第2次緊急事態宣言・コロナ対策再検証
この講義は登録不要無料視聴できます!
▶ 無料視聴する
この講義の続きはもちろん、
5,000本以上の動画を好きなだけ見られる。
スキマ時間に“一流の教養”が身につく
まずは72時間¥0で体験
実は、第1回の緊急事態宣言は「効果がなかった?」
第2次緊急事態宣言・コロナ対策再検証(1)問題は何か?
2021年1月7日、日本政府は新型コロナウイルス対応で2回目となる緊急事態宣言を発出した。菅義偉首相が強調したのは、「不要不急の外出自粛」「飲食による感染リスク回避のため、20時以降の外出自粛の徹底」「テレワークによる出勤者数の7割削減」などであった。だが、これで本当に大丈夫なのか。政府として、急ぎなすべきこととは何なのか。それらについて、テンミニッツTVの小宮山宏座長と曽根泰教副座長が緊急に対談提言する。第1話では、「実は第1回の緊急事態宣言は効果がなかったのではないか」ということをデータを元に解説。一方で劇的に進化しているPCRやワクチンなどの状況を「ハリセンボン」のイメージで解き明かす。(全4話中第1話)
※インタビュアー:川上達史(テンミニッツTV編集長)
時間:11分53秒
収録日:2021年1月8日
追加日:2021年1月15日
≪全文≫

●「第1波」で感染者数が減った最大の理由とは?


―― 皆さま、こんにちは。本日は小宮山宏先生、曽根泰教先生をお招きしまして、新型コロナウイルスの最新状況について講義をお伝えしたいと思います。先生方、よろしくお願いします。本日収録日が2021年1月8日で、昨日1月7日に2回目の緊急事態宣言が出されましたが、この緊急事態宣言について、どのようにお考えかを、まずお聞きできればと思います。小宮山先生、いかがでしょうか。

小宮山 このタイミングで宣言を出すのは、ある意味で、当然の状況かもしれないと思います。しかし、いままで日本がどのような対応をしてきたかをよく把握したうえで議論をしたほうがいいと思うのです。

 以前、緊急事態宣言に対してテンミニッツTVでやったパネルを出してお話ししたいと思います。これは、(第1回目の)緊急事態宣言を出したときに発表されたデータです。感染の状況について、いま発表されているのは「報告された日」の感染者の数ですが、実際には報告されているより前に感染しているわけですね。ですから、「お医者さんが調べて、いつ感染したか」ということを換算した「感染日」の感染者数を記したグラフで見たほうが、どういうことをやったときに効果が上がったのかがわかる。たとえば途中には、一斉休校をやったとき、緊急事態を宣言したときなどのイベントが書いてあって、それがどういう影響を及ぼしたかがよくわかるわけです。

 これで見ると明確なのは、(感染者数が)下がってきたときに何が起きたかというと、志村けんさんが亡くなったときなのです。このときに日本の人たちが、おそらく「コロナはけっこう大変だ」ということを意識したのだと思う。そういう、アナウンス効果が非常に大きかった。

 そして実をいうと、それからしばらく経ってから第1次の緊急事態宣言を出しているのですが、このときには数値が落ちてきていたのです。いわゆる実効再生産数というものがあります。1人が1人にうつしていく状況(実効再生産数=1)であれば患者数は一定になり、それが1を下回れば患者数が減っていくことになります。よく使われるモデルの指標ですが、その実効再生産数も、(志村けんさんが亡くなって以降)1を割っていて、その後、緊急事態宣言を発出しても一定でした。

 つまり、はっきりいうと、(緊急事態宣言は)「効果がなかった」ということです。すでに...

スキマ時間でも、ながら学びでも
第一人者による講義を1話10分でお届け
さっそく始めてみる
「科学と技術」でまず見るべき講義シリーズ
ChatGPT~AIと人間の未来(1)ChatGPTは何ができて、何ができないか
ChatGPTは考えてない?…「AIの回答」の本質とは
西垣通
ヒトの性差とジェンダー論(1)「性」とは何か
MLBのスーパースターも一代限り…生物学から迫る性の実態
長谷川眞理子
水から考える「持続可能」な未来(1)気候変動の現在地
最悪10メートル以上海面上昇…将来に禍根残す温暖化の影響
沖大幹
培養肉研究の現在地と未来図(1)フェイクミート市場とリアルミート研究
食肉3.0時代に突入、「培養肉」研究の今に迫る
竹内昌治
本当によくわかる「量子コンピュータ入門」(1)量子コンピュータとは何か
「量子コンピュータ」はどういうもので、何に使えるのか
武田俊太郎
「進化」への誤解…本当は何か?(1)進化の意味と生物学としての歴史
実は生物の「進化」とは「物事が良くなる」ことではない
長谷川眞理子

人気の講義ランキングTOP10
ポスト国連と憲法9条・安保(1)国連の構造的問題
核保有する国連常任理事国は、むしろ安心して戦争できる
橋爪大三郎
AI時代と人間の再定義(4)自分と出会うチャンス
人生はエネルゲイア――AIにない「自分と出会うチャンス」
中島隆博
衰退途上国ニッポン~その急所と勝機(1)安いニッポンと急性インフレ
世界で一人負け…「安い国」日本と急性インフレの現実
宮本弘曉
これからの社会・経済の構造変化(2)経済的利益と社会課題解決の両立へ
利益か社会課題解決か…かつての日本企業の美点を取り戻せ
柳川範之
独裁の世界史~未来への提言編(1)国家の三つの要素
未来を洞察するために「独裁・共和政・民主政」の循環を学べ
本村凌二
「進化」への誤解…本当は何か?(9)AI時代の人間と科学の関係
科学は嫌われる!? なぜ「物語」のほうが重要視されるのか
長谷川眞理子
平和の追求~哲学者たちの構想(7)いかに平和を実現するか
国際機関やEUは、あまり欲張らないほうがいいのでは?
川出良枝
教養としての「人口減少問題と社会保障」(1)急速に人口減少する日本の現実
毎年100万人ずつ減少…急降下する日本の人口問題を考える
森田朗
エネルギーと医学から考える空海が拓く未来(4)全てをつなぐ密教の世界観
密教の世界観は全宇宙を分割せずに「つないでいく」
鎌田東二
何回説明しても伝わらない問題と認知科学(3)認知バイアスとの正しい向き合い方
知ってるつもり、過大評価…バイアス解決の鍵は「謙虚さ」
今井むつみ