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うわべと人気だけの人が政治家になれる選挙制度の弊害

対談・反生命論(4)エリートと神話

概要・テキスト
一番大事なのは、国のために命を捨てられるエリート層である。ただし、こういう人は1代では出てこない。エリート層の家が必要で、それには最低3代から5代はかかるという。因果応報と同じだが、現代人はこういう歴史的事実に耳を傾けない。その結果、人類は滅びる寸前になっている。かつて古代ローマ建国以来の元老院議員の家は、神話に出てくる神とつながる家系であった。だがその末期には、だんだんとパンとサーカスの政治が行なわれるようになり、滅びの道をひた走ったのだ。(全7話中第4話)
※インタビュアー:神藏孝之(テンミニッツTV論説主幹)
時間:10:30
収録日:2024/05/24
追加日:2024/11/08
カテゴリー:
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≪全文≫

●魂は少しずつしか養成できない


―― 光源氏のお母さんみたいですが、そこが本質なのですね。

執行 そうです。源氏だけでなく、古典を読めばどんどん出てきます。古典をちゃんと読んで、人間が何かということをもう一回考え直さなければダメな時代だから、私は「人間燃焼」や「生命燃焼」や「反生命論」といった話をずっとしているのです。才(ざい)がどうしたといったことを考えてもダメです。

―― そうでしょうね。もっと前の教育です。

執行 もっと根源的な人間問題です。

―― その教育にしても、普通の人の教育はどうでもよくて、エリート層の教育です。

執行 そうです。極端にいえば、義務教育から全部考え直さないといけない。

―― 一番大事なのは、本当に国を引っ張っていける、命を捨てられる、魂を捨てられるような人たち(の教育)。

執行 その人たちが1~2万人できるかどうかです。

―― 1~2万人できれば、再生の可能性が出てくると。

執行 もちろんです。歴史がそうですから。だから庶民は、どっちでもいい。彼らは好き嫌いだから。

 それが悪いのではなく、私は庶民の悪口を言っているのではない。庶民は昔からそうやって、99パーセントが暮らしているのです。

―― それで楽しくやっていると。

執行 それをやらせるのがエリートであり、権力者だったのです。その権力者とエリートがいなくなり、いまは社会の根源から破滅することになったわけです。だから極端に言うと、庶民も含めて人類や社会が滅亡するのは近い。どうしてそこまで来たかというと、エリートがいないからです。

―― それが本質ですよね。たった1万人のエリートがいれば救われるわけですね。

執行 だから、エリート層さえあれば、日本が日本ごと滅びるとか、人類が人類ごと滅びるところには来ません。

―― さらに言えば、1~2万人をつくるためのエリート層の家がいるわけですよね。

執行 そう。1代ではできない。昔は最低でも3代から5代かかると言われました。

―― まさにそれが本質なのですね。

執行 仕方ない。歴史も全部そうですから。

 あとは、今言った平安時代など昔の人は、魂もそうだと言っています。魂もちょっとずつしか養成できないから、家柄によっては健全な生活が続けば魂もきれいな子が生まれてくるということです。

―― 因果応報論も3代や4代、5代で損益通算する...
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