ポスト冷戦の終焉と日本政治
この講義シリーズは第2話まで
登録不要無料視聴できます!
第1話へ
▶ この講義を再生
この講義の続きはもちろん、
5,000本以上の動画を好きなだけ見られる。
スキマ時間に“一流の教養”が身につく
まずは72時間¥0で体験
(会員の方に広告は表示されません)
プーチン、習近平、トランプ…リーダーの「終わりの始まり」
ポスト冷戦の終焉と日本政治(6)世代交代と民主主義のために
中西輝政(京都大学名誉教授/歴史学者/国際政治学者)
今、欧米では政治の世界で世代交代が起きつつある。それは同時に、プーチン、習近平、トランプという3人のリーダーが率いた時代の「終わりの始まり」、すなわち行く末が決しつつあるということでもある。この新しい世界への移行期に際し、民主主義国である日本の前にある危機とは何か。そしてそれを乗り越えて目指すべきものは何か――。(全7話中6話)
※インタビュアー:川上達史(テンミニッツTV編集長)
時間:13分14秒
収録日:2023年5月24日
追加日:2023年8月1日
カテゴリー:
≪全文≫

●歴史には「世代交代」が必ずある


―― 先生の『偽りの夜明けを超えて』の本の中で、最近の欧米の政治の潮流として保守の新しい世代が台頭してきている、これが責任ある保守の時代をつくりつつあるのではないか、というご分析がありました。端的にいうと、トランプ氏のような古い発想による排他的な自国第一主義がむしろ国益を損なってしまうということで、かつて穏健派のスローガンだった「啓蒙された自己利益」の新しいバージョンでの追求が始まってきており、そういうものを掲げる若い政治家も出てきているのではないか、というご分析です。

 この動きのご解説と、そういう意味で、責任ある政治の時代が来るのかどうかということでは、先生はいかがお考えでしょうか。

中西 これは明らかに「歴史」、政治に限らずいろいろな分野で人間社会の歩みという意味での「歴史」ということでいえば、「変化してやまない」ということが非常に大きな本質だと思います。どういうことかというと、「世代交代」が必ずあるのです。だから、政治の大きな流れを考えるときに、「世代」が非常に重要な意味を持つのです。

 先ほど来、ずっと見てきた冷戦終焉後の30年、あるいは日本でいえば平成、令和という時代の大きな流れ(古い世代がいったん昭和から平成へと交代し、そうして今、新しい令和の世代へ、ということがそれにあたるのかもしれません)の中で、アメリカやヨーロッパでは「Z世代」という世代が非常に注目されるようになりました。

 先ほどの例でいきますと、2012年から始まった世界激変、世界がハチャメチャになる時代は、ネガティブな意味で歴史上のリーダーになった、あるいはなり続けている3人の人物を中心に議論しました。一人は、プーチン。もう一人は、習近平。そして、トランプ。この3人が、ずっと世界をかき乱した時代だった。

 しかし2022年という年は、この3人の時代が終わった、あるいは終わろうとしている、あるいはいずれ終わるであろうという見通しがついた。この意味で、2012年からの10年間は、やはり一区切りなのだと私は思っています。


●プーチン、習近平、トランプ…その「終わりの始まり」


中西 それはどういうことかというと、2022年に起こったことは、一つはウクライナ戦争です。プーチンにとっては、少なくとも「終わりの始まり」で、このままプーチンは無傷で戦争を終えることはできま...

スキマ時間でも、ながら学びでも
第一人者による講義を1話10分でお届け
さっそく始めてみる
(会員の方に広告は表示されません)
「政治と経済」でまず見るべき講義シリーズ
政治思想史の古典『法の精神』と『社会契約論』を学ぶ(1)二人の思想家
モンテスキューとルソー…二人の思想家の共通の敵とは?
川出良枝
会計検査から見えてくる日本政治の実態(1)コロナ禍の会計検査
アベノマスク、ワクチン調達の決算は?驚きの会計検査結果
田中弥生
日本のエネルギー&デジタル戦略の未来像(1)電動化で起こる「カンブリア爆発」
日本のエネルギー政策を「デジタル戦略」で大転換しよう
岡本浩
危機のデモクラシー…公共哲学から考える(1)ポピュリズムの台頭と社会の分断化
デモクラシーは大丈夫か…ポピュリズムの「反多元性」問題
齋藤純一
習近平中国の真実…米中関係・台湾問題(1)習近平の歴史的特徴とは?
一強独裁=1人独裁の光と影…「強い中国」への動機と限界
垂秀夫
お金とは何か?…金本位制とビットコイン(1)お金の機能とその要件
お金の「3大機能」とは何か? そしてお金のルーツとは?
養田功一郎

人気の講義ランキングTOP10
「満洲」から考える日本とアジア(4)蒙古襲来と清朝建国
実は元寇はモンゴル人ではなかった?満洲をめぐる民族興亡史と「漢族」との関係…蒙古襲来から清朝建国まで
宮脇淳子
『オデュッセイア』で読み解く神話の秘密(8)『オデュッセイア』の世界的影響
オデュッセイアが物語のフォーマット?…アラビアンナイトから百合若物語、ひまわりまで
松村一男
ピアノでたどる西洋音楽史(1)ヴィヴァルディとバッハ
クラシック音楽の歴史をピアノ演奏で辿る~ヴィヴァルディ四季
野本由紀夫
テロメアから考える「アンチエイジング」(1)老化とテロメアの関係
テロメアの長さが「がんリスク」と「老化」のカギを握る
堀江重郎
仏教とキリスト教が照らし出す日本の宗教(1)神とは何か、そして天皇とは?
日本と世界の「神と信仰」の違いは?…そして天皇の大切な役割
橋爪大三郎
何回説明しても伝わらない問題と認知科学(1)「スキーマ」問題と認知の仕組み
なぜ「何回説明しても伝わらない」のか?鍵は認知の仕組み
今井むつみ
モンゴル帝国の世界史(1)日本の世界史教育の大問題
なぜ日本の「世界史」はいびつなのか…東洋史と西洋史の違い
宮脇淳子
「ホメロス叙事詩」を読むために(1)ホメロスを読む
2700年前のホメロスの叙事詩が感動を与え続ける理由
納富信留
教養としての「ユダヤ人の歴史とユダヤ教」(1)ユダヤ人とは誰のことか
ユダヤ人とは?なぜ差別?お金持ち?…『ユダヤ人の歴史』に学ぶ
鶴見太郎
ポスト国連と憲法9条・安保(1)国連の構造的問題
核保有する国連常任理事国は、むしろ安心して戦争できる
橋爪大三郎