●レストランに行くときに毎回PCR検査を
曽根 それ(必要に応じてPCRをどんどんやること)をいうと、「日本国民全員にPCRをやるのか」という議論になって、「そんなことは無理だ」という話になります。そうではなくて、「接触」あるいは「移動」をするときなどにはPCRを使えばいいのです。「一律、接触禁止」「一律、移動禁止」ではなくていい。「移動したい」というのはリスクを取ることです。「リスクは、自分でPCRでクリアして、移動しましょう」。「レストランに行くときにはPCRをやって、クリアして行きましょう」。
小宮山 そうです。
曽根 それならば、(PCRを受けるのが)全員でなくていいのです。リスクに関係する人がPCRをやればいい。それがもっと自由にできるようになれば、一律閉鎖、一律禁止でなくて済むと思うのです。
小宮山 そこが非常に大きなポイントです。いまは「経済か、コロナか」という議論でやっているわけですが、両方大事なのです。2020年10月には、日本国内でコロナでなくなった方は191人でした。一方、昨年の同じ月と比べて増えた自殺の数が614人です。ずっと自殺者は減ってきていて、増えるはずがないのです。増えた600人はコロナに決まっているのです。
コロナで亡くなった方の3倍以上の数が、自殺しているわけです。これはおそらく、経済に関係していると思います。あるいは、ずっと家にいろということに関係している。
(経済も、コロナも)どちらも重要なのです。経済というのは、「金儲け」という話だけではなく、「生きていく」という意味でも重要です。
たとえば会合などでも、いま曽根先生がおっしゃったように、PCRをやればいいのです。いま数時間で結果が出ますから、「それでOKだった人は会食をしていい」というようにする。
経済もやりつつ、コロナも抑えることは、いまの技術を総動員なんていわなくても、PCR関連などでいくつか使えばできるはずです。ワクチンはもうできるわけですから、これはもうやるだけの話です。必要な技術は、ほとんどPCRだけでしょうか。あとは酸素濃度を測れる機械など細かいことがありますが。
●使われていない医療資源の活性化のためにどんどん手を打て
小宮山 それから、さらにいうと、(医療現場の)人が足りないというような議論も出てくるわけです。しかし、いま、お医者さんや...