「Go To トラベル」キャンペーンの意味を考える
この講義シリーズの第1話は
登録不要で無料視聴できます!
第1話へ
▶ この講義を再生
この講義の続きはもちろん、
6,000本以上の動画を好きなだけ見られる。
スキマ時間に“一流の教養”が身につく
まずは72時間¥0で体験
(会員の方に広告は表示されません)
何のためのお金か――エビデンスに基づく政策に必要なこと
「Go To トラベル」キャンペーンの意味を考える(2)EBPMと目的の明確化
政策においてエビデンスに基づいて検証をきちんと行い、データを活用して次のステップに生かしていくことが重要だと柳川範之氏は説く。ただし、そこで課題となるのは、政策の目的である。企業経営とは異なり、政策の場合、目的が複数で複雑になる傾向にある。そこをどう考えて進めていくか。今回の「Go To トラベル」キャンペーンはそのための事例として生かしたい。(全2話中第2話)
※インタビュアー:神藏孝之(テンミニッツTV論説主幹)
時間:11分06秒
収録日:2020年8月19日
追加日:2020年9月10日
≪全文≫

●データサイエンスの発展でもっと可能性は広がるはず


―― そのプロセスがはっきりしていれば、これだけITが進み、みんながスマホを持ち、AIがあってデータベースがある時代ですから、先生がよくいわれる経済学で実験をできると。東大の日次物価指数などはそうした一つの実験だと思うんですが、そうしたことがやりやすくなりますよね。問いが立てやすくなると。

柳川 そうなんです。だから、本来は、そういうIT技術だとかデータサイエンスの発展というのは、いろいろな実験をやってみる、あるいはいろいろ細かいデータを集めてみることで、なぜこういうことが起きているのかということを掘り下げていくとか、あるいは、前回私が申しあげたような、あいだの道というか、つまり「Go Toキャンペーンをやるか、やらないか」ではなくて、あいだのやり方のようなことを議論して掘り下げていく。そうすれば、実は一番いいやり方が見つけられるかもしれない。

 そういうことも、本当はデータとか、あるいはいろんな情報を集めてみることで浮かび上がってくる可能性があると思うんです。そういうことをやや排除してしまっていて、単純な意見の言い合いになってしまう傾向があるということです。


●政策にもエビデンスに基づいた検証が必要な時代


―― でも、そこはすごくもったいないですよね。今回の場合、(総予算が)1.7兆円ほどつくので、偉大な実験ができるときですよね、本来的には。

柳川 そうなんですよね。だから、最近ですと、EBPM(Evidence Based Policy Making)といって、いろんなエビデンスに基づいて政策を決めていきましょうという機運が世界的に高まってきています。日本でもそういう傾向があり、そういうことをやろうという声が上がってきているんです。

 まさに、何か必要だからお金を出す。それはそれであり得る政策だと思うんですけど、ではそのお金の出し方が本当に期待した通りだったのか。あるいは予想もしないことが当然いろいろ起きるわけですが、例えばその予想もしないことが起きたからうまくいかなかったのか、あるいは、もともとのプランがうまくいかなかったのか、そこは実は全然違いますよね、同じようにうまくいかなかったとしても。

―― 違いますね。

柳川 そういうことも含めて、きちっとエビデンスに基づいて検証していく。あるいは、できることなら実験をやった上でこういう...

スキマ時間でも、ながら学びでも
第一人者による講義を1話10分でお届け
さっそく始めてみる
(会員の方に広告は表示されません)
「政治と経済」でまず見るべき講義シリーズ
AI大格差~最新研究による仕事と給料の未来(1)最新研究から見えてくる未来像
AI大格差…なぜ日本の雇用環境では「ショックが大きい」のか?
宮本弘曉
お金とは何か?…金本位制とビットコイン(1)お金の機能とその要件
お金の「3大機能」とは何か? そしてお金のルーツとは?
養田功一郎
ロシアのハイブリッド戦争と旧ソ連諸国(1)ロシアの勢力圏構想とNATO拡大
「ハイブリッド戦争」の実像…ロシアが考えていることとは何か?
廣瀬陽子
地政学入門 ヨーロッパ編(1)地図で読むヨーロッパ
ヨーロッパとは?地図で読み解く地政学と国際政治の関係
小原雅博
日本を復活させる国家戦略(1)戦後の復興戦略と日本経済の凋落
「所得倍増」はなぜ成功したか…日本経済の回復のヒント
島田晴雄
地政学入門 歴史と理論編(1)地政学とは何か
地政学をわかりやすく解説…地政学の「3つの柱」とは?
小原雅博

人気の講義ランキングTOP10
ロシア人の見る「ロシアの歴史」(3)ヴァイキング招致説とキエフ・ルーシ
ロシアの起源はヴァイキング?…キエフ・ルーシの興亡と、ロシアとウクライナの決定的な「歴史的溝」
上月豊久
「重要思考」で考え、伝え、聴き、議論する(1)「重要思考」のエッセンス
重要思考とは?「一瞬で大切なことを伝える技術」を学ぶ
三谷宏治
民主主義の本質(1)近代民主主義とキリスト教
なぜ民主主義が「最善」か…法の支配とキリスト教的背景
橋爪大三郎
小澤開作と満洲事変・日中戦争(1)少年時代の苦労と五族協和の夢
満洲で「五族協和」に命を懸けた小澤征爾の父・小澤開作
小澤俊夫
『「甘え」の構造』と現代日本(1)「甘え」のインパクト
「甘え」は現代においてダメなものなのか…名著『「甘え」の構造』への2種類の誤解とは?
與那覇潤
『万葉集』と律令社会~官僚の心得と歌宴(3)国司と郡司のつきあい
郡司の妻たちと宴会!?……国司・大原真人今城へのはなむけの歌に記された「媚態表現」の真相と人心掌握術
上野誠
第2次トランプ政権の危険性と本質(1)実は「経済重視」ではない?
トランプ政権の極右ポピュリズム…文化戦争を重視し経済軽視
柿埜真吾
「満洲」から考える日本とアジア(1)「満洲」を知る意義とは
「満洲史」はなぜ現代日本でタブー視されるのか?…王道楽土の夢とアヘンなどの裏面から見えてくる現代への教訓
宮脇淳子
プラトン『ポリテイア(国家)』を読む(14)ポリスと魂の堕落過程〈下〉僭主の末路
僭主制は欲望の奴隷…過度の自由が過度の隷属に転換する
納富信留
高齢者のフレイル・認知症とその予防対策(1)老年病科と高齢者の疾患・病態の特徴
頻尿、低栄養、転倒、誤嚥、フレイル…増える老年症候群と高齢者の疾患・病態の特徴
小川純人