日本以上に切実なのは台湾、問われる「国を守る覚悟」
ウクライナ侵略で一変した国際政治(5)台湾問題と国際社会の声
ロシアを相手に戦うウクライナの姿は、わたしたちに国を守る覚悟、その重さを問いかけてくる。安全保障や防衛同盟は、核恫喝のもとでどこまで頼りにできるのか。今、日本以上に切実なのは台湾である。プーチンと習近平の置かれ...
収録日:2022/05/10
追加日:2022/06/24
ウクライナ侵略で激化した情報戦争と核恫喝の問題
ウクライナ侵略で一変した国際政治(4)情報戦争と核恫喝
ウクライナ侵略は情報戦争の熾烈さを浮き彫りにしている。人々の意思も認知も左右する情報とどう対峙していくかは、今われわれが直面している課題である。プーチン大統領による核恫喝の問題はより深刻に世界の歴史を揺るがしつ...
収録日:2022/05/10
追加日:2022/06/17
ウクライナ問題で欧米が頭を抱えるジレンマとは
ウクライナ侵略で一変した国際政治(3)欧州の安全保障とエネルギー依存
ウクライナ侵略の勃発により、地続きのヨーロッパは大きな方針変更を迫られた。ことはユーラシア全体の安全保障問題に関わるため、中国やアメリカにも波紋が広がっている。さらに問題は経済やエネルギー転換の領域にも及ぶ。当...
収録日:2022/05/10
追加日:2022/06/10
都知事、非核三原則…1970年・30代の慎太郎が書いていたこと
石原慎太郎と三島由紀夫と近衛文麿(1)政治家・石原慎太郎の源流と核の問題
石原慎太郎と、三島由紀夫・近衛文麿を対比させると、日本の芸術のあり方から、政治問題の核心までが、見事なまでに浮かび上がる。第1話で紹介するのは、1970年に発刊された石原慎太郎の『慎太郎の政治調書』という著書である。...
収録日:2022/03/18
追加日:2022/06/08
「非ナチ化」というプーチンの演説とプロパガンダの意味
ウクライナ侵略で一変した国際政治(2)地政学とロシアの行動原理
ウクライナ侵攻開始時のプーチン大統領演説は、冷戦以降の歴史的経緯、ロシア周辺の地政学、さらにはロシア人の行動原理を知らなければ理解できない。今回はプーチンが口にした「NATOの脅威」について、あるいは「ウクライナを...
収録日:2022/05/10
追加日:2022/06/03
ロシアによるウクライナ侵略で国際政治はどう変わったのか
ウクライナ侵略で一変した国際政治(1)歴史的経緯とNATOの存在
ロシアによるウクライナ侵略によって、国際政治は一変したといわれる。だが、具体的には何がどう変化したのか。この問題について大事なのは、両国のみならずヨーロッパとロシア、さらにアメリカも含めた各国の関係、その歴史的...
収録日:2022/05/10
追加日:2022/05/27
メルケル氏退任後、求心力低下したEUと日本への影響
「激動と激変の世界」の読み方2022(4)EUとアジアの政治情勢
ヨーロッパ諸国に目を向けてみると、政治状況の変化により各国の関係も変わることが懸念されている。中でも、ドイツで長らく首相を務めたアンゲラ・メルケル氏の退任は、EUにとっても有能な調整役の喪失を意味し、組織体制に大...
収録日:2022/01/18
追加日:2022/04/05
10分でわかる「プーチン政治」
プーチンのロシア―その思想と戦略―(1)プーチン政治の特徴
2022年2月に始まったロシア軍のウクライナ侵攻は、世界に大きな衝撃を与えている。なぜ戦争は起こってしまったのか。そもそもプーチン大統領の政治とはどういったものなのか。侵攻の背景にあるプーチンの思想的特徴を中心に、旧...
収録日:2022/03/04
追加日:2022/03/30
毛沢東そっくり!?習近平の終身独裁制、その現実とリスク
「激動と激変の世界」の読み方2022(3)米中対立の激化と習近平の独裁政治
TPPから脱退したアメリカに対し、今度は中国がTPPへの加入申請をするなど、米中対立は激しさを増している。中国によるウイグルや香港などでの人権侵害を厳しく批判するバイデン政権は、中国に次々と制裁を加えているものの、中...
収録日:2022/01/18
追加日:2022/03/29
日本維新の会は全国で勝てるか…野党の「壁」とは?
野党論から考える日本政治の課題(4)選挙と野党の関係
選挙の勝ち方は単なる技術的対策で、政治とは無関係だといわれるが、選挙戦の勝利なく野党が政権党になることはあり得ない。現在の選挙と野党の関係について考えるときには、小選挙区制と比例代表制のそれぞれの場合により戦い...
収録日:2021/12/07
追加日:2022/03/07
歴史的にみて無茶…野党の政権奪取が困難な理由
野党論から考える日本政治の課題(3)リーダー喪失の悲劇
政党再編で離合集散のたびに傷ついているのは他ならぬ野党である。厳しい選挙戦に敗れるたび、将来性のあるリーダーが責任を取り、表舞台から消えていっているからだ。では野党はどうすればそれを回避し、持続することができる...
収録日:2021/12/07
追加日:2022/02/28
野党の出番をなくす自民党のキャッチ・オール型への転換
野党論から考える日本政治の課題(2)政界再編と政党再編
野党のあり方を知るのに欠かせないのが「政界再編」についての理解である。日本では政党の離合集散を政界再編だと思い込んでいるが、世界の考え方とは異なっている。英米に見る政界再編の事例とその機序を展望し、日本にはなぜ...
収録日:2021/12/07
追加日:2022/02/21
10分でわかる「野党論」
野党論から考える日本政治の課題(1)野党とは何か
一国の政治において、野党はどんな役割を果たしているのだろうか。なぜ野党は与党の政策に批判ばかりしているのだろうか。そもそも「野党のない民主主義」はあり得るのだろうか。民主主義の本質を踏まえ、中央政治のみならず地...
収録日:2021/12/07
追加日:2022/02/14
タリバンの勧善懲悪省が象徴的、強まるアフガンの恐怖政治
不安定化したアフガン、ウイグル、中国(3)タリバン政権の思想的特徴
国土の多くを山岳が占め、多民族によって構成されるアフガニスタンにおいて、多くの人々はどのような暮らしを送っているのか。また、タリバン政権はなぜこれほどまで批判されるのか。その政治的特徴について解説する。(全4話中...
収録日:2021/11/12
追加日:2022/01/02
最も大事な核心的利益は「共産党の存続」…米中対立の焦点
習近平―その政治の「核心」とは何か?(6)米中問題と中国共産党の今後
一党支配体制の中国において、「党の安全」は最重要事項である。そのため、「一帯一路」を貫く、中国の対外政策にも非難の声が集まっている。米中覇権争いが激化する中、中国共産党は2021年7月に創立100周年を迎えた。権力の集...
収録日:2021/07/07
追加日:2021/11/16
西側とは全く違う、中国の「民主」の概念とは何か
習近平―その政治の「核心」とは何か?(5)中国の国内情勢と対外政策
中国政治の歴史は、「収(集権化)」と「放(分権化)」を繰り返しており、習近平政権では「収」が進んでいる。外交政策においては、ナショナリズムを背景として、強硬路線を続けており、欧米を中心としたリベラルな国際秩序と...
収録日:2021/07/07
追加日:2021/11/09
習近平思想の内容とは…本当に「思想」と呼べるものなのか
習近平―その政治の「核心」とは何か?(4)独裁の危険性と習近平思想
習近平の時代になって、反腐敗闘争の結果、不正が減ったことは国民から評価されている。一方で習近平への権力と権益の集中は、独裁につながり、文化大革命のようなことが再び起きかねないと危ぶまれている。これは一党独裁体制...
収録日:2021/07/07
追加日:2021/11/02
中国共産党…中央集権の弱点と底知れぬ巨大な腐敗
習近平―その政治の「核心」とは何か?(3)権力の集中と反腐敗闘争
武漢で新型コロナウイルスの感染が拡大し始めた際、中国政府による初動の遅れが問題となった。一党支配体制におけるトップダウンの行政指令型には、トップが判断を誤った場合のリスクが大きいことが指摘されている。それでもな...
収録日:2021/07/07
追加日:2021/10/26
「紅二代」「太子党」…習近平の生い立ちと経歴
習近平―その政治の「核心」とは何か?(2)習近平の生い立ちと純潔化
2012年に中国共産党トップに就任した習近平は、すぐさま反腐敗運動を展開した。これには権力闘争の側面があることも指摘されているが、これほどまでに「純潔」を求める理由には、彼の生い立ちが大きく影響している。習近平政権...
収録日:2021/07/07
追加日:2021/10/19
バイデン政権は今後、民主主義のレジリエンスを示せるのか
バイデンの政治とアメリカの民主主義(4)民主主義の灯台になれるのか
新型コロナウイルスの感染者数・死者数ともに世界一を記録しているアメリカだが、経済回復に向けて、バイデン政権の手腕が問われている。これから、人種差別問題や所得格差、政治的分断を乗り越え、失われつつあるアメリカ民主...
収録日:2021/07/07
追加日:2021/10/12
なぜバイデン政権は「大きな政府」へ転換しようとするのか
バイデンの政治とアメリカの民主主義(3)「大きな政府」を目指すバイデン
小さな政府による市場経済を進めてきたアメリカだが、所得格差や気候変動の問題が顕著になっており、バイデン政権のもとで「大きな政府」への転換に舵を切っている。そこで問われているのは政府と市場の関係だ。バイデン政権に...
収録日:2021/07/07
追加日:2021/10/05
日本人は「ルサンチマンの政治」を止めて歴史の教訓に学べ
近現代史に学ぶ、日本の成功・失敗の本質(9)亡国の危機と政治の見直し
このままでは日本も滅びかねない。ルサンチマンの政治は終わりにしなければいけない。そう強く語る片山杜秀氏。日本の行政を立て直すため、かつて近衛内閣と東條内閣時代に構想されたもの、その失敗の歴史を踏まえ、平成の政治...
収録日:2021/05/31
追加日:2021/09/29
史上最高齢のバイデン大統領に立ちはだかる大きな試練
バイデンの政治とアメリカの民主主義(2)バイデン大統領の経歴と試練
歴代最高齢の米大統領ジョー・バイデン氏は、実は大変な苦労人でもある。幼少期には吃音に悩まされ、また29歳で上院議員に当選した直後、交通事故で妻と娘を失ったが、そうした悲劇、逆境を乗り越えていったことが、現在の彼の...
収録日:2021/07/07
追加日:2021/09/28
特命担当大臣は果たして機能しているのか
近現代史に学ぶ、日本の成功・失敗の本質(8)平成の政治改革と特命担当大臣の評価
かつての無任所大臣の設置や省庁再編は失敗に終わったが、その思想は脈々と受け継がれ、平成の政治改革にも生きていた。では、平成の政治改革ではどのようなことが目指され、何ができたのか。そして、それは果たしてちゃんと機...
収録日:2021/05/31
追加日:2021/09/22
10分でわかる「バイデン政権」
バイデンの政治とアメリカの民主主義(1)バイデン政権の特徴
2020年のアメリカ大統領選挙において、民主党のジョー・バイデン氏が共和党のトランプ氏に勝利し、史上最高齢ながら第46代大統領に就任した。政治的分断が深まる中、中道派を貫くバイデン政権の特徴について解説する。(全4話中...
収録日:2021/07/07
追加日:2021/09/07
10分でわかる「習近平政権」
習近平―その政治の「核心」とは何か?(1)習近平政権の特徴
国際社会における中国の動きに注目が集まっている。新冷戦ともいわれる米中摩擦が激化する中、2021年7月に中国共産党は創立100周年を迎えた。毛沢東以来、初めて「思想」という言葉を党規約に盛り込んだ習近平。彼が唱える「中...
収録日:2021/07/07
追加日:2021/09/07
東條内閣の官僚・山崎丹照が構想した強力政治実現への改革
近現代史に学ぶ、日本の成功・失敗の本質(5)大臣を増やすか、減らすか
「無任所大臣の活用」という発想は近衛内閣から東條内閣に引き継がれた。しかし、東條内閣時代はそれに異を唱える役人も登場した。官僚の中枢において、いわゆる「国家デザイン戦略」を担当していた山崎丹照という人物だ。彼は...
収録日:2021/05/31
追加日:2021/09/01
実は挙国一致内閣は弱体であった
近現代史に学ぶ、日本の成功・失敗の本質(4)政党政治の強さと挙国一致の弱さ
一般的な歴史認識では、政党政治が軍の圧力により潰れ、軍の独裁が始まったとあるが、実は政党政治はそのように弱いものではなく強力だった、と片山杜秀氏は言う。当時の政党政治、挙国一致内閣の実態、そして大政翼賛会の挫折...
収録日:2021/05/31
追加日:2021/08/25
古代国家が理想としたのは聖徳太子の「徳治政治」
「万葉集」の聖徳太子――語りかける人(5)聖の徳
聖徳太子の歌には後日談がある。太子があわれみをかけた行旅人は、死体を残さず消えていた。そう聞いた太子は「神様だったのかもしれない」という。聖を知る太子はまさに聖だと世の人は畏れかしこんだ。そのような太子の徳は、...
収録日:2021/06/04
追加日:2021/08/13
門閥譜代と側用人――将軍によって変化する幕府の権力構造
徳川将軍と江戸幕府の軌跡~家康編(5)将軍の教養と政治への影響力
政治家にとっての教養の意義は、それを統治に生かすことにある。徳川家康・綱吉・吉宗という高い教養を有する三人の将軍はそれぞれ教養を、政治においてどのように生かしたのか、あるいはそれがどう政治に影響を与えたのか。ま...
収録日:2019/12/26
追加日:2021/02/06
経営者と政治家は、どこが似ていて、どこが違うのか
李登輝に学ぶリーダーの神髄(10)国家国民のために
指導者にとって大事なものを聞かれ、李登輝は一番に「信仰」と答えた。松下幸之助でいえば、それは「根源」ということになる。二人とも気が強く、またそれを裏付ける信仰、哲学を持っている点でよく似ている。では経営者と政治...
収録日:2020/08/24
追加日:2020/12/30
ローマの元老院も派閥政治だった?官邸主導の是非を問う
独裁の世界史~未来への提言編(9)ゲマインシャフトとゲゼルシャフトの問題
古代ローマやヴェネツィアでは独裁に対抗するための制度設計が進められた。一方、平成の政治改革は政治主導で、官邸機能の強化により派閥が解消された。それはゲゼルシャフトに対するゲマインシャフトの消滅を意味するのだろう...
収録日:2020/08/07
追加日:2020/12/25
古代崇拝が『社会契約論』に持ち込んだ一つのジレンマとは
政治思想史の古典『法の精神』と『社会契約論』を学ぶ(7)自由の意味
古代ローマの共和政に範を見出したルソーだったが、近代における人間観が古代ローマのそれとは大きく異なるという問題に直面する。一般意志を考える上で、より穏当な結論に着地することもできたが、ルソーは突き詰めてその意味...
収録日:2020/08/17
追加日:2020/10/31
トランプ政権が拡大させた分極化は縮まる可能性があるのか
日本人が知らないアメリカ政治のしくみ(5)分極化と米中関係への影響
トランプ政権誕生以前からアメリカやヨーロッパの政治を見守ってきた人びとにとって、ポピュリズムの蔓延と分極化の進行は世界的な課題である。アイデンティティ・ポリティクスや移民問題、アメリカの対中国外交は、今後どのよ...
収録日:2020/08/27
追加日:2020/10/28
ルソーの「一般意志」とは…『社会契約論』で説いたこと
政治思想史の古典『法の精神』と『社会契約論』を学ぶ(6)「一般意志」と直接民主政
「一般意志」とは何かを考えるために、ルソーは個々人の利益を追求するための意志である「特殊意志」と、その単なる総和である「全体意志」を持ち出す。この一般意志と全体意志の間には埋めがたい差異がある。一般意志を追求す...
収録日:2020/08/17
追加日:2020/10/24
シンクタンクを使わないトランプ政権の特異性
日本人が知らないアメリカ政治のしくみ(4)シンクタンクとポピュリズム
アメリカには多くの傑出したシンクタンクが存在して、他国では官僚機構の行う業務を補完している。ただ、トランプ政権の場合はもともと反エスタブリッシュメントを旨とし、そのことがポピュリスト的人気につながっていると考え...
収録日:2020/08/27
追加日:2020/10/21
“トランプ党”が強固になった中間選挙後の政治構造に注目
米国の対中政策~戦略の現状と課題(1)トランプ政権の政治構造の変遷
「米中新冷戦」という言葉もよく見かけるようになったが、米中間の対立は、新型コロナ発生以降、それ以前にもまして激しさを見せている。実際のところ、米国の対中政策や戦略はどんな方向に向かっているのだろうか。まずはトラ...
収録日:2020/10/07
追加日:2020/10/20
ルソーが宣言した、新しく国家をつくる際の二重の課題とは
政治思想史の古典『法の精神』と『社会契約論』を学ぶ(5)社会契約論の議論
ルソーの『社会契約論』の議論は、自然的自由を放棄することで、国家を設立することから始まる。しかし、すべての国家の構成員は自らに備わっている立法権を通じて、国家の一般意志、すなわち法律をつくり出す。すべての構成員...
収録日:2020/08/17
追加日:2020/10/17
ホワイトハウスは「アメリカ最大のロビイスト事務所」
日本人が知らないアメリカ政治のしくみ(3)議会の実態とホワイトハウスの動き
教科書で見るアメリカ政治と実際の姿は相当違う。議員提出法案が基本とはいえ、半分ほどは役所起源だという。一方、大統領起源のものもある。オバマケア法案がそうで、オバマ氏が民主党議員に猛烈に働きかけ、修正と否決を繰り...
収録日:2020/08/27
追加日:2020/10/14
『法の精神』を支えていたのは全体と部分を往復する視点
政治思想史の古典『法の精神』と『社会契約論』を学ぶ(4)多様性を擁護する
イギリスの国政に理想的な政治的自由を発見したモンテスキューであったが、同時に本国フランスにはフランス独自の方法があることを強調した。そもそも国家や社会は、無数の条件に規定された唯一無二の存在であり、ある絶対的に...
収録日:2020/08/17
追加日:2020/10/10
定年のないアメリカの最高裁判事、大統領が選ぶ時に大論争
日本人が知らないアメリカ政治のしくみ(2)最高裁判所と連邦制
アメリカの議員は党議拘束に縛られないが、「院内総務」と呼ばれる人びとに尻を叩かれて投票を行っている。最高裁の判事は終身制で、大統領よりもその任期は長くなることが多い。さらに連邦制を取るアメリカでは、州が強い権限...
収録日:2020/08/27
追加日:2020/10/07
モンテスキューがイギリスの党派争いの中に見た政治的自由
政治思想史の古典『法の精神』と『社会契約論』を学ぶ(3)不協和の調和
モンテスキューは、立法、執行、司法という三権の機能的分立だけではなく、諸集団の間の実体的三権分立にも着目していた。イギリスの党派争いを観察する中で、諸集団が激しく対立し合いながらバランスを取ることで政治的自由が...
収録日:2020/08/17
追加日:2020/10/03
権限の少ないアメリカ大統領は政治をどう動かしているのか
日本人が知らないアメリカ政治のしくみ(1)アメリカの大統領権限
アメリカ政治には、日本人から見ると不明な点が多い。大統領の権限はほぼ拒否権だけに限られていて、予算編成の力も立法権もない。立法の要は議会だが、ねじれ国会や分裂政府に悩み、最近では妥協案をつくる柔軟性に欠けてきた...
収録日:2020/08/27
追加日:2020/09/30
モンテスキュー「三権分立」の特徴は司法権の独立の主張
政治思想史の古典『法の精神』と『社会契約論』を学ぶ(2)権力分立の強調
モンテスキューの『法の精神』では、政治的自由の本質として、権力が他の権力を制限することを重視している。これを実際に達成したのは、名誉革命後のイギリスである。ロックなどが評価する合意による政府の運営よりも、権力の...
収録日:2020/08/17
追加日:2020/09/26
モンテスキューとルソー…二人の思想家の共通の敵とは?
政治思想史の古典『法の精神』と『社会契約論』を学ぶ(1)二人の思想家
18世紀フランスの最も重要な思想家は、モンテスキューとルソーである。この二人は、前者が自由主義思想を確立し、後者が民主主義思想を発展させた点や、経済に対する考え方などに関して相違点を持つが、専制に対する手厳しい批...
収録日:2020/08/17
追加日:2020/09/19
ハーディングとトランプがつくり出したのは別のアメリカ
ハーディングとトランプ~100年前の米大統領選を読む(5)新たなスタイルの政治家
ハーディングの特異性はいくつかの特徴によって語られる。後ろ盾を持たないことをよく理解していたため、エリート内でも対立を避け、共和党の重鎮からの信頼を勝ち取った。また、ビジネスの経験や縁故主義によって強く結束した...
収録日:2020/06/11
追加日:2020/09/17
織田信長の辞官の背景にある嫡男・織田信忠の存在
天下人・織田信長の実像に迫る(8)織田信長の政治構想
織田信長には新たな国家構想を描いていたとする説がある。その根拠は、彼が朝廷から戴いた官職を降りたことにあるようだ。では、信長は朝廷との関係を絶ち切り、独自の国家を築こうとしたのだろうか。官位への考え方、嫡男・織...
収録日:2020/03/17
追加日:2020/08/17
専門的な知識と政策決定の関係は昔からの大きな課題
新型コロナ問題の現在地とこれからの課題(4)専門家と政治家の関係
新型コロナウイルスを取り巻く状況が刻々と変化する中では、反省しながらもどんどんと新たな取り組みを進めていく必要がある。そこで問題になるのは、専門家と政治家、あるいは専門的な知識と政策決定の関係である。つまり、専...
収録日:2020/07/16
追加日:2020/08/09
剛腕政治家のインド・モディ首相とはどんな人物なのか
躍進するインドIT産業の可能性と課題(3)モディ首相の政策と個性
モディ首相の統治の特徴は、目を引くキャッチフレーズを伴った華々しい政策を矢継ぎ早に打ち出すという点にある。また、高額紙幣の廃止、国民ナンバー制度の創設と実施、間接税の一本化など、非常に難しい問題を強硬に実施して...
収録日:2020/04/07
追加日:2020/06/19
10分でわかる「明治憲法の真実」
戦前日本の「未完のファシズム」と現代(1)シラス論と日本の政治
第一次世界大戦に、日本はいかに対処したのか。手がかりとなるのは、天皇による統治としての「シラス」である。明治憲法体制で目指されたのは「シラス」による王政復古と文明開化の両立である。(2020年2月26日開催:日本ビジネ...
収録日:2020/02/26
追加日:2020/06/16
ずる賢いフーシェの心にキリスト教の「まこと」があった
伝染病と死生観(4)政治家は自国の伝統的哲学に立脚せよ
政治家は、新型コロナ対策と称して、全国民に1人10万円お金をばら撒いた。だがこれは、悪い仲間を募るときに皆にお金を渡すのと同じ。要は、国民全員を共犯者にしたいのである。「お前たちももらっただろう」といって、最終的に...
収録日:2020/04/24
追加日:2020/06/05
メルケル首相がコロナ禍で訴えた「一致団結」のメッセージ
世界の新型コロナ対応を俯瞰する(3)政治のメッセージ
危機のときには、政府のトップがどのようなメッセージを国民に発していくのかが非常に大事である。それは、いくら給付するかというような枝葉末節の話ではない。そこで注目したいのはドイツのメルケル首相がメッセージで訴えた...
収録日:2020/04/09
追加日:2020/05/20
日本が国際社会から信頼される国になるためには何が必要か
2020世界の政治経済と日本(8)DXと日本の課題
バブル崩壊後、日本経済は大きく落ち込んでいったが、その間アメリカ、中国、インドは、他国からの人的知的刺激を受けて大きく発展していった。「失われた20年」を経験した日本も、他国から大いに学ぶ必要がある。また、周辺国...
収録日:2020/01/23
追加日:2020/05/18
「寄り添う」ことができない世界で政治家がいかに発信するか
対コロナ、危機の意思決定を考える(3)危機のコミュニケーション
新型コロナ問題のような危機の局面において、日本が構築するべきシステムとはどのようなものなのか。重要なのは、意思決定者と分析者が的確に情報を共有するとともに、中央政府と地方自治体の認識が一致することである。これに...
収録日:2020/04/28
追加日:2020/05/13
アベノミクスの功罪について検証する
2020世界の政治経済と日本(7)安倍政権の経済財政政策
アベノミクスは経済成長を促し、日経平均株価を大幅に改善すると当時に、介護離職の減少や女性の労働状況の改善などにより、労働供給と雇用を生み出した。その反面、日銀の金融政策に歯止めをかけず不安定な状況になっている。...
収録日:2020/01/23
追加日:2020/05/11
ポスト安倍は誰になるのか、不透明な後継者問題
2020世界の政治経済と日本(6)安倍首相と後継者不在問題
2012年から政権を率いている安倍晋三首相は、2019年には日本の憲政史上最長の在位期間となった。安倍一強体制は強固なものとなっているが、反面後継者が誰になるのかいまだに不透明である。安倍首相が後継者を育てようとしない...
収録日:2020/01/23
追加日:2020/05/04
新型コロナ対策のために各国の政治・社会構造を研究せよ
脱コロナへの課題と展望(1)各国の比較から見えてくるもの
ウイルス禍にいかに立ち向かうか。小宮山宏先生と曽根泰教先生の対談で、日本の対策の課題と展望について検討する緊急講義。まず指摘がなされるのは、各国の状況を比較検討することの重要性である。そこには、近隣国でも致死率...
収録日:2020/04/22
追加日:2020/05/02
トランプ大統領が再選されると世界にどんな影響が及ぶのか
2020世界の政治経済と日本(5)次期米国大統領選と米中対立
仮にトランプ政権が2期目に突入した場合、財政的な行き詰まりを迎えて、国際政治・経済に大きな混乱を招くと島田晴雄氏は指摘する。しかし、対抗する民主党側も現状を打開できる公算は限りなく小さい。そのようななかで非常に大...
収録日:2020/01/23
追加日:2020/04/27
トランプ大統領が中東に引き起こした混乱と危険
2020世界の政治経済と日本(4)トランプ大統領と揺らぐ中東
中東問題は世界の安全保障を考える上で、非常に重要な地域である。トランプ大統領は中東の国々に対して極端な対応を取っているため、中東の政治情勢は動揺しているという。イラン、イスラエル、シリア、サウジアラビアなど、こ...
収録日:2020/01/23
追加日:2020/04/24
トランプ政権によって崩れ去った核軍縮の歴史的な歩み
2020世界の政治経済と日本(3)揺らぐ世界の安全保障体制
トランプ政権は安全保障政策に関しても、新たな方針を打ち出している。冷戦時代に締結されたINF条約以降、核軍縮の枠組みは少しずつ発展してきていたが、トランプ大統領はロシアや中国の動きを警戒して、この条約から離脱してし...
収録日:2020/01/23
追加日:2020/04/19
公約に掲げた経済政策を実現させるトランプ大統領の危うさ
2020世界の政治経済と日本(2)トランプ政権の経済政策
トランプ大統領は市民の注意を引くような公約を掲げて当選したが、驚くことにその多くを実行に移している。経済政策では大規模な減税やインフラ建設を打ち出したが、収支バランスが保たれる兆しはない。また極端な保護主義によ...
収録日:2020/01/23
追加日:2020/04/12
世界が大変化する激動の2020年、日本はどう対応すべきか
2020世界の政治経済と日本(1)世界の混迷の中心はトランプ
2020年現在、トランプ大統領率いるアメリカが孤立主義を取り、中国との間に経済紛争を起こしている一方、EUではイギリスが離脱するBREXITが実現するなど、世界情勢は混迷の一途をたどっている。こうした状況の中で日本はどのよ...
収録日:2020/01/23
追加日:2020/04/06
ペイシストラトスの僭主政治はプラトンの理想だった?
独裁の世界史~ギリシア編(4)ソロンとペイシストラトス
紀元前6世紀、「ソロンの改革」に続いてアテネ竿遺書の僭主であるペイシストラトスが登場する。平民の不満を解消しようと武力行使によって権力を握った彼は、プラトンが言う「哲人皇帝」に匹敵するような賢明な独裁者だったのだ...
収録日:2019/12/03
追加日:2020/03/14
対中関係の鍵は政治・経済のリンケージを意識した複眼思考
国際政治を見る視点~外交の現実と理想(6)対外イメージと対中認識
一枚の写真が世界を動かすように、国家や指導者のイメージや事件に対する認識の問題も、国際政治にとっては極めて重要である。例えば、中国に対する日本の国民感情はこの40年で悪化しているが、中国の対日感情はその逆で改善し...
収録日:2019/07/25
追加日:2020/02/28
政権奪取のためには選挙戦略のイノベーションが必要
政治学講座~選挙をどう見るべきか(9)イノベーション
野党が政権を獲得するためには、政策に加えて選挙戦略のイノベーションも必要となる。そして、地上戦・空中戦・サイバー戦全てを統合的にやらないと今の時代は勝ち残れないと曽根泰教氏は言う。では、いったいどのようにすれば...
収録日:2019/08/23
追加日:2020/02/26
野党が政権を獲得するためには何をすべきなのか
政治学講座~選挙をどう見るべきか(8)野党の責任
2019年の参議院選挙では、野党は大きく票を落としてしまった。では、野党が支持を回復するためには、どのような施策が必要となるのだろうか。今回は政策という観点から、野党が政権を取るために何が必要となるかが解説される。...
収録日:2019/08/23
追加日:2020/02/26
首脳会談の「握手」映像から分かる日中関係の変化
国際政治を見る視点~外交の現実と理想(5)映像の力と人間の感情
外交に大きな影響を与える要素として、人間の感情を忘れてはならない。今回は人々の感情に大きく訴えかけることで国際政治を動かし、あるいは歴史を変えたかもしれない写真をいくつか紹介。さらに、日中首脳会談における握手の...
収録日:2019/07/25
追加日:2020/02/21
現在の自民一強と55年体制の自民党一党優位はどう違うか
政治学講座~選挙をどう見るべきか(7)自公連立と安倍一強
日本は1996年以降、単独政権ではなく連立政権が続いている。第2次安倍内閣以降、「安倍一強」「自民一強」などという言葉もよく用いられたが、これは、55年体制の頃の自民党一党優位体制とは異なると曽根泰教氏はいう。では、現...
収録日:2019/08/23
追加日:2020/02/19
政策の実行まで多すぎる政治プロセスをどう改革すべきか
政治学講座~選挙をどう見るべきか(6)内閣と与党と国会
いい政策があったとしても、それをそのまますぐに実効することはできない。政策を実行するまでには、閣議決定や与党内部での事前審査など、さまざまな政治プロセスを経る必要があるからだ。では具体的にどんな政治プロセスが存...
収録日:2019/08/23
追加日:2020/02/19
歴史を政治外交の武器にしようとする手法へどう対応すべきか
日本近現代史と歴史認識~日中韓の葛藤(3)歴史を見る視点の違い
日中歴史共同研究に参加した山内昌之氏は、南京事件の死者数に関する日中の見方の食い違いを取り上げ、歴史認識というランプの当て方で歴史の見方が変わってしまうこと、またそうした見方を政治外交の手段としてしまうことに苦...
収録日:2019/08/22
追加日:2020/02/16
中国の「人工島」問題における二つの正義とは
国際政治を見る視点~外交の現実と理想(4)パワーと正義が形作る国際秩序
国際秩序は普遍的なものではない。力(パワー)と価値(正義)の相互関係によって形成され、変化していく流動的なものといえる。21世紀に入り、パワー・シフトが進むなか、中国やロシアは力による現状変更に動き出している。二...
収録日:2019/07/25
追加日:2020/02/14
3300万票も獲得した民主党政権がなぜ失敗?…その理由
政治学講座~選挙をどう見るべきか(5)政権交代と民主党
民主党は、2009年の衆議院選挙で過半数の議席を獲得し、政権交代に成功した。しかし、その後の政権運営に失敗してしまった。その理由についてはいまだ十分な反省が行われていないという。ではなぜ民主党は失敗してしまったのか...
収録日:2019/08/23
追加日:2020/02/12
中国の現場で感じた悲観論と楽観論
国際政治を見る視点~外交の現実と理想(3)悲観論と楽観論
前回は国際政治における「現実主義」と「理想主義」の対比を見たが、今回は「悲観論」と「楽観論」を考える。世界が注視する中国の動向についても、現実主義:理想主義、悲観論:楽観論を組み合わせると、4種類のシナリオが出来...
収録日:2019/07/25
追加日:2020/02/07
世界的に異例な「プルラリティ」という日本の選挙制度
政治学講座~選挙をどう見るべきか(4)日本の選挙制度
日本の選挙制度には、世界的に見て異例ともいえる特徴がある。「プルラリティ」(相対多数)と呼ばれる制度を使っているが、1着を決める選挙なら、世界的に一般的なのだが、日本では、2着も3着も時には20着まで決めるということ...
収録日:2019/08/23
追加日:2020/02/03
日本の政権交代は参院選から崩れて進むという形だった
政治学講座~選挙をどう見るべきか(3)得票数の変遷
日本の選挙を得票数の変遷で見ていくと、いろいろなことが分かる。2005年の郵政選挙はどのような意味を持っていたのか。また、本来は政権選択と直接関わりのない参議院選挙が政権にどのような影響を与えてきたのか。そして、衆...
収録日:2019/08/23
追加日:2020/02/03
国際秩序が動揺すると、理想主義より現実主義が強くなる
国際政治を見る視点~外交の現実と理想(2)現実主義と理想主義
国際政治を見る視点として、現実主義と理想主義という二つの考え方をもとに議論していきたい。日本では、両者が対立し相容れないことは、集団的自衛権をめぐる議論でも経験したことだ。国際秩序が動揺すると、理想主義より現実...
収録日:2019/07/25
追加日:2020/01/31
2000万票に着目すれば日本の選挙のダイナミズムが分かる
政治学講座~選挙をどう見るべきか(2)2000万票に注目
1993年に誕生した細川政権の政治改革によって、小選挙区と比例代表との並立制が導入された。それはどのような制度なのか。そして日本の選挙はどのように変わっていったのか。日本における投票行動の分析を踏まえ、選挙を見る際...
収録日:2019/08/23
追加日:2020/01/29
選挙と政治権力…「選挙に勝つ」とはどういうことか?
政治学講座~選挙をどう見るべきか(1)選挙の意味
今回のシリーズ講義は、政治学を学ぶための講座として「選挙をどう見ていくべきか」について、全9話で解説される。第1話ではまず、選挙にはどのような意味があるかを説いていく。選挙には民意の反映などいろいろ意味があるが、...
収録日:2019/08/23
追加日:2020/01/29
外交の現場には、誰もが納得できる「正解」はほとんどない
国際政治を見る視点~外交の現実と理想(1)外交官と学者
国際政治を見る視点のあり方が問われている。かつて「外交実務者」として外交の現場に身を置いた小原雅博氏は今、国際外交を研究・指導する「学者」としてジレンマを抱えているという。それはどんなことなのか。また、情報化...
収録日:2019/07/25
追加日:2020/01/24
政治家としての明智光秀、知られざるその実像
明智光秀の真実(3)織田軍団での光秀の存在とその役割
織田家家臣として、羽柴秀吉に並ぶスピード出世を遂げた明智光秀だが、彼のどんな点を織田信長は買っていたのだろうか。また、同時代人には、光秀と秀吉の関係はどう映ったのか。さらに領主としての光秀の政策を通し、政治家と...
収録日:2019/11/22
追加日:2020/01/07
資本主義の成長がなければ、嫉妬の政治になっていく
国際秩序の変容~危機の予兆(7)戦後日本の発展とこれから
戦後日本の発展は、人口ボーナスに加え国際秩序がプラスに働いたことで実現したが、現在は人口減少と経済成長率の低下などの問題が起こっている。また、現代の民主主義は資本主義の成長があってのもので、それがなければ、嫉妬...
収録日:2019/09/03
追加日:2019/12/30
文在寅大統領はいったいどのような人物なのか
悪化する日韓関係(5)文在寅の台頭と国際政治経済
文在寅氏は、戦後韓国で一定の存在感を常に示してきた反日容共派の急先鋒で、彼の経歴や政治家としての実績が現在の強硬な政策に反映されていると、島田晴雄氏は指摘する。文在寅という歴史的に見ても非常に強硬な指導者を頂く...
収録日:2019/09/09
追加日:2019/10/30
国中諸郡退転という危機…北条氏康の天文19年の政治改革
百姓からみた戦国大名~国家の本質(6)統一的な税制改革
村の安定的な存続のために、戦国大名は領国内で一律の制度をつくることを試みた。北条家の事例では、天文19年、北条氏康の政治改革によってそれが達成される。このきっかけとなったのは、地震災害によって生活費の工面ができな...
収録日:2019/03/20
追加日:2019/10/20
日本の問題は官僚の機能不全が起こっていること
民主主義と政治(8)官僚の育成システムを改革するために
日本では、政党政治が機能しなくなっても霞が関文化があれば大丈夫だという認識があった。しかし、今はそれも崩れてきた。天下りの禁止や政権交代によって、官僚を取り巻く環境が大きく変化する中で、官僚の採用や育成のシステ...
収録日:2019/08/28
追加日:2019/10/05
日本では政党マネジメントは企業経営よりはるかに難しい
民主主義と政治(7)政党マネジメントの難しさ
政党という組織は、各人が当選したという自負を持つ同列の人間たちをまとめなければならないために、企業よりもはるかにマネジメントが難しい。シニョリティールールは1つの方策ともいえるが、有能な政治家を選抜する仕組みも考...
収録日:2019/08/28
追加日:2019/10/05
“官僚たちの夏”はもうなくなってしまったのか
民主主義と政治(6)役人と政治家の人材育成
役人への要求があまりにも多い現状では、官僚を志望する有能な学生は減少しつつあるのは必然である。曽根泰教氏は、昨今求められているエビデンスベースの政策議論から、政治家と役人がより建設的な関係を結ぶことができるので...
収録日:2019/08/28
追加日:2019/09/28
日本では議会が活性化してはいけない!?
民主主義と政治(5)与党と役人の関係と日本の特殊性
曽根泰教氏が、さまざまな日本固有の制度を挙げて、日本の政策議論が非公開の場において与党と役人の間で行われてきたことを詳しく説明する。こうした制度が、いわゆる族議員などの日本特有の政治文化を育んできた。そのため、...
収録日:2019/08/28
追加日:2019/09/28
小選挙区にとって代わる良い選挙制度はあるのか
民主主義と政治(4)選挙制度と代表性の関係
選挙制度は、われわれ市民の声がどのように政治に反映されるのか、その方向性を決める、非常に重要な制度である。しかし、この選挙制度をどのように設計するのがベストなのか、政治学者の間にコンセンサスはまだない。曽根泰教...
収録日:2019/08/28
追加日:2019/09/28
平成時代の選挙制度改革と省庁再編は本当に機能したのか
民主主義と政治(3)平成の二大改革とその評価
平成時代には、選挙制度改革と省庁再編という、2つの大きな改革が行われた。曽根泰教氏が、独自の視点からこれらの改革に評価を下す。まず省庁再編に関して、ただ組織を合併したのみで、機能の見直しと再編が不十分である点を指...
収録日:2019/08/28
追加日:2019/09/21
ヨーロッパのどこにも模範とすべき民主政のモデルがない
民主主義と政治(2)民主政のモデルと多数派形成の失敗
かつて民主主義の2つのモデルとして議論された、イギリス型の民主政とヨーロッパ型(コンセンサス型)の民主政。現代では、どちらの制度の下でも多数派形成に苦しんでいる。よって、模範とすべき民主政の形は不明瞭になってきてい...
収録日:2019/08/28
追加日:2019/09/21
民主主義は今、危機に瀕している
民主主義と政治(1)民主主義の危機
「民主主義は今、非常に危機に瀕している」と、曽根泰教氏は言う。そもそも現代の民主主義体制は、その始まりである古代ギリシャの体制とは大きく異なり、選挙を通じた間接的な民主政である。その中で問題となるのは、党派性の...
収録日:2019/08/28
追加日:2019/09/21
そもそも朝鮮戦争とはどのような戦争だったのか
戦後復興~“奇跡”の真実(9)朝鮮戦争と講和後の日本政治
米ソ対立の代理戦争ともいえる朝鮮戦争は、多くの国を巻き込み冷戦構造を固定化した。その中でアメリカの国際政治認識における日本の立ち位置も変化し、サンフランシスコ講和条約によって、第二次大戦の交戦国との間に講和が結...
収録日:2019/07/23
追加日:2019/09/03
吉田茂、片山哲、芦田均―混迷を極めた占領下の政治状況
戦後復興~“奇跡”の真実(7)占領下の政治と財政
占領下の政治と財政は混迷を極めた。GHQからの財政均衡圧力と、その結果もたらされたインフレによって刺激された労働運動の板挟みにあって、政権を長期に維持することは非常に難しかった。特にドッジ・ラインやシャウプ勧告は、...
収録日:2019/07/23
追加日:2019/09/03
2019年の参院選が果たした政治的役割とは
2019年参議院選挙の総括
2019年7月に行われた参議院選挙で、憲法改正の発議に必要な3分の2の議席を失う結果となったが、自公で過半数は獲得した。参議院選挙はこれまで、政権の中間評価のような役割を果たし、政治的な変化にも一定の役割を果たしてきた...
収録日:2019/07/24
追加日:2019/08/03
東大「外交」ゼミで考える「国家の利益」とは
国家の利益~国益の理論と歴史(1)国際政治経済の激変と日本外交の正念場
強いアメリカの退場、ロシア・中国の力による現状変更、統合を揺るがすナショナリズムの台頭とEUの直面する危機。激変する国際政治経済環境の中、「国益」の意味はかつてないほどに高まっている。本シリーズでは、東京大学法学...
収録日:2019/03/28
追加日:2019/06/30
メルケル独首相の影響力低下とマクロン仏大統領の台頭
2019年激変する世界と日本の針路(7)独仏の政治的変化
ドイツではこれまで圧倒的な支持を集めていたメルケル首相の影響力が低下し、反メルケルの動きも出てきている。フランスでは既存勢力を排してマクロン大統領が台頭。こうした両国の政治の変化をどう捉えればいいのだろうか。(2...
収録日:2019/01/28
追加日:2019/05/15
政治メディアの在り方をも変えるトランプ大統領の行動
2019年激変する世界と日本の針路(2)攪乱するトランプ政権
トランプ大統領の行動はさまざまな波紋を呼んでいる。自由貿易には反対し、アメリカ・ファーストを推し進めている。また、オバマ政権が残した枠組みからはことごとく離脱し、Twitterを利用して政治メディアの在り方も変えてしま...
収録日:2019/01/28
追加日:2019/05/15
「失われた20年」問題を政治家との関係から考える
平成という時代を考える(2)「失われた20年」と政治家
平成はバブル崩壊後のいわゆる「失われた20年」と重なっている。なぜ日本はこれほどまでに不良債権問題、バブル崩壊からの回復に時間を有したのか。平成という時代を政治と経済の側面から振り返るシリーズレクチャー第2話の今回...
収録日:2019/04/02
追加日:2019/04/30
平成の政治改革30年史と短命政権を振り返る
平成という時代を考える(1)政治改革の30年史
平成という時代を考えるにあたって、東西冷戦の終焉を起点に置くと曽根泰教氏は言う。世界ではベルリンの壁崩壊、ソ連解体などが連鎖していったが、日本ではさまざまな政治改革が行われ、その効果も副作用も生んだという。平成...
収録日:2019/04/02
追加日:2019/04/29
BREXITにおける国民投票は最悪の政治判断だった
BREXITの経緯と課題(8)今後の展望とBREXITの意味
BREXITをどのように考えればいいのか。島田晴雄氏は「国民投票は最悪の政治判断だった」と話すが、その底流には世界で今起きている大きな構造変化があるという。シリーズ最終話は、合意なき離脱後の経済的打撃とともにBREXITの...
収録日:2018/12/04
追加日:2019/03/23