100分de名著!?『ショック・ドクトリン』驚愕の印象操作 クライン『ショック・ドクトリン』の真実(1)ショック・ドクトリンとは何か 追加日:2023/09/01 カナダのジャーナリスト、ナオミ・クラインが2007年に著した『ショック・ドクトリン』は、その邦訳書も増刷を重ねるなど、世界で多くの読者を獲得している。本書の論旨は、経済学の権威であるミルトン・フリードマンを痛烈に批判する... フリードマンの主張と電気ショックは本当に似ているのか? クライン『ショック・ドクトリン』の真実(2)曲解された「ショック療法」 追加日:2023/09/01 「ショック療法」という概念こそミルトン・フリードマンの核心であるとし、それを拷問や電気ショック療法と重ね合わせて批判を展開したナオミ・クラインの『ショック・ドクトリン』。しかしフリードマンは、本当にクラインのいうよう... 天安門事件や南米の独裁者への評価分析も間違いばかり? クライン『ショック・ドクトリン』の真実(3)天安門事件と独裁者とクラインの矛盾 追加日:2023/09/08 ミルトン・フリードマンの「ショック療法」の議論を曲解し、的外れな批判を展開するナオミ・クライン。その議論は、中国の歴史的事件である天安門事件へと波及する。民主化を支持していたフリードマンを保守派として批判したクライン... 陰謀論の典型的なパターンとは?惑わされぬための考え方 クライン『ショック・ドクトリン』の真実(4)経済的自由なしに民主主義はあり得ない 追加日:2023/09/08 クラインの主張の矛盾は「新自由主義」への批判において極まる。クラインによると、民主化と経済自由化は矛盾するということだが、それは根拠のない話で、実際はまったく違うのだ。今回はクラインの議論の矛盾を、データをもとに検証...
ハーバート・スペンサーとダイシー…20世紀の危機の予言者 日本人が知らない自由主義の歴史~後編(1)ニューリベラリズムへの異議 追加日:2023/07/14 20世紀になると、古典的リベラリズムはニューリベラリズムに取って替わられるようになる。だが、そのニューリベラリズムに「異議」を唱える動きが登場する。それを唱えた代表的人物が、ハーバート・スペンサーとA・V・ダイシーだ。彼... 計画経済が失敗する理由…ミーゼス、ハイエクの鋭い指摘 日本人が知らない自由主義の歴史~後編(2)社会主義計画経済への批判 追加日:2023/07/21 第一次世界大戦後、リベラリズムは社会主義に傾倒していく流れがさらに顕著となっていく。この時期、ニューリベラリズムへの異を唱えたのがミーゼスやハイエクといった自由主義経済学者たちであった。彼らはニューリベラリズム(社会... 新自由主義(ネオリベラリズム)への大誤解と言いがかり 日本人が知らない自由主義の歴史~後編(3)ネオリベラリズムの登場と誤解 追加日:2023/07/28 1929年の大恐慌で市場経済は終わったかに見えたが、「市場経済や自由主義が悪かったわけではない」という立場が現れ始める。「ネオリベラリズム(新自由主義)」の登場である。現在では、ネオリベラリズムを超自由放任主義、市場経済... 戦後復興を実現した「ネオリベラリズム」がなぜ悪口に? 日本人が知らない自由主義の歴史~後編(4)戦後復興と「ネオリベラリズム」 追加日:2023/08/04 第二次世界大戦後の戦後復興期は、西ドイツやイタリアで「ネオリベラリズム」政策が実施され、その結果、両国とも大成功を収めた。両国の「奇跡の復興」を実現させたものこそ、「ネオリベラリズム」だったのである。そのネオリベラリ... リバタリアニズムとは何か…個人的自由も経済的自由も 日本人が知らない自由主義の歴史~後編(5)「リバタリアニズム」の登場 追加日:2023/08/11 「リバタリアニズム」という言葉がある。アメリカから出てきた思想だが、ある意味では、自由主義の本来的意味を引きついたのがこのリバタリアニズムだといえる。日本ではあまり耳なじみのない「リバタリアニズム」だが、本来、どのよ... ロールズ『正義論』…無知のベール?マキシミン原理? 日本人が知らない自由主義の歴史~後編(6)ロールズ『正義論』 追加日:2023/08/18 ニューリベラリズムとリバタニアニズムの基本として押さえておくべき文献について解説する今回。まずニューリベラリズムの古典とされているのが、ロールズの『正義論』である。中でも注目なのは「無知のベール」と呼ばれる理論で、「... 「リバタリアニズム」の様々な側面を整理して分類してみる 日本人が知らない自由主義の歴史~後編(7)「リバタニアニズム」の多様な潮流 追加日:2023/08/25 ニューリベラリズムの古典が『正義論』だったのに対し、リバタニアニズムには多様な潮流があり、それぞれの考え方には非常に距離がある。そこで今回は、政府についてのさまざまな見方、考え方として、「政府の大きさはどれくらいが望... ハイエク『隷従への道』…社会主義はなぜ弊害だらけなのか 日本人が知らない自由主義の歴史~後編(8)ハイエクの『隷従への道』 追加日:2023/09/15 リバタニアニズムの古典的著作はさまざまある中で、まずはハイエクの『隷従への道』をとり上げる。なぜ社会主義ではいけないのか、人間社会がどのようにして成り立っているかなど、思想家としてのハイエクの考え方を理解することで、... フリードマン『資本主義と自由』…自由な社会を守るために 日本人が知らない自由主義の歴史~後編(9)ミルトン・フリードマンの主張 追加日:2023/09/22 古典的自由主義について、経済学の古典の1つにミルトン・フリードマンの『資本主義と自由』がある。“事実”を非常に重視するフリードマンは、ここで政治的自由と経済学的自由の関係性を実証的に明らかにしている。そして、政府の介入が... 負の所得税、教育バウチャー…フリードマンの格差是正策 日本人が知らない自由主義の歴史~後編(10)フリードマンが考える福祉政策 追加日:2023/09/29 フリードマンが“悪しき市場原理主義者”のようにいわれるのは誤解で、彼は政府介入の必要性をきちんと認めていた。そのために提唱した代表的な政策が「負の所得税」と「教育バウチャー」である。この2つを詳しく解説するとともに、フリ... ノージック『アナーキー、国家、ユートピア』…最小国家論 日本人が知らない自由主義の歴史~後編(11)ノージックの「最小国家論」 追加日:2023/10/06 リバタニアニズムの古典としてノージックの『アナーキー、国家、ユートピア』を紹介する。彼は、ニューリベラリズムの古典であったロールズの『正義論』を批判した人物だ。ロールズは「再分配は正義だ」と説いたが、ノージックは「再... 「新自由主義」も「新保守主義」も元々の意味が全然違う? 日本人が知らない自由主義の歴史~後編(12)「新自由主義」「新保守主義」とは 追加日:2023/10/13 いままで見てきたように、ニューリベラリズム、ネオリベラリズム、リバタリアニズムは、それぞれ意味が全く異なる。にもかかわらず、いずれも日本語では「新自由主義」と訳されている。実は、そこに日本でこれらの違いがなかなか理解... 自由主義、保守主義、全体主義…真の社会全体の利益とは? 日本人が知らない自由主義の歴史~後編(13)「自由な社会」を守るために 追加日:2023/10/20 現代では「保守主義と自由主義(リベラル)は対立する」と思っている人も多い。だが本来、自由主義と保守主義は対立する概念ではない。そして、本当に自由主義と対峙するものは全体主義である。最終話である今回は、「保守主義の父」...
消極的自由と積極的自由?…なぜ自由主義がわかりづらいか 日本人が知らない自由主義の歴史~前編(1)そもそも「自由主義」とは何か 追加日:2023/04/18 近代社会をつくり、現代にまで続く「自由主義」思想。この「自由主義」は、その言葉についても意味についても、意外なほどきちんと理解されていない。現代の日本では、まったく正反対とも思える主張について「リベラル」という言葉で... ホッブズ、ロック…生命、自由、財産の権利をどう守るか 日本人が知らない自由主義の歴史~前編(2)「自由主義」の誕生 追加日:2023/04/25 自由主義の登場は17世紀にさかのぼる。その頃、社会は相次ぐ宗教戦争等で政府への不満が高まっていた時期でもあった。そうした背景のもと、政府について議論を展開したのがホッブズやロックといった思想家たちだった。ホッブズとロッ... アダム・スミスの見えざる手…その真の意味と論理とは 日本人が知らない自由主義の歴史~前編(3)アダム・スミスの『国富論』 追加日:2023/05/02 自由主義の発想は、「政府が介入せずに、自由にしたほうが、社会も経済もうまく回る」という自由市場経済とともに発展していくことになる。そのような思想を代表するものこそ、まさに、アダム・スミスの『国富論』であった。アダム・... ベンサムとJ・S・ミル…功利主義や自由論はバランスが大切 日本人が知らない自由主義の歴史~前編(4)ベンサムの功利主義とミルの自由論 追加日:2023/05/09 18世紀に入り、本格的に自由主義を正当化する議論が登場する。その代表がベンサムの「功利主義」である。さらに19世紀に入ると、ジョン・スチュアート・ミルが『自由論』で自由主義を説く。ベンサムやミルの思想は、とても明快で、な... 介入主義?社会主義?…ニューリベラリズムとは何か? 日本人が知らない自由主義の歴史~前編(5)ニューリベラリズムの台頭 追加日:2023/05/16 19世紀後半になると、リベラリズムに変容が見られるようになる。自由実現のために政府が積極介入すべきという「大きな政府」を肯定するニューリベラリズムの台頭である。ここでは、ニューリベラリズムが登場した背景やその思想の本質... 河合栄次郎、石橋湛山、ルーズベルト…日米自由主義者の主張 日本人が知らない自由主義の歴史~前編(6)日本とアメリカのニューリベラリズム 追加日:2023/05/23 「ニューリベラリズム」は日本やアメリカにも影響を与えていった。日本では河合栄次郎や石橋湛山が紹介に努めることになる。アメリカでは、大恐慌で市場経済への信頼が失墜したことが決定的となり、「ニューリベラリズム=リベラル」... 大きな政府も第三の道も行き詰まり…現代リベラリズムの混迷 日本人が知らない自由主義の歴史~前編(7)現代リベラリズム 追加日:2023/05/30 「現代リベラリズム」はニューリベラリズムの流れを組んでおり、特にアメリカでは大恐慌から1960年代までは有力であったが、その後はリベラルな政党はどんどん没落していくことになる。あらためて現代リベラリズムによる政策と、それ...
経済学史の基礎知識…大きな流れをいかに理解すべきか 本当によくわかる経済学史(1)経済学史の概観 追加日:2022/11/16 現代社会の「経済」を正しく理解するためには、実は、正しい「経済学史」を理解していることが大きな助けとなる。逆に、正しい「経済学史」を知らなければ、怪しげな経済理論にダマされてしまうことにもなりかねない。気鋭の経済学者... 重商主義と重農主義…古典派経済学の前段階の主張とは? 本当によくわかる経済学史(2)重商主義と重農主義の真実 追加日:2022/11/23 「重商主義」と「重農主義」という考え方が16世紀から18世紀にかけてヨーロッパで登場した。重商主義は、それ以前にはなかった「経済に法則がある」という発想から出てきたものだが、やがてその問題点に気づいたケネーが「経済は自由... アダム・スミス「見えざる手」の真実とリカード「比較優位」 本当によくわかる経済学史(3)見えざる手と比較優位の真意 追加日:2022/11/30 古典派経済学の中で、最も重要な人物がアダム・スミスである。『国富論』を著した彼には「見えざる手」という有名な言葉があるが、実は必ずしも自由放任を説いたわけではないという。ではスミスの本当の主張はどういったものだったの... 古典派経済学が繁栄をもたらした…柱は自由貿易と貨幣数量説 本当によくわかる経済学史(4)古典派経済学の特徴と時代的背景 追加日:2022/12/07 古典派経済学の7つの特徴として、自由貿易をはじめ、貨幣数量説、労働価値説、人口論などを挙げることができる。中でも現代でも通用する2つの柱は「自由貿易」と「貨幣数量説」だというが、それはなぜか。また、その他の特徴には「限... 異端の経済学者…ドイツ歴史学派、社会主義、マルクス主義 本当によくわかる経済学史(5)古典派を批判した異端者たち 追加日:2022/12/14 古典派経済学が一世を風靡した時代には、それに批判的な意見も登場する。それが、ドイツ歴史学派や、社会主義、マルクス主義といわれるグループだった。これらの考え方は今でも根強く残っているのだが、やはり「異端」であって、問題... 限界効用理論とは?…労働価値説の誤りをいかに示したか 本当によくわかる経済学史(6)労働価値説から限界革命へ 追加日:2022/12/21 マルクス主義が「主流」になれなかった大きな理由は、彼らが依拠した「労働価値説」への異議が噴出したことにあった。実は「労働価値説」は古典派経済学もマルクス主義も依拠していたが、経済学の「主流」では、「限界効用理論」が主... 新古典派経済学への誤解と実際…特徴と古典派との違いは? 本当によくわかる経済学史(7)新古典派経済学とは何か 追加日:2022/12/28 限界革命以降に登場した「新古典派経済学」。これについては、ケインズ経済学やマルクス経済学と対立するものだという誤解が現代でも非常に多い。それはなぜか。また、その具体的な中身は何なのか。新古典派の具体的なグループとして... 貨幣数量説と大恐慌…大恐慌の本当の原因はFRBのミスだった 本当によくわかる経済学史(8)1929年世界大恐慌の真実 追加日:2023/01/25 よく知られているように、1929年から大恐慌が始まってしまう。はたして、大恐慌はどうして起こったのだろうか。その原因を知るためには、まず、貨幣数量説を知っておいたほうが良い。そして貨幣数量説を理解するためには、「長期的に... 大恐慌とケインズ…様々な恐慌克服の処方箋の真実を探る 本当によくわかる経済学史(9)ケインズ、計画経済、オーストリア学派 追加日:2023/02/01 1929年の世界大恐慌ではFRBの金融政策の失敗が明らかにされなかったため、「古典派経済学には限界があるのではないか」と皆が考えるようになってしまった。そこで代わって台頭したのが、ケインズ経済学やマルクス主義、オーストリア学... ケインズ革命への誤解…真に独創的なのは、どの部分か? 本当によくわかる経済学史(10)「ケインズ政策」の誤解と真実 追加日:2023/02/08 不況の際は政府の財政出動によって景気回復を図る。これがケインズの政策であり、1929年の大恐慌を救ったのはケインズ革命によるものだと一般にはいわれるが、実はこれは必ずしも正しい理解ではないと柿埜真吾氏は言う。ケインズが本... オーストリア学派…ミーゼス、ハイエク、シュンペーター 本当によくわかる経済学史(11)オーストリア学派の真実 追加日:2023/02/15 世界大恐慌の後、マルクス主義経済学の計画経済を批判したのが、オーストリア学派といわれるグループであった。彼らは、「そもそも計画経済が可能なのか」という本質部分や、その大きな弊害を鋭く突いた。また、企業家の役割や技術革... 「ヒトラーの経済政策はケインズ的で大成功だった」は大嘘 本当によくわかる経済学史(12)ヒトラーの経済政策への誤解 追加日:2023/02/22 「ヒトラーはケインズ的な政策でドイツ経済を復活させた」などと、ナチスの経済政策を評価する言説も日本では多い。だが、これはとんでもない間違いだという。では、当時のドイツの実状とは、いかなるものだったのか。そこにはおそる... ミルトン・フリードマン…金融政策の復権と自由市場の重要性 本当によくわかる経済学史(13)20世紀最大の経済学者フリードマン 追加日:2023/03/01 大恐慌の後、ケインズ的な「大きな政府」が主流だったところに登場したのが、ミルトン・フリードマンである。彼は過去のデータや歴史的実例に基づいて理論を検証し、改善していくという「実証主義」を唱えた。そして、ケインズ政策で... 「貨幣量と物価」の現代経済史…そしてスタグフレーション 本当によくわかる経済学史(14)ケインズ政策の限界と転換 追加日:2023/03/08 フリードマンの研究によって次第に金融政策の重要性への認識は高まってきたものの、いまだケインズ政策への支持は強かった。だが、ケインズ政策がうまくいかない局面が多くなっていく。ここでは、サッチャー政権時のイギリスやレーガ... 「ケインジアン」の分岐とMMT?…正統と異端の見分け方 本当によくわかる経済学史(15)3つのケインジアンとMMTの違い 追加日:2023/03/15 ケインジアンにはさまざまな分派がある。よく耳にするのが「オールドケインジアン」「ニューケインジアン」「ポストケインジアン」だが、それぞれ何を指すのか。その主張や代表的な経済学者について解説する。そこで気になるのが、最... 結局、主流派と異端派の何が違うか…経済学史の大きな示唆 本当によくわかる経済学史(16)現代の経済学のコンセンサス 追加日:2023/03/22 1970年後にスタグフレーションに陥ったことにより、ケインズ的な政策よりもフリードマンの金融政策が受け入れられていくことになる。柿埜氏は「実態と理論が合っているからこそ、主流派は主流たり得る」ことを強調し、異端派との違い...
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