ポストコロナ、日本の指針
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コロナ拡大で進んだオンライン診療を時限措置にしてはいけない
ポストコロナ、日本の指針(3)オンライン診療の夜明け
新型コロナウイルスの拡大によって、オンライン診療の規制が緩和され、その利用が一気に進むきっかけとなっている。また、デジタル化の進んだ業務のなかで「ハンコ」文化は根強く続いているが、それを見直す機会にもしたい。一旦始まった変革を時限的ではなく恒常的に進めていくことが重要である。(全5話中第3話)
※司会者:川上達史(テンミニッツTV編集長)
時間:12分21秒
収録日:2020年5月29日
追加日:2020年7月11日
≪全文≫

●デジタルとハンコ、ヘルスケアと医療の問題点


―― 両先生から、日本がなかなか動かない、あるいは実装ができないという話をいただきました。これまで実装できなかった理由、動かなかった理由というものを、コロナ禍の現状から振り返って考えたときに、どういう部分が一番大きかったと思われていますでしょうか。

小林 デジタルという側面から見ると、お金に対するクレディビリティ(credibility: 信用性・信頼性)の文化ですね。逆に紙幣にあまり信用性がない中国などと比べると、その違いの大きさがあると思います。

 これは、データをストレージするデバイスのことを考えると、よく分かると思います。かつてテープがあり、フロッピーディスクがあり、光ディスクがあり、ハードディスクの文化がしっかり根付いてきたところでは、飛躍してインターネットに飛ぶのにちょっと時間がかかったりしましたよね。ところが中国とかインドの場合、デジタルの前にあまりそういう大きな技術がなかったもので、一挙にそこに飛んでいけた。

 ハンコの文化もそうだと思うのですが、どうやら既得権者がはびこっている。これは医療もそうなのですが、そういうものが根付いて、深いところのものを変革するのに時間がかかってしまったなと感じます。デジタルにまつわる部分というのは、単純な実装だけではなくて、既得権者を抑えながら、新しいテクノロジーなりイノベーションをどう展開していくかというところが問題だったのです。

 医療などはまさにそうだと思うのですが、「ヘルスケア」という意味ではすごく大きな伸びを期待できるのに、既存の医療体制あるいは医療組織がやはり一つのネックになっているのではないかという気がします。


●コロナ拡大で進んだオンライン診療の規制改革


小宮山 とても重要な問題を出されたと思うのですが、今回のコロナでは、小林さんはインターネット(オンライン)診療について努力されましたよね。

小林 規制改革(推進会議)の議長をやっていますので、オンライン診療は2020年4月初めに一挙に進みました。

小宮山 それが、「コロナ拡大による時限措置」に終わってはいけないわけです。

小林 おっしゃる通りです。

小宮山 一回体験すれば、いかに有用なものかが、いろいろな人に浸透するはずです。なので、どうやってこれを恒常的なものにするか、腕をふるってほしいと思...

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