ポストコロナ、日本の指針
この講義シリーズは第2話まで
登録不要無料視聴できます!
▶ 第1話を無料視聴する
閉じる
この講義の続きはもちろん、
5,000本以上の動画を好きなだけ見られる。
スキマ時間に“一流の教養”が身につく
まずは72時間¥0で体験
プラチナ社会に向けた「草の根運動」を燎原の火としていく
ポストコロナ、日本の指針(5)モノと場の構造改革へ
ポストコロナをどのような変革の場にするか。モノづくりにおいては、カーボンニュートラルへの動きがすでに始まっている。核融合や人工光合成という科学上のロマンについても、従来とは別のやり方が考案されるべきだろう。そのためにも、プラチナ社会の実現による知の集積が急務となっている。(全5話中第5話)
※司会者:川上達史(テンミニッツTV編集長)
時間:13分17秒
収録日:2020年5月29日
追加日:2020年7月25日
≪全文≫

●コロナ後のモノづくりは何を起点とするか


―― (小林先生の前回のお話については)小宮山先生、いかがでしょうか。

小宮山 非常によくまとめていただいたと思います。やはりベースは温暖化ですね。結局、産業革命で20世紀に人間の活動がすさまじく膨張しました。これによってほとんどの人が食べられるようになったわけですから、人類にとってはメリットのほうが大きかったと言えます。逆に産業革命以前では、ほとんどの人が食うに事欠いていたのです。

 それが、ほとんどの人が食べられるようになってきたのは産業革命のおかげだし、長生きできるようになったのも産業革命のおかげです。大体はいいことが多かったのだけれども、基本的には人間の活動が増えてしまったおかげで、地球が小さくなったということになります。そのための問題が、「化石資源を使えない」というような話になってきているわけです。

 ただ、幸いにして新しい科学技術というものがあります。今、エネルギーの分野でいうと、世界平均すれば再生可能エネルギーが一番安い。そういうところまで世界の科学技術は来ています。

 小林さんが言われたのは「モノづくり」の話で、「この後、一体何からモノづくりをするのか」が問題になります。何を起点にぐるぐる回せばいいのか、ということです。

 私は、回す手段として林業に着目しています。日本の林業は、本当に真面目にやれば、今の化学会社が使っているぐらいのカーボンは木から供給できるのです。それをつくっていくようなことは、社会が全体としてそのようにしようという思いになれば、多分できる。もちろん、そのためには新しい科学技術の開発も必要になりますが、それもおそらく開発できるだろうと思います。ですから、やはり「プラチナ社会」ですね。「KAITEKI」社会」でもいいですけどね。


●人類のロマン、核融合と人工光合成


小林 あとは、人類というのはロマンがないと面白くない。核融合や光合成は、50年も100年もやってなかなかうまくいかないのですが、こういうのもまだまだやりたいですね。

小宮山 核融合をやるなら、地球上でやらないほうがいいですよ。

小林 そうかもしれないですね。

小宮山 あれは、太陽ぐらい巨大になれば、宇宙にぽっかり浮いているので、非常に安全なわけです。だから、火星でやるとか月でやるとか、そういったロマンはあってもいい...

スキマ時間でも、ながら学びでも
第一人者による講義を1話10分でお届け
さっそく始めてみる
「政治と経済」でまず見るべき講義シリーズ
外交とは何か~不戦不敗の要諦を問う(1)著書『外交とは何か』に込めた思い
外交とは何か…いかに軍事・内政と連動し国益を最大化するか
小原雅博
ポスト国連と憲法9条・安保(1)国連の構造的問題
核保有する国連常任理事国は、むしろ安心して戦争できる
橋爪大三郎
お金の回し方…日本の死蔵マネー活用法(1)銀行がお金を生む仕組み
信用創造・預金創造とは?社会でお金が流通する仕組み
養田功一郎
クーデターの条件~台湾を事例に考える(1)クーデターとは何か
台湾でクーデターは起きるのか?想定シナリオとその可能性
上杉勇司
為替レートから考える日本の競争力・購買力(1)為替レートと物の値段で見る円の価値
ビッグマック指数から考える実質為替レートと購買力平価
養田功一郎
本当によくわかる経済学史(1)経済学史の概観
経済学史の基礎知識…大きな流れをいかに理解すべきか
柿埜真吾

人気の講義ランキングTOP10
逆境に対峙する哲学(1)日常性が「破れ」て思考が始まる
逆境にどう対峙するか…西洋哲学×東洋哲学で問う知的ライブ
津崎良典
過激化した米国~MAGA内戦と民主党の逆襲(2)MAGAの矛盾と内戦の現状
MAGA内戦勃発…なぜトランプがMAGAの敵になってしまうのか
東秀敏
豊臣兄弟~秀吉と秀長の実像に迫る(4)信長の直臣、秀吉の与力としての秀長
最初は信長の直臣として活躍――武闘派・秀長の前半生は?
黒田基樹
生成AI「Round 2」への向き合い方(1)生成AI導入の現在地
生成AIの利活用に格差…世界の導入事情と日本の現状
渡辺宣彦
平和の追求~哲学者たちの構想(5)カント『永遠平和のために』
カント『永遠平和のために』…国連やEUの起源とされる理由
川出良枝
熟睡できる環境・習慣とは(1)熟睡のための条件と認知行動療法
熟睡のために――自分にあった「理想的睡眠」の見つけ方
西野精治
学力喪失の危機~言語習得と理解の本質(1)数が理解できない子どもたち
なぜ算数が苦手な子どもが多いのか?学力喪失の真相に迫る
今井むつみ
第2次トランプ政権の危険性と本質(1)実は「経済重視」ではない?
ブレーキなき極右ポピュリズム…文化戦争を重視し経済軽視
柿埜真吾
「アメリカの教会」でわかる米国の本質(2)プロテスタントと「予定説」
カトリックとプロテスタントの違いは?「救済予定説」とは?
橋爪大三郎
人の行動の「なぜ」を読み解く行動分析学(1)随伴性
「なぜ人は部屋を片付けられないか」を行動分析学で考える
島宗理