ポストコロナ、日本の指針
この講義シリーズは第2話まで
登録不要無料視聴できます!
▶ 第1話を無料視聴する
閉じる
この講義の続きはもちろん、
5,000本以上の動画を好きなだけ見られる。
スキマ時間に“一流の教養”が身につく
まずは72時間¥0で体験
鮮明になった「カーボンニュートラルな社会」実現の大変さ
ポストコロナ、日本の指針(4)地球環境を守るために
新型コロナウイルス感染拡大を防ぐために、「三密」とともに「不要不急」の行動を避けることが求められた。だからといって、閉じこもっているだけでは活路は開けない。そこで考えたいのは、人間にとって一番大切な「自由」を守るために重要なことは何か。また、コロナの影響で世界中が経済的ダメージを受けるなか、CO2の低減量はそれほどでもないというデータがある。CO2の削減は非常に大事な課題だ。地球環境を守ることに思いを致すアフターコロナにしたい。(全5話中第4話)
※司会者:川上達史(テンミニッツTV編集長)
時間:12分05秒
収録日:2020年5月29日
追加日:2020年7月18日
≪全文≫

●産業の大部分が「不要不急」となると、どうなるのか


―― シリーズ冒頭の小林会長のお話では、ポストコロナの今後について、例えば「KAITEKI」という価値観を含めていろいろご提示いただきました。今度は小宮山先生のほうから、ポストコロナの日本はどういう進路を進むべきかというお話をいただければと思うのですが、いかがでございましょうか。

小宮山 小林さんが最初におっしゃったように、今回のウイルスはグローバライゼーションという人類の大きな発展に対する、いわば警鐘のような意味で出てきたところがあります。しかし、私はだからといって引き返すべきではないだろうと思います。

 例えば今、「不要不急のことはやめろ」という形になっているけれども、産業構造を考えてみたら、そうなると結局GDPもほとんどなくなってしまうという話になります。

 だから、そうではない形を求める。典型的なのが観光で、観光は人の「旅をしたい」欲求をかなえています。人間にとって「動く」ということが本質だからです。それは懲役のような刑罰を考えてみれば分かることです。あれは移動の自由を奪うことで、結局「移動できない」ということは、人間の本質的な自由を奪うことです。それはやってはいけないことでしょう。

 ではどうするかというと、やはり科学技術で、キットのようなものを用いて国境管理を完璧に守るわけです。ウイルスを持っている人と持っていない人をちゃんと識別するような科学技術を駆使して、観光を維持していくということです。


●コロナの経験によって「人間とは何か」の枠組みは変わるのか


小宮山 また、これは少し我田引水になりますが、日本がずっとやってきた、資源を輸入して加工して売る「加工貿易」というものを大きく捉えていくと、歴史的にも自給に向かうという大きな流れはあると思います。エネルギーは再生可能エネルギーだという形で。

 これを実現するインセンティブが、コロナによって加速されると私は思っています。そして、企業がグローバライズして海外で稼ぐことも、もちろんやればいいわけですが、国内を強くした上で海外とも仲良くする構造をつくらないといけない。それは、まさにプラチナ産業をつくることなのです。

 具体的にいうと、近代一次産業と再生可能エネルギー、健康・自立産業、教育、観光、それらに対するインフラ産業。こういったものが国内を...

スキマ時間でも、ながら学びでも
第一人者による講義を1話10分でお届け
さっそく始めてみる
「政治と経済」でまず見るべき講義シリーズ
お金の回し方…日本の死蔵マネー活用法(1)銀行がお金を生む仕組み
信用創造・預金創造とは?社会でお金が流通する仕組み
養田功一郎
中国共産党と人権問題(1)中国共産党の思惑と歴史的背景
深刻化する中国の人権問題…中国共産党の思惑と人権の本質
橋爪大三郎
習近平中国の真実…米中関係・台湾問題(1)習近平の歴史的特徴とは?
一強独裁=1人独裁の光と影…「強い中国」への動機と限界
垂秀夫
習近平―その政治の「核心」とは何か?(1)習近平政権の特徴
習近平への権力集中…習近平思想と中国の夢と強国強軍
小原雅博
戦争と暗殺~米国内戦の予兆と構造転換(1)内戦と組織動乱の構造
カーク暗殺事件、戦争省、ユダヤ問題…米国内戦構造が逆転
東秀敏
日本の財政政策の効果を評価する(1)「高齢化」による効果の低下
高齢化で財政政策の有効性が低下…財政乗数に与える影響
宮本弘曉

人気の講義ランキングTOP10
中国共産党と人権問題(1)中国共産党の思惑と歴史的背景
深刻化する中国の人権問題…中国共産党の思惑と人権の本質
橋爪大三郎
プロジェクトマネジメントの基本(2)プロジェクトの複雑性とマネジメント
コスパが鍵!? 顧客満足につながる品質マネジメントとは
大塚有希子
何回説明しても伝わらない問題と認知科学(1)「スキーマ」問題と認知の仕組み
なぜ「何回説明しても伝わらない」のか?鍵は認知の仕組み
今井むつみ
エネルギーと医学から考える空海が拓く未来(1)サイバー・フィジカル融合と心身一如
なぜ空海が現代社会に重要か――新しい社会の創造のために
鎌田東二
「重要思考」で考え、伝え、聴き、議論する(1)「重要思考」のエッセンス
重要思考とは?「一瞬で大切なことを伝える技術」を学ぶ
三谷宏治
歴史の探り方、活かし方(1)歴史小説と史料探索の基本
日本は素晴らしい歴史史料の宝庫…よい史料の見つけ方とは
中村彰彦
内側から見たアメリカと日本(7)ジャパン・アズ・ナンバーワンの弊害
ジャパン・アズ・ナンバーワンで満足!?学ばない日本の弊害
島田晴雄
習近平中国の真実…米中関係・台湾問題(1)習近平の歴史的特徴とは?
一強独裁=1人独裁の光と影…「強い中国」への動機と限界
垂秀夫
戦争と暗殺~米国内戦の予兆と構造転換(1)内戦と組織動乱の構造
カーク暗殺事件、戦争省、ユダヤ問題…米国内戦構造が逆転
東秀敏
徳と仏教の人生論(1)経営者の条件と50年間悩み続けた命題
宇宙の理法――松下幸之助からの命題が50年後に解けた理由
田口佳史