「壁」ありてこそ
この講義シリーズは第2話まで
登録不要で無料視聴できます!
第1話へ
▶ この講義を再生
この講義の続きはもちろん、
6,000本以上の動画を好きなだけ見られる。
スキマ時間に“一流の教養”が身につく
まずは72時間¥0で体験
(会員の方に広告は表示されません)
幕末維新の英傑たちは、皆、生命を捧げた人たちだった
「壁」ありてこそ(7)命を投げ捨てる覚悟はあるか
偉大な民主主義国家だった時代のアメリカは、「国のために何ができるかを考えろ」と言ったケネディが当選できた。今の日本に、それを言える政治家がいるのか。王岐山が、日本の若手政治家たちに三島由紀夫や太宰治のことを聞いたら、誰もまともに答えられなかったという。日本人は、なぜここまで劣化してしまったのか。国を立て直せるのは、若いときから国の将来を憂い、命を捨てる覚悟で努力してきた人だけである。幕末維新の英傑たちも、あるいは昭和期までの政治家や実業家も、国家のために命をなげうつ覚悟を持っていた。だが今は、本当に国を憂いている人は偉くなれない社会である。教養がなく面白みのない人だけが出世している。こんな社会がダメになるのを防ぐ方法はない。考えるべきは、落ちたあと、どう立ち直るかである。(全8話中第7話)
※インタビュアー:神藏孝之(テンミニッツTV論説主幹)
時間:14分05秒
収録日:2021年1月14日
追加日:2021年4月2日
カテゴリー:
≪全文≫

●三島や太宰を知らない「次世代を担う」日本の政治家たち


―― そういう意味で、先生がよく言われる明治国家は、それ(国家のために自分が何ができるか)が言えました。日清戦争も日露戦争もそうです。

執行 アメリカもケネディまでは、そうです。ジョン・F・ケネディ の有名な演説、「これからアメリカ人は国から何をしてもらえるかではなく、国のために何ができるかを一人一人が考えろ(Ask not what your country can do for you, ask what you can do for your country)」。

―― 偉大な民主主義国家だった時代のアメリカです。

執行 まだ、そうです。あれを言って選挙に受かったのだから、アメリカはまだ偉大だったのです。

―― しかもアイルランド系で、カソリックで。

執行 だから本当は、身分が非常に低い。ケネディのあの有名な演説を、僕は今でもたまにビデオで聴きますが、あれが言えるのは、まだ素晴らしいアメリカだったと思います。あれを今、日本の政治家で言える人がいるのか。「日本国家におまえは何ができるのか」と。僕は会った人みんなに言っていますから、もう大体嫌われています(笑)。嬉しいですよ、僕は嫌われるのが大好きだから。これは「テンミニッツTV」を見ている人にも、みんなわかってもらいたい(笑)。

―― でも何の効果もなくばらまき続けると、必ずどこかで破綻が来ます。破綻が来て初めて、次の段階に入る。今いる人たちは到底リーダーになれないから、新しい人たちが出てくるでしょう。

執行 これは、(新しい人は)来ません。新しい人が出てくるには、もともと、わかっていなければダメです。「わからない人がやってみて、破綻したから次」というのはない。これは歴史を見ればわかります。『万葉集』まで含めて日本の歴史を見たとき、やはり残っているのは、ある人が若いときから国の将来を憂えて、ずっと努力してやってきたものです。

―― かなり長い時間の努力の持続が必要なのですね。

執行 僕が歴史を研究すると、1人の人間が必ず「自分の人生と命」を投げ捨てています。そういうもの以外は残っていないのです。だから、これからは何も残りません。みんな、(命を投げ捨てるようなことは)しないのですから。政治家も、ついこのあいだまでは命を投げ捨てていました。

―― テロに遭いますから。

執行 テロに遭うのを覚悟でやっていた。実業家もそうで...

スキマ時間でも、ながら学びでも
第一人者による講義を1話10分でお届け
さっそく始めてみる
(会員の方に広告は表示されません)

人気の講義ランキングTOP10
編集部ラジオ2026(38)アメリカ中間選挙と民主主義
【10min解説】第2期のトランプ大統領と中間選挙を考える
テンミニッツ・アカデミー編集部
「良き対話」とは?――哲学から考える(1)対話とは何か――会話・説教との違い
「良き対話」のヒントを哲学から考える…「対話」の大前提とは、そして「会話」「説教」「場回し」とは何が違うのか?
納富信留
伊福部昭で語る日本・西洋・近代(1)チェレプニン賞に輝いた無名の作曲家
映画『ゴジラ』の作曲家・伊福部昭が直面した「日本と東洋と西洋」そして「近代の超克」
片山杜秀
ロシア人の見る「ロシアの歴史」(3)ヴァイキング招致説とキエフ・ルーシ
ロシアの起源はヴァイキング?…キエフ・ルーシの興亡と、ロシアとウクライナの決定的な「歴史的溝」
上月豊久
「満洲」から考える日本とアジア(1)「満洲」を知る意義とは
「満洲史」はなぜ現代日本でタブー視されるのか?…王道楽土の夢とアヘンなどの裏面から見えてくる現代への教訓
宮脇淳子
民主主義の本質(1)近代民主主義とキリスト教
なぜ民主主義が「最善」か…法の支配とキリスト教的背景
橋爪大三郎
チームパフォーマンスを高める心理的安全性(1)心理的安全性が注目される理由
なぜ今「心理的安全性」なのか、注目を集める背景に迫る
青島未佳
高齢者のフレイル・認知症とその予防対策(1)老年病科と高齢者の疾患・病態の特徴
頻尿、低栄養、転倒、誤嚥、フレイル…増える老年症候群と高齢者の疾患・病態の特徴
小川純人
教養としての「ユダヤ人の歴史とユダヤ教」(1)ユダヤ人とは誰のことか
ユダヤ人とは?なぜ差別?お金持ち?…『ユダヤ人の歴史』に学ぶ
鶴見太郎
仏教とキリスト教が照らし出す日本の宗教(3)「覚り」とは?「空」とは?
「覚り」「因果」「空」とはどういうものか…仏教の本質と変遷
橋爪大三郎