海外M&A成功の条件
この講義シリーズは第2話まで
登録不要で無料視聴できます!
第1話へ
▶ この講義を再生
この講義の続きはもちろん、
6,000本以上の動画を好きなだけ見られる。
スキマ時間に“一流の教養”が身につく
まずは72時間¥0で体験
(会員の方に広告は表示されません)
ゆとりがなく、同調圧力が強い社会が、家畜をつくる
海外M&A成功の条件(5)なぜ戦略性が育たないのか
無駄な仕事で疲れ果て、多忙で、まったく余裕がないなかで働いている日本人。だからこそ、野獣が育まれないし、戦略性も育たない。しかも、同調圧力が高いため、人と違うことをすることを恐れ、皆が「家畜」になっていく。これではいけない。ゆとりを持ち、人と違うことを楽しむことが不可欠である。そして、自分独自の「勝ち上がりの方程式」を追求すべきではないか。(全5話中第5話)
※インタビュアー:神藏孝之(テンミニッツTV論説主幹)
時間:18分17秒
収録日:2019年7月2日
追加日:2019年9月17日
≪全文≫

●考える余裕がなさすぎる


神藏 よく考えると、渋沢栄一もそうですね。もともと、たいへんな豪農の家に生まれて、かつ藍を扱っていたのが決定的です。マーケットと直結していますから。しかも大量生産するため、肥料にするイワシの配合率などを考える。ある種の科学です。さらに大量生産するには人も雇わなければいけない。だから農民であったけれど、最初からマーケットにも対峙していたし、大規模な経営を自ずからやっていた。

 また学校は出ていないけれど、結構、豊かな家ですから江戸から漢学者を丸ごと呼んで勉強していた。それも父親の代からやっていた。だから、なかなかの漢籍もできた。そのような人が一橋家に仕え、維新を唱え、かつその後、日本の資本主義を作っていく。先生が言われるいろいろな体験をしているから、まさに開けた目を持っていたのです。

谷口 今、現代人は多忙です。いろいろな仕事が回ってきて余裕がない中で、さらに新しい仕事が来るとなれば、いろいろ考えたりする余裕はありません。考える余裕がないことも、一つ問題だと思います。ゆとりがない。

 僕の経営史の先生で、マーク・フルーエン先生という方がおられます。アルフレッド・チャンドラーの弟子で、スタンフォードで博士論文を書かれ、慶應義塾大学にも来られたのですが、「僕は博士号を慶應で取ったようなものだ」とおっしゃっています。歴史人口学の速水融先生にお世話になったからと。それで速水先生に会いたいということで、もう九十歳ぐらいになられますが、この前、慶應大学病院で検査入院されているときに会われたそうで、話をいろいろしてくれました。面白かったのは速水先生は非常に恵まれた家庭の育ちで、親戚に経済学者など、いろいろな方がおられるのです。速水先生自身、大学で勉強するのも大事なのだけれども、1年間何もしないで音楽をずっと聴いていた年もあったそうです。今こんなことを言うと怒られるかもしれませんが、こうしたゆとりがないのも困ったことのように思います。

神藏 これも無駄に競争しているからです。まだ旧制高校があった時代は、そもそも進学する人が限られているから、あまり無駄な受験勉強をする必要がありませんでした。ひたすら哲学書を読んだり、歴史書を読んだりできた。あの間に、けっこう人間の幅が広がったと思うのです。その時間を、今は奪われてしまっている。

谷口 疲れ...

スキマ時間でも、ながら学びでも
第一人者による講義を1話10分でお届け
さっそく始めてみる
(会員の方に広告は表示されません)
「経営ビジネス」でまず見るべき講義シリーズ
オリエント 東西の戦略史と現代経営論に学ぶ(1)ビジネスのヒントは歴史にあり
『失敗の本質』、中国古典…ビジネスのヒントを歴史に学ぶ
三谷宏治
野獣の経営、家畜の経営(1)経営センスが育つ土壌
ファーストリテイリングで経営者が育つ理由
楠木建
「発想力」の技法を学ぶ(1)発見と探究(前編)
“なぜ”を繰り返せ!『発想力の全技法』に学ぶ原因探究法
三谷宏治
組織改革の要諦~活性化と人材活用(1)準備、スピード、タイミング
組織改革は最初に全体像と将来像を示すのが重要
秋池玲子
本質から考えるコンプライアンスと内部統制(1)「法令遵守」でリスクは管理できない
「コンプライアンス=法令遵守」ではない…実例が示す本質
國廣正
ハラスメント防止に向けた風土づくり(1)ハラスメントの概要
増え続けるハラスメント…その背景としての職場の特徴
青島未佳

人気の講義ランキングTOP10
編集部ラジオ2026(37)長谷川眞理子先生の公開収録!
【アンケート&公開収録】長谷川眞理子先生:男と女でどう違う?能力の高め方
テンミニッツ・アカデミー編集部
ロシア人の見る「ロシアの歴史」(2)タタールのくびきと「第三のローマ」
なぜロシアが「第三のローマ」なのか?…東ローマ帝国とモンゴル帝国の根深い影響を探る
上月豊久
『「甘え」の構造』と現代日本(1)「甘え」のインパクト
「甘え」は現代においてダメなものなのか…名著『「甘え」の構造』への2種類の誤解とは?
與那覇潤
高齢者のフレイル・認知症とその予防対策(1)老年病科と高齢者の疾患・病態の特徴
頻尿、低栄養、転倒、誤嚥、フレイル…増える老年症候群と高齢者の疾患・病態の特徴
小川純人
大統領に告ぐ…硫黄島からの手紙の真実(2)翻訳に込めた日米の架け橋への夢
アメリカ人の心を震わせた20歳の日系二世・三上弘文の翻訳
門田隆将
「満洲」から考える日本とアジア(1)「満洲」を知る意義とは
「満洲史」はなぜ現代日本でタブー視されるのか?…王道楽土の夢とアヘンなどの裏面から見えてくる現代への教訓
宮脇淳子
現代人に必要な「教養」とは?(1)そもそも教養とは何か
教養とは…本質を捉える知、他者を感じる力、先頭に立つ勇気
小宮山宏
『オデュッセイア』で読み解く神話の秘密(1)物語の構造を読み解くおもしろさ
『オデュッセイア』の面白さの秘密を神話の構造から読み解く…なぜ波乱万丈の神話が人間の創作の源泉になったか
松村一男
第二次世界大戦とソ連の真実(1)レーニンの思想的特徴
レーニン演説…革命のため帝国主義の3つの対立を利用せよ
福井義高
『万葉集』と律令社会~官僚の心得と歌宴(1)国守・大伴家持と地方社会の日常
『万葉集』でわかる奈良時代の貴族と地方豪族の関係と日常…歌人・大伴家持の歌に秘められた国守時代の苦労話
上野誠