自衛隊改革~使える組織へ
この講義シリーズは第2話まで
登録不要無料視聴できます!
第1話へ
▶ この講義を再生
この講義の続きはもちろん、
5,000本以上の動画を好きなだけ見られる。
スキマ時間に“一流の教養”が身につく
まずは72時間¥0で体験
(会員の方に広告は表示されません)
日本の平和を保つために求められること
自衛隊改革~使える組織へ(4)日本の防衛装備の課題
日本の防衛装備の課題は、高騰する開発コストに対処することである。そこで、そのための開発を他国との協働で行い、他国も使ってくれるものを作っていくことが必要となるだろう。また、大学などでこれまで消極的であった防衛や安全保障についての研究に積極的に協力していくことも求められる。(全4話中第4話)
※インタビュアー:神藏孝之(10MTVオピニオン論説主幹)
時間:9分56秒
収録日:2019年6月19日
追加日:2019年11月7日
カテゴリー:
≪全文≫

●防衛装備はコストを考慮し国際共同開発をすべきだ


―― 日本において国や地方公共団体の契約が競争入札になって以来、企業のサイドからみると、防衛装備のためのさまざまな装備品は、愛国心だけでは不十分になっているように思えます。毎年入札が来るかどうかが分からないという問題があるからです。P3はアメリカから輸入しました。それに対してP4は独自に開発しました。しかしP4は独自開発を行った結果、コストが結果的に3倍になりました。独自ソフトで使いやすくても、コスト的には採算が合わないということが分かりました。他方で、毎年安定して決まるかが分からない入札という状況では、補助部品の供給も潤沢ではありません。こうしたことから分かるように、競争入札の制度は、自衛隊が本来持っている防衛力を削いでいるようにも思えます。

小野寺 私は、防衛装備はやはり、国際共同開発を基本にして行っていくべきだと思います。なぜなら、自衛隊仕様で限られた数しか使わない飛行機を開発して飛ばすと、1台当たりの開発コストと維持費が非常に高くなってしまうからです。しかしこれが国際標準になると、同じ飛行機を数百機から数千機作ることになります。そうすれば、1機当たりのコストが減り、防衛産業にもプラスになります。

 そうした意味で、今まで独自開発として進められてきた防衛装備には、限界が来ていると考えられます。むしろ良いものであればいろいろな国で使われるという考え方にシフトして行くべきだと思います。実は最近、防衛装備移転の3原則が見直され、現在では共同開発ができるようになりました。以前はそれが不可能だったので、防衛装備を自前で作り、自分たちでのみ使用していました。これでは一機当たりのコストが高く企業ももうかりません。これからは共同開発で、どんどんもうけることができるように、やっていければと考えています。

 例えば、日本では、水陸機動団という、アメリカの海兵隊のようなものを現在、作っています。そこで使われる水陸両用車を現時点ではアメリカから買っており、それを訓練で使用しています。しかし、能力的にいえば、日本の開発技術も非常に高いので、これを共同で開発していく方向もあり得ます。例えば、日米で共同開発する場合、アメリカの海兵隊はすごい数ですから、性能が良ければ西側がみんな使い始めるでしょう。

 このように考えると、同じ開発をす...

スキマ時間でも、ながら学びでも
第一人者による講義を1話10分でお届け
さっそく始めてみる
(会員の方に広告は表示されません)
「政治と経済」でまず見るべき講義シリーズ
地政学入門 歴史と理論編(1)地政学とは何か
地政学をわかりやすく解説…地政学の「3つの柱」とは?
小原雅博
戦略的資本主義と日本~アメリカの復活に学ぶ5つの提言
戦略的資本主義とは?日本再生へアメリカに学ぶ5つの提言
片瀬裕文
躍進するインドIT産業の可能性と課題(1)下請けから世界の中心へ
インドが世界有数のIT産業の拠点へと発展した理由
島田晴雄
為替レートから考える日本の競争力・購買力(1)為替レートと物の値段で見る円の価値
ビッグマック指数から考える実質為替レートと購買力平価
養田功一郎
民主主義の本質(1)近代民主主義とキリスト教
なぜ民主主義が「最善」か…法の支配とキリスト教的背景
橋爪大三郎
経済社会と「隠れた価値」の行方(1)経済の中の価値
「hidden Value」をどのように考えるかが重要
吉川洋

人気の講義ランキングTOP10
編集部ラジオ2026(21)中西輝政先生:アメリカの本質
【10min解説】独立250年、アメリカの理念と本質とは?
テンミニッツ・アカデミー編集部
老子の神髄(4)生成化育と突破力
生成化育――「自ずと然り」のメッセージと「突破する力」の歓喜
田口佳史
アメリカの理念と本質(1)西洋文明の行き着いた先と三つの建国
アメリカの理念と本質とは?…まず「三つの建国」から原点に迫る
中西輝政
中国史概説~『皇帝たちの中国』を読む(1)なぜ「中国史はつまらない」のか?
驚きの中国史~「中国史はつまらない」という通説の裏の波乱の真実
宮脇淳子
日本の財政の真実を検証する(1)膨らむ借金の知られざる実態
日本の財政の「真実」をデータで徹底検証…国際機関の分析は?
宮本弘曉
AI大格差~最新研究による仕事と給料の未来(1)最新研究から見えてくる未来像
AI大格差…なぜ日本の雇用環境では「ショックが大きい」のか?
宮本弘曉
AI時代にリベラルアーツがなぜ必要か(1)AIに置き換わる仕事と人間がやる仕事
AI時代にリベラルアーツがなぜ必要か…人間がやるべきこととは?
橋爪大三郎
教養としての「ユダヤ人の歴史とユダヤ教」(2)厳格な一神教と選民思想
一神教とは、選民思想の真相とは…ユダヤ教の「最終目的」を考える
鶴見太郎
ラカンの精神分析~心の謎を解き明かす(1)精神分析の概念とその起源
なぜ心の病にかかるのか?ラカンの精神分析とその起源
斎藤環
「集権と分権」から考える日本の核心(4)荘園発生から武家の時代、王政復古へ
武士が推進した“私”の増殖…中央集権はいかに崩れたか
片山杜秀