「Go To トラベル」キャンペーンの意味を考える
この講義の続きはもちろん、
5,000本以上の動画を好きなだけ見られる。
スキマ時間に“一流の教養”が身につく
まずは72時間¥0で体験
(会員の方に広告は表示されません)
「Go To トラベル」キャンペーンで見えた日本の課題とは
「Go To トラベル」キャンペーンの意味を考える(1)コロナ禍での政策の難しさ
「Go To トラベル」キャンペーンという政策にはどんな背景があったのか。また、その政策にはどんな議論が必要だったのか。今回のコロナのような難しい問題になればなるほど、それぞれのメリット、デメリットが複雑に交差し、白か黒かといった二極論では議論できない。しかし、マスコミを見ていても、議論がそうした結論だけに集中してしまう傾向にある。ではどう考えればいいのか。(全2話中第1話)
※インタビュアー:神藏孝之(テンミニッツTV論説主幹)
時間:10分48秒
収録日:2020年8月19日
追加日:2020年9月10日
≪全文≫

●白黒の二極論では議論できない「Go To トラベル」キャンペーンの難しさ


―― 先生には毎回いつも聞かせていただきたいことがいっぱいあるんですけれども、特に、この2020年の7月、8月に「Go To トラベル」キャンペーン(以下、Go Toキャンペーン)というものがありました。これは、うまくいった・うまくいかないという賛否両論です。

 先生がおっしゃられている、いま大変な人を助けるという話と、将来の経済成長を考えるという話とは、次元の違うものとして合理的に判断する必要があるわけですが、そこが日本人にものすごく欠けていると感じます。そこで、Go Toキャンペーンの考え方、つまり合理的に判断していくということ、そのあたりから少し話を始めていただければないでしょうか。

柳川 分かりました。そうですね、よくこういうGo Toキャンペーンのような政策は、「良かったんですか、悪かったんですか」「賛成ですか、反対ですか」という、そういう白黒の二極論で議論がされがちです。今回のGo Toキャンペーンがそのいい例だと思っているんですが、それがどういう点でメリットがあって、どういう点で問題があるか。それぞれの政策は、100パーセント正しくて100パーセント間違っていると白黒がはっきりするわけではないので、それぞれメリットとデメリット、いい点と難しいあるいは悪い点を挙げながら、どういう選択をすべきかということを議論しないといけない。

 実際、政策は政治家の人たちがそうしたことを考えているわけですが、やはりそうしたことはもう少し表に出して議論した上で、それぞれの人が判断していくべきだと思うんですね。その上で、Go Toキャンペーンは、おっしゃっていたように、評価する軸がいろいろあって、判断が難しいと思います。

 一つは。感染を拡大しつつあるじゃないかという中、「感染を防ぐ」という点では当たり前で、本当なら人はまったく動かないほうが一番いいわけですよね。そうすると、人が動くということは、どうしても感染上はマイナスだと。ところが、誰も動かなければ結局経済は回らないし、そうなると人は生きていけなくなるので、なんらかの形で動かさなきゃいけない。というところのメリット・デメリット、ここを考えなきゃいけないというところに、そもそも難しさがあった。


●「Go To トラベル」キャンペーンという政策が出てきた背景


柳川 特に今回の状況...

スキマ時間でも、ながら学びでも
第一人者による講義を1話10分でお届け
さっそく始めてみる
(会員の方に広告は表示されません)
「政治と経済」でまず見るべき講義シリーズ
「次世代地熱発電」の可能性~地熱革命が拓く未来
地熱革命が世界を変える――次世代地熱の可能性に迫る
片瀬裕文
日本人が知らないアメリカ政治のしくみ(1)アメリカの大統領権限
権限の少ないアメリカ大統領は政治をどう動かしているのか
曽根泰教
戦略的資本主義と日本~アメリカの復活に学ぶ5つの提言
戦略的資本主義とは?日本再生へアメリカに学ぶ5つの提言
片瀬裕文
教養としての「人口減少問題と社会保障」(1)急速に人口減少する日本の現実
毎年100万人ずつ減少…急降下する日本の人口問題を考える
森田朗
衰退途上国ニッポン~その急所と勝機(1)安いニッポンと急性インフレ
世界で一人負け…「安い国」日本と急性インフレの現実
宮本弘曉
内側から見たアメリカと日本(1)ラストベルトをつくったのは誰か
トランプの誤謬…米国製造業を壊した犯人は米国の経営者
島田晴雄

人気の講義ランキングTOP10
新撰組と幕末日本の「真実」(序)『ちるらん 新撰組鎮魂歌』の魅力と史実の絶妙さ
新撰組と『ちるらん 新撰組鎮魂歌』…群像劇としての魅力の源泉に迫る!
堀口茉純
ラフカディオ・ハーン『神国日本』を読む(2)ハーンの日本宗教観の特徴
日本や古代ギリシャは宗教的に未開ではなく、むしろ理想形態
賴住光子
大統領に告ぐ…硫黄島からの手紙の真実(2)翻訳に込めた日米の架け橋への夢
アメリカ人の心を震わせた20歳の日系二世・三上弘文の翻訳
門田隆将
AI時代と人間の再定義(1)AIは思考するのか
AIでは「思考の三位一体」が成立しない…考えるとは?
中島隆博
「発想力」の技法を学ぶ(2)発見と探究(後編)
セブンカフェ、無印良品…成功事例に学ぶ「デザイン思考」
三谷宏治
ハラスメント防止に向けた風土づくり(1)ハラスメントの概要
増え続けるハラスメント…その背景としての職場の特徴
青島未佳
高市政権の進むべき道…可能性と課題(2)財政戦略3つの問題点
高市政権の財政政策の課題は…ポピュリズム政策をどうする?
島田晴雄
変化する日本株式市場とPEファンド(1)近年急増するPE投資
プライベート・エクイティ・ファンドとは何か…その手法は?
百瀬裕規
歌舞伎はスゴイ(3)歌舞伎のサバイバル術(前編)
草創期からの度重なる「規制」と「スキャンダル」を超えて
堀口茉純
豊臣兄弟~秀吉と秀長の実像に迫る(7)領国経営と秀長の統治能力
想像以上に有能――領民に慕われた秀長のリーダーシップ
黒田基樹