武器としての「カーボンニュートラル経営」
この講義は登録不要無料視聴できます!
▶ 無料視聴する
この講義の続きはもちろん、
5,000本以上の動画を好きなだけ見られる。
スキマ時間に“一流の教養”が身につく
まずは72時間¥0で体験
カーボンニュートラル競争のゴールはコストを下げ切ること
武器としての「カーボンニュートラル経営」(1)カーボンニュートラルと日本の実状
夫馬賢治(株式会社ニューラル代表取締役CEO/経営・金融コンサルタント/信州大学特任教授)
近年、環境問題への意識や気候変動への危機感が高まる中、注目を集めているのが「カーボンニュートラル」経営だ。CO2の排出量削減に関するこの取り組みの一つとして、モノを循環させる「サーキュラーエコノミー」という概念が浸透しているという。世界的に脱炭素社会実現を目指す中、日本はどのような動きをしているのか。その現状と課題を解説する。(全4話中第1話)
※インタビュアー:川上達史(テンミニッツTV編集長)
時間:14分38秒
収録日:2022年7月12日
追加日:2022年10月10日
≪全文≫

●モノを循環させる「サーキュラーエコノミー」


―― 皆さま、こんにちは。本日は夫馬賢治先生に「カーボンニュートラル経営」について講義をいただきたいと思っております。先生、どうぞよろしくお願いいたします。

夫馬 よろしくお願いします。

―― 夫馬先生は、『武器としてのカーボンニュートラル経営』がビジネス社からご発刊されていらっしゃいます。それから、講談社+α新書で『超入門カーボンニュートラル』『ESG思考 激変資本主義1990-2020、経営者も投資家もここまで変わった』という本を出していらっしゃいます。カーボンニュートラルやESG投資等の第一人者として、いろいろなご発言、ご提言をされています。今日はゆっくりとお話を伺いたいと思っております。

夫馬 よろしくお願いします。

―― 最初に、カーボンニュートラル経営についてお聞きしたいと思います。テンミニッツTVでも以前、猪瀬直樹先生にカーボンニュートラルについてご講義いただいたことがございました。猪瀬先生がおっしゃっていたのは、「もう日本は大変だ。とんでもなく遅れている」というお話だったのですが、夫馬先生からご覧になっても、やはり日本は今、完全に取り残されているイメージなのですか。

夫馬 そうですね。少なくとも、まずG7といわれる先進国の中では、産業転換が一番遅れていると思いますし、最近では、G20まで広げても、新興国にどんどん抜かれてきているというような状況ですので、産業状況としてはかなり深刻さを増してきているかなと思います。

―― ちょうど先日、台湾の中小企業庁のシンポジウムにも出られたということでございましたが、どんな雰囲気でございましたか。

夫馬 台湾の中小企業庁、政府が企画をしてやっているものは、カーボンニュートラルを宣言しています。そこで、まさにカーボンニュートラルの一つの策として「サーキュラーエコノミー」という概念が、台湾でも浸透してきているのです。

―― サーキュラーエコノミーというと、どういうエコノミーですか。

夫馬 サーキュラーエコノミーは、日本では「循環経済」ともいわれます。循環型社会や循環型経済という言葉は、日本でも古くからあります。3R(編注:Reduce・Reuse・Recycleの3つのRの総称)などといわれますけれども、資源を使う量を減らして、削減をして、できればリユースをし...

スキマ時間でも、ながら学びでも
第一人者による講義を1話10分でお届け
さっそく始めてみる
「経営ビジネス」でまず見るべき講義シリーズ
ストーリーとしての競争戦略(1)当たり前の重要さ
柳井正氏の年度方針「儲ける」は商売の本筋
楠木建
組織心理学~若者とのコミュニケーション(1)「Z世代」の特徴と接し方
Z世代は傷つきやすい!?…昔の世代との相違点、共通点とは
山浦一保
本質から考えるコンプライアンスと内部統制(1)「法令遵守」でリスクは管理できない
「コンプライアンス=法令遵守」ではない…実例が示す本質
國廣正
メンタルヘルスの現在地とこれから(1)「心を病む」とはどういうことか
なぜ「心の病」が増えている?メンタルヘルスの実態に迫る
斎藤環
認知バイアス~その仕組みと可能性(1)認知バイアス入門
誰もが陥る「認知バイアス」…その例とメカニズム
鈴木宏昭
運と歴史~人は運で決まるか(1)ソクラテスが見舞われた「運」
歴史における「運」とは?ソクラテスの「運」から考える
山内昌之

人気の講義ランキングTOP10
折口信夫が語った日本文化の核心(1)「まれびと」と日本の「おもてなし」
「まれびと」とは何か?折口信夫が考えた日本文化の根源
上野誠
編集部ラジオ2025(33)2025年を振り返る
2025年のテンミニッツ・アカデミーを振り返る
テンミニッツ・アカデミー編集部
過激化した米国~MAGA内戦と民主党の逆襲(3)DSA化した民主党と今後の展望
DSAの民主党乗っ取り工作…世代交代で大躍進の可能性
東秀敏
逆境に対峙する哲学(1)日常性が「破れ」て思考が始まる
逆境にどう対峙するか…西洋哲学×東洋哲学で問う知的ライブ
津崎良典
豊臣兄弟~秀吉と秀長の実像に迫る(4)信長の直臣、秀吉の与力としての秀長
最初は信長の直臣として活躍――武闘派・秀長の前半生は?
黒田基樹
平和の追求~哲学者たちの構想(1)強力な世界政府?ホッブズの思想
平和の実現を哲学的に追求する…どんな平和でもいいのか?
川出良枝
何回説明しても伝わらない問題と認知科学(1)「スキーマ」問題と認知の仕組み
なぜ「何回説明しても伝わらない」のか?鍵は認知の仕組み
今井むつみ
生成AI「Round 2」への向き合い方(1)生成AI導入の現在地
生成AIの利活用に格差…世界の導入事情と日本の現状
渡辺宣彦
経験学習を促すリーダーシップ(1)経験学習の基本
成長を促す「3つの経験」とは?経験学習の基本を学ぶ
松尾睦
世界哲学のすすめ(1)世界哲学プロジェクト
日本発!危機の時代に始動する世界哲学プロジェクトの意義
納富信留