習近平―その政治の「核心」とは何か?
この講義は登録不要無料視聴できます!
▶ 無料視聴する
この講義の続きはもちろん、
5,000本以上の動画を好きなだけ見られる。
スキマ時間に“一流の教養”が身につく
まずは72時間¥0で体験
(会員の方に広告は表示されません)
「紅二代」「太子党」…習近平の生い立ちと経歴
習近平―その政治の「核心」とは何か?(2)習近平の生い立ちと純潔化
小原雅博(東京大学名誉教授)
2012年に中国共産党トップに就任した習近平は、すぐさま反腐敗運動を展開した。これには権力闘争の側面があることも指摘されているが、これほどまでに「純潔」を求める理由には、彼の生い立ちが大きく影響している。習近平政権についての深掘り編講義・第1話。(全6話中第2話)
※インタビュアー:川上達史(テンミニッツTV編集長)
時間:8分43秒
収録日:2021年7月7日
追加日:2021年10月19日
カテゴリー:
≪全文≫

●なぜ「純潔」にこだわるのか


―― 皆さま、こんにちは。本日は小原雅博先生に、習近平政治を深掘りした講義をしていただきたいと思っています。小原先生、どうぞよろしくお願いいたします。

小原 よろしくお願いします。

―― まず習近平の生い立ちです。どういう経歴でこの最高権力者に上り詰めていったのかをお聞きしたいと思います。彼の経歴には、何か特徴的なことがあるのでしょうか。

小原 一つはやはり地方勤務が長かったことです。地方で経験を積んだのがあると思います。特に若い頃には陝西省に下放されています。

―― 下放というと、文革のときに若者が農村に派遣されたという話ですよね。

小原 はい。特に彼の場合には、お父様が習仲勲という副総理もやっていた人で、いわゆる「紅二代」の、「太子党」です。ただ、父の習仲勲はまさに文革(文化大革命)のときに批判されて、迫害されました。そうしたことがあったので、そういう意味でいうと、彼は非常に厳しい時代を過ごしたと思います。

 しかし、その後の彼の政治的な発言を見ていると、むしろそこが彼の原点になっているところがあります。ある専門家は左傾化していると言っていますが、毛沢東を非常に意識しているところがあります。

 彼が若い頃にそうした経験を積んだことが、ある意味で今の共産党の原点です。彼は「純潔」とよく言いますが、その純潔は、共産党の原点が一体何なのかを意味しています。

 彼は2012年に党のトップに立ちます。それまでは、腐敗が非常に大きな問題でした。これは胡錦濤自身が、「この腐敗を放っておけば国が滅ぶ」と言うぐらい大きな問題になっていました。そのため、彼が出てきて反腐敗闘争が起こります。これは権力闘争の裏返しだと言われますが、やはりこのままでは共産党はダメだということです。革命に参加した人たち、あるいはその関係者の血を引いた2代目の指導者として、中国の政治を担うようになったときに、彼の若い頃の経験は非常に大きな影響を与えています。

 彼自身は、若い頃にそうした農村地帯で一緒になって苦労した人たちとの関係をいまだに持っています。それ以降も、河北省、福建省、浙江省ときて、短かったですが、上海市を経由して、中央に躍進していきます。福建省には17年間も...

スキマ時間でも、ながら学びでも
第一人者による講義を1話10分でお届け
さっそく始めてみる
(会員の方に広告は表示されません)
「政治と経済」でまず見るべき講義シリーズ
アメリカの理念と本質(1)西洋文明の行き着いた先と三つの建国
三つの建国――その歴史的背景から迫るアメリカの原点
中西輝政
為替レートから考える日本の競争力・購買力(1)為替レートと物の値段で見る円の価値
ビッグマック指数から考える実質為替レートと購買力平価
養田功一郎
習近平中国の真実…米中関係・台湾問題(1)習近平の歴史的特徴とは?
一強独裁=1人独裁の光と影…「強い中国」への動機と限界
垂秀夫
資産運用の思考法…経済や市場の動きをどう読むか
市場予測のポイント…短期・中期・長期の視点と歴史的洞察
養田功一郎
国際地域研究へのいざない(1)地域研究の意味とイスラエル研究
なぜ経済学で軽視されてきた「地域研究」が最高の学問なのか
島田晴雄
民主主義の本質(1)近代民主主義とキリスト教
なぜ民主主義が「最善」か…法の支配とキリスト教的背景
橋爪大三郎

人気の講義ランキングTOP10
編集部ラジオ2026(19)橋爪大三郎先生のリベラルアーツ論
【10min解説】橋爪大三郎先生:AI時代にリベラルアーツがなぜ必要か
テンミニッツ・アカデミー編集部
AI時代にリベラルアーツがなぜ必要か(7)自分の人生のために
AI時代こそAIでなく「生きた学び」で自分の人生を膨らませる
橋爪大三郎
地政学入門 歴史と理論編(7)戦争を起こさないための地政学
トゥキディデスの罠の教訓…大事なのは戦争回避の4ケース
小原雅博
知られざる「脳」の仕組み~脳研究の最前線(1)脳科学と「ミクロのマクロの隔たり」
脳が生きている、死んでいるとは?最新研究で迫る脳の秘密
毛内拡
数学と音楽の不思議な関係(4)STEAM教育でつくる喜びを全ての人に
世界で最もクリエイティブな国は? STEAM教育が広がる理由
中島さち子
小澤開作と満洲事変・日中戦争(1)少年時代の苦労と五族協和の夢
満洲で「五族協和」に命を懸けた小澤征爾の父・小澤開作
小澤俊夫
教養としての「ユダヤ人の歴史とユダヤ教」(1)ユダヤ人とは誰のことか
ユダヤ人とは?なぜ差別?お金持ち?…『ユダヤ人の歴史』に学ぶ
鶴見太郎
50代からの親の介護~その課題と準備(1)突然やってくる介護の問題
「親の介護」の問題…優しさだけでは続かない
太田差惠子
生成AI・大規模言語モデルのしくみ(1)生成AIとは何か
10年で劇的な進歩を遂げた生成AIと日本の開発事情
岡野原大輔
キケロ『老年について』を読む(1)キケロの評価と「老年の心構え」
幸福な老年への智恵をキケロに学ぶ…惨めな老年の4つの理由とは
本村凌二