国際変動の中の経済政策
この講義は登録不要無料視聴できます!
▶ 無料視聴する
この講義の続きはもちろん、
5,000本以上の動画を好きなだけ見られる。
スキマ時間に“一流の教養”が身につく
まずは72時間¥0で体験
激変する国際秩序や国内政治を学説や政策はどう導くか
国際変動の中の経済政策(1)20世紀の政治経済と国際変動の影響
曽根泰教(慶應義塾大学名誉教授/テンミニッツ・アカデミー副座長)
政治や経済の舵取りに学術的な知見は欠かせないが、絶えず変化する社会情勢に対応するための学智は、実験室の中だけでは生み出されない。20世紀の欧米や日本の動向を例に取り、揺れ動く社会とそれに対応する政治と学問の関係を解説する。(全3話中第1話)
※インタビュアー:川上達史(テンミニッツTV編集長)
時間:12分48秒
収録日:2023年3月31日
追加日:2023年7月22日
≪全文≫

●政治と経済は実験室の中では捉えきれない


―― 皆様、こんにちは。本日は曽根泰教先生に「国際変動の中の経済政策」ということでお話を伺います。先生、どうぞよろしくお願いいたします。

曽根 よろしくお願いします。

―― ちょうど先日、国内的な政治の話と経済学といいますか、経済政策の話を伺いましたが、今回は国際変動についてですね。

曽根 経済は真空の中で動いているのではなくて、国内政治のプロセスの中で経済政策が実行されているというお話をしたのですが、今回はそれが世界の荒波、つまり国際的な変動の波をかぶっている政治であり経済であるというお話をしたいと思うのです。

―― ますますいろいろな影響を受けてくると。

曽根 はい。複雑になりすぎるというのが1つの欠点ですが、しかし、実験室の顕微鏡の中で、フラスコの中を見ればいいというものではないということは分かっていただけると思います。


●20世紀の政治と経済~時代の荒波に影響される学説と政策の実際


―― ありがとうございます。では早速お話をいただければと思います。最初はまさに20世紀の政治と経済というところからスタートしますね。

曽根 はい。これは前の世紀ですが、ずいぶんといろいろなことが起きて、その過程の中で経済政策もどんどん変化していったわけです。その代表が第1次世界大戦と第2次世界大戦です。日本人にとっては第2次世界大戦、つまり太平洋戦争の影響とその戦後が重要なのですが、ヨーロッパ人にとってそれは第1次世界大戦と第2次世界大戦の戦間期です。特に第1次世界大戦のショックはかなりあって、イギリスのインテリたちにとっても第1次世界大戦での経験はプラスマイナス、非常に大きかったと思うのです。

 さらにいえば、ロシア革命が起きました。それから世界経済でいえば、大恐慌が起きました。その間にドイツからの賠償金の問題などがありますが、大恐慌を乗り越えるにはどうしたらいいかということです。

 そしてそれと同時に、どうしたら戦争を食い止めることが可能なのかという努力もあったわけです。国際連合が第2次大戦後にできるわけですが、国際連盟はこの大戦間にできます。アメリカは入っていないとか、これで戦争を予防することができたのかというと、やはりその反省のほうが大きいということです。

 そういう意味では、戦争の...

スキマ時間でも、ながら学びでも
第一人者による講義を1話10分でお届け
さっそく始めてみる
「政治と経済」でまず見るべき講義シリーズ
為替レートから考える日本の競争力・購買力(1)為替レートと物の値段で見る円の価値
ビッグマック指数から考える実質為替レートと購買力平価
養田功一郎
外交とは何か~不戦不敗の要諦を問う(1)著書『外交とは何か』に込めた思い
外交とは何か…いかに軍事・内政と連動し国益を最大化するか
小原雅博
中国共産党と人権問題(1)中国共産党の思惑と歴史的背景
深刻化する中国の人権問題…中国共産党の思惑と人権の本質
橋爪大三郎
お金の回し方…日本の死蔵マネー活用法(1)銀行がお金を生む仕組み
信用創造・預金創造とは?社会でお金が流通する仕組み
養田功一郎
財政問題の本質を考える(1)「国の借金」の歴史と内訳
いつから日本は慢性的な借金依存の財政体質になったのか
岡本薫明
デジタル全体主義を哲学的に考える(1)デジタル全体主義とは何か
20世紀型の全体主義とは違う現代の「デジタル全体主義」
中島隆博

人気の講義ランキングTOP10
これからの社会・経済の構造変化(2)経済的利益と社会課題解決の両立へ
利益か社会課題解決か…かつての日本企業の美点を取り戻せ
柳川範之
和歌のレトリック~技法と鑑賞(1)枕詞:その1
ぬばたまの、あしひきの……不思議な「枕詞」の意味は?
渡部泰明
「進化」への誤解…本当は何か?(9)AI時代の人間と科学の関係
科学は嫌われる!? なぜ「物語」のほうが重要視されるのか
長谷川眞理子
豊臣兄弟~秀吉と秀長の実像に迫る(8)秀長の死の影響と秀吉政権の瓦解
「家康対奉行」の構図は真っ赤な嘘!? 秀吉政権瓦解の真相
黒田基樹
AI時代と人間の再定義(1)AIは思考するのか
AIは間違いが分からない…思考で大事なのは訂正可能性
中島隆博
独裁の世界史~未来への提言編(1)国家の三つの要素
未来を洞察するために「独裁・共和政・民主政」の循環を学べ
本村凌二
歌舞伎はスゴイ(4)歌舞伎のサバイバル術(後編)
江戸時代の歌舞伎にも大波乱が…どうやって生き残ったか
堀口茉純
過激化した米国~MAGA内戦と民主党の逆襲(1)米国の過激化とそのプロセス
トランプ政権と過激化した米国…MAGA内戦、DSAの台頭
東秀敏
健診結果から考える健康管理・新5カ条(1)血管をより長く守ることが重要な時代
健康診断の結果が悪い人が絶対にやってはいけないこと
野口緑
ポスト国連と憲法9条・安保(1)国連の構造的問題
核保有する国連常任理事国は、むしろ安心して戦争できる
橋爪大三郎