベルを分析
史料読解法…江戸時代の「全国の藩校ランキング」を探る
中村彰彦
何回説明しても伝わらない問題と認知科学(1)「スキーマ」問題と認知の仕組み
なぜ「何回説明しても伝わらない」のか?鍵は認知の仕組み
今井むつみ
編集部ラジオ2025(29)歴史作家の舞台裏を学べる
歴史作家・中村彰彦先生に学ぶ歴史の探り方、活かし方
テンミニッツ・アカデミー編集部
内側から見たアメリカと日本(6)日本企業の敗因は二つのオウンゴール
日本企業が世界のビジネスに乗り遅れた要因はオウンゴール
島田晴雄
習近平―その政治の「核心」とは何か?(1)習近平政権の特徴
習近平への権力集中…習近平思想と中国の夢と強国強軍
小原雅博
習近平中国の真実…米中関係・台湾問題(1)習近平の歴史的特徴とは?
一強独裁=1人独裁の光と影…「強い中国」への動機と限界
垂秀夫
いま夏目漱石の前期三部作を読む(1)夏目漱石を読み直す意味
メンタルが苦しくなったら?…今、夏目漱石を読み直す意味
與那覇潤
戦争と暗殺~米国内戦の予兆と構造転換(3)未解決のユダヤ問題
「白人vsユダヤ人」という未解決問題とトランプ政権の行方
東秀敏