ポストコロナ、日本の指針
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ウェブ会議の普及がもたらす日本社会の構造変化
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コロナ禍でクリアになった加速すべきことと引き返すべきこと
ポストコロナ、日本の指針(1)コロナ禍で明らかになったこと
2020年1月に中国・武漢から始まった新型コロナウイルスの感染爆発は、3月にはヨーロッパ、北米、アジア、アフリカ、オセアニアと160以上の国に拡散した。日本は2か月近く「緊急事態宣言」が続き、社会の大半が大きな影響を受けた。この後、いったいどうなるのか。学界と経済界を代表するお二人に、日本の指針について討議していただく。(全5話中第1話)
※司会者:川上達史(テンミニッツTV編集長)
時間:12分24秒
収録日:2020年5月29日
追加日:2020年6月30日
≪全文≫

●コロナが明らかにした「自律分散協調系」


―― 皆さま、こんにちは。本日は、三菱ケミカルホールディングス会長の小林喜光さんとテンミニッツTV座長の小宮山宏さんに「ポストコロナ、日本の指針」というテーマでお話をいただきたいと思います。両先生、どうぞよろしくお願いいたします。

小宮山 お願いします。

小林 お願いします。

―― 今般、コロナウイルスの問題があって、世界各国いろいろ対応が分かれました。そのなかでの日本の対応は非常に独特のものがあったのですけれども、これについてどのようにお感じになっているかということをお聞きできればと思っています。

 まず小林会長、今回のコロナウイルスについてどのようにお感じになっているか、お話をいただいてもよろしゅうございましょうか。

小林 もうだいぶ皆さんが議論されているところですので、あまり似たようなことを言うよりも、小宮山先生との対談ということで、私の脳裏をよぎったことを申し上げます。もう十数年前から先生は「知の構造化」ということをいわれてきました。私の気に入っている言葉では、エコロジー(Ecology)、サステナビリティ(Sustainability、持続可能性)、プラス「自律分散協調系」です。

 私は、21世紀はまさにそういう経済社会システムの方向に向かわざるを得ないと感じています。それは学問の場、個人あるいは企業体であっても同じです。「知の構造化」は定性的な部分を構造化していく点でデジタル化でもあり、どちらかといえばアナログな社会をデジタル化し、イチゼロに置き換えていくことです。

 十数年前から先生の言われてきたことが、ある意味でこのコロナによって非常にクリアになり、21世紀はそちらに向かわざるを得ないのではないかと感じておりまして、そのための実践として、「プラチナ社会」に取り組んでこられたのだとも思いました。

 私のほうも「KAITEKI(快適)」を軸とする哲学のようなものを唱えてきました。企業体というのは、必ずしも収益や効率化だけではなく、社会に対してイノベーティブな事象を提唱・提供する必要があるということ。今の企業は、ESG(Environment:環境、Social:社会、 Governance:ガバナンス、統治・管理)やSDGs(Sustainable Development Goals:持続的な開発目標)といわれる基準で判断される社会的な存在として環境問題にかかわっているということ。それ...

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