世界を混乱させるトランプ関税攻勢の狙い
この講義シリーズは第2話まで
登録不要無料視聴できます!
第1話へ
▶ この講義を再生
この講義の続きはもちろん、
5,000本以上の動画を好きなだけ見られる。
スキマ時間に“一流の教養”が身につく
まずは72時間¥0で体験
(会員の方に広告は表示されません)
トランプ戦略の歴史的検証…そして日本はどうすべきか
世界を混乱させるトランプ関税攻勢の狙い(4)日本はどうすべきか
島田晴雄(慶應義塾大学名誉教授/テンミニッツ・アカデミー副座長)
第二次世界大戦後、アメリカは自ら世界を支え、世界を発展させることで、自国の繁栄を実現してきた。だが、トランプ大統領は、そのようなアメリカの歴史を全否定し、むしろ「アメリカ崩壊の要因」と考えているようである。そのようななかで、日本はどう対応していくべきなのか。日本のこれまでの自由貿易戦略も概観しつつ、これから日本として進めていくべきことを挙げていく。(全4話中第4話)

※この講義は緊急配信のため、講義テキストとしてレジュメを添付します。講義内容と一部異同もありますので、ご了承ください。
時間:11分32秒
収録日:2025年4月4日
追加日:2025年4月13日
≪全文≫
Ⅶ. トランプ関税が志向する大戦略

◆依然として意味不明な相互関税(reciprocal tariff)

◆トランプ関税の主な内容
・全世界対象:相互関税
・カナダ、メキシコ:輸入品に25%
・中国:輸入品すべてに計20%
・鉄鋼・アルミ:全てに25%追加関税
・自動車:4.3から輸入自動車すべてに25%追加関税

◆相互関税:貿易相手国と同水準まで関税障壁を高める政策

◆トランプ氏の自由貿易政策批判
・第二次大戦以降の自由主義経済秩序が米国の繁栄の基盤ではなく、崩壊の要因だったというトランプ氏の確信が方針転換の背景に。

・第二次大戦の直後、世界の主要国が焼け野原になったこともあって、アメリカが世界のGDPの52%を占めており、多くの金も保有していました。しかし、第一次大戦後にドイツに多額の賠償金を課したことが第二次大戦の原因の一つとなった反省もあって、第二次大戦後にはアメリカが世界を支え、世界各国を発展させることで、アメリカも発展していこうとする戦略を採ります。

・1944年7月には、ブレトンウッズに連合国の通貨担当者が集まって会議が開かれました。これに基づきIMF(国際通貨基金)などもつくられ、また、「固定為替相場制」も採られました。この裏打ちとなったのは、アメリカが保有する金でした。またアメリカは、その強大な軍事力で世界の平和を管理していきます。

・アメリカが世界秩序を支え、固定為替を支え、平和を支えるなかで安定的な経済の仕組みがつくられ、ドイツや日本などの敗戦国も高度成長し、世界全体も大きく成長していきました。そしてそれに伴って、アメリカも発展していきました。

・しかし、トランプ氏はこのような歴史を知ってか知らずか、戦後のあり方を全否定するような考えを持っているようです。

・トランプ見解:米国が関税を下げ、資本流出を無制限に認めることで経済主権を放棄。相互関税で、米国の経済、軍事、技術的優位性を活用し、世界貿易の流れを自国に有利なように再構築し、数十年にわたる政策の是正をめざしています。


Ⅷ. 日本はどう対応すべきか

◆何をすべきか
・トランプ政権の相互関税を武器にした世界の貿易投資構造大変革攻勢にどう対応。

・トランプ氏の“万里の長城”戦略(貿易による経済封鎖)に対応する世界の大戦略。

・世界貿易、大開放戦略の推進。

・TPPは自由貿易原理による世界市場の解放。
 ⇒2016年以...

スキマ時間でも、ながら学びでも
第一人者による講義を1話10分でお届け
さっそく始めてみる
(会員の方に広告は表示されません)
「政治と経済」でまず見るべき講義シリーズ
民主主義の本質(1)近代民主主義とキリスト教
なぜ民主主義が「最善」か…法の支配とキリスト教的背景
橋爪大三郎
ポスト国連と憲法9条・安保(1)国連の構造的問題
核保有する国連常任理事国は、むしろ安心して戦争できる
橋爪大三郎
戦略的資本主義と日本~アメリカの復活に学ぶ5つの提言
戦略的資本主義とは?日本再生へアメリカに学ぶ5つの提言
片瀬裕文
紛争が絶えない世界~私たちは何ができるか(1)「戦争の世紀」から再び戦争の時代へ
再び戦争の時代へ――私たちは何を考え、どう動くべきか
小原雅博
日本のエネルギー&デジタル戦略の未来像(1)電動化で起こる「カンブリア爆発」
日本のエネルギー政策を「デジタル戦略」で大転換しよう
岡本浩
過激化した米国~MAGA内戦と民主党の逆襲(1)米国の過激化とそのプロセス
トランプ政権と過激化した米国…MAGA内戦、DSAの台頭
東秀敏

人気の講義ランキングTOP10
編集部ラジオ2026(21)中西輝政先生:アメリカの本質
【10min解説】独立250年、アメリカの理念と本質とは?
テンミニッツ・アカデミー編集部
アメリカの理念と本質(1)西洋文明の行き着いた先と三つの建国
アメリカの理念と本質とは?…まず「三つの建国」から原点に迫る
中西輝政
老子の神髄(4)生成化育と突破力
生成化育――「自ずと然り」のメッセージと「突破する力」の歓喜
田口佳史
日本の財政の真実を検証する(2)なぜ財政危機は起きていないか
なぜ財政危機は起きていないのか…国債の金利のトリックを読み解く
宮本弘曉
中国史概説~『皇帝たちの中国』を読む(1)なぜ「中国史はつまらない」のか?
驚きの中国史~「中国史はつまらない」という通説の裏の波乱の真実
宮脇淳子
AI大格差~最新研究による仕事と給料の未来(1)最新研究から見えてくる未来像
AI大格差…なぜ日本の雇用環境では「ショックが大きい」のか?
宮本弘曉
知られざる「脳」の仕組み~脳研究の最前線(1)脳科学と「ミクロのマクロの隔たり」
脳が生きている、死んでいるとは?最新研究で迫る脳の秘密
毛内拡
ラカンの精神分析~心の謎を解き明かす(1)精神分析の概念とその起源
なぜ心の病にかかるのか?ラカンの精神分析とその起源
斎藤環
AI時代にリベラルアーツがなぜ必要か(4)情報と教養の違い
教養がおろそかな人の限界…「教養は頭の中に、情報は頭の外に」
橋爪大三郎
「集権と分権」から考える日本の核心(4)荘園発生から武家の時代、王政復古へ
武士が推進した“私”の増殖…中央集権はいかに崩れたか
片山杜秀