不安定化したアフガン、ウイグル、中国
この講義シリーズは第2話まで
登録不要無料視聴できます!
第1話へ
▶ この講義を再生
この講義の続きはもちろん、
5,000本以上の動画を好きなだけ見られる。
スキマ時間に“一流の教養”が身につく
まずは72時間¥0で体験
(会員の方に広告は表示されません)
タリバン政権への救急援助を表明した中国の狙い
不安定化したアフガン、ウイグル、中国(4)アフガン復興支援と日本の役割
山内昌之(東京大学名誉教授/歴史学者/武蔵野大学国際総合研究所客員教授)
アフガニスタンの復興に対して、日本ではこれまで多くの取り組みが行われてきた。しかし、2021年のタリバン復権は、これまで築き上げてきた社会基盤を打ち壊すものだった。そうした中、アフガニスタンへの支援をいち早く表明しているのが中国である。中国の狙いとは何か。また、これからの日本外交はどうあるべきなのか。(全4話中第4話)
時間:12分50秒
収録日:2021年11月12日
追加日:2022年1月8日
カテゴリー:
≪全文≫

●アフガニスタン復興支援に対する日本の取り組み


 皆さん、こんにちは。

 これまで、アフガニスタンの問題について議論してきました。アメリカにおける貿易センタービルを始めとする、同時テロを受けたアメリカ軍の武力行使が2001年に行われて、第一次タリバン政権が崩壊しました。その後、国際社会はアフガニスタンの再建と民主化のために、支援に着手しました。

 日本政府も2002年1月に「アフガニスタン復興支援国際会議」を東京で行い、私もこの会議に関係しました。そして3月には、「官邸アフガニスタン復興支援調査合同ミッション」という大変長い名前の調査官の一員として、戦乱がまだ終わって間もない、戦火の跡が著しいアフガニスタンを訪れました。クラスター爆弾があちらこちらに散らばっていて、「ここまで行ったらダメ」、「ここを触ったらダメですよ」と、注意が喚起されているその傍まで行くなどの経験をしてきました。

 また、わが国の日立建機には地雷原を破砕する機械があります。地雷原が爆破してももつほどの頑丈で立派なアームをぐーっと先のほうに伸ばして、地雷を処理します。その特殊なトラクターを日本は援助して、地雷の除去などをやっていったことを思い出します。

 この完全復興ミッションの重要な使命の一つは、やはり何といっても難民の救済です。特に重要なのが再定住化で、元居た地域に戻って生活してもらうための援助をしていました。それに付随して、子どもの教育やインフラストラクチャーの復活、復興などいろいろありますが、中でも重要なテーマの一つは、女性問題のテーマです。

 この官邸ミッションの調査や合同が何を意味しているのかというと、次の二つからなっています。一つは、「対外関係タスクフォース」という、小泉純一郎元総理大臣の諮問機関がありました。このとき総理大臣補佐官であった岡本行夫さんが長となり、民間から私なども入って作られていたものです。このタスクフォースのメンバーの内4人がアフガニスタンに行きました。

 もう一つは女性のNGO団体から、女性問題と看護学の専門家の2人が加わって、もっぱら女性問題という観点で専門的な知見を提供していただきました。こうしたことから、「合同調査ミッション」と呼ばれたのです。

 このミッションはいずれにしても、その後、女性問題に対して非常に熱心に取り組み、女子教育の発展に寄与した...

スキマ時間でも、ながら学びでも
第一人者による講義を1話10分でお届け
さっそく始めてみる
(会員の方に広告は表示されません)
「政治と経済」でまず見るべき講義シリーズ
教養としての「人口減少問題と社会保障」(1)急速に人口減少する日本の現実
毎年100万人ずつ減少…急降下する日本の人口問題を考える
森田朗
マルクス入門と資本主義の未来(1)マルクスとはどんな人物なのか
マルクスを理解するための4つの重要ポイント
橋爪大三郎
地政学入門 ヨーロッパ編(1)地図で読むヨーロッパ
ヨーロッパとは?地図で読み解く地政学と国際政治の関係
小原雅博
日本の財政の真実を検証する(1)膨らむ借金の知られざる実態
日本の財政の「真実」をデータで徹底検証…国際機関の分析は?
宮本弘曉
会計検査から見えてくる日本政治の実態(1)コロナ禍の会計検査
アベノマスク、ワクチン調達の決算は?驚きの会計検査結果
田中弥生
本当によくわかる経済学史(1)経済学史の概観
経済学史の基礎知識…大きな流れをいかに理解すべきか
柿埜真吾

人気の講義ランキングTOP10
編集部ラジオ2026(24)「皇室典範改正」を考える
【10minで考える】「皇室典範改正」社会の空気をどう見るか?
テンミニッツ・アカデミー編集部
ヒトはなぜ罪を犯すのか(1)「善と悪の生物学」として
ヒトが罪を犯す理由…脳の働きから考える「善と悪」
長谷川眞理子
中国春秋戦国時代と始皇帝(6)秦の恵文王、昭王、荘襄王の時代
秦による中国統一への道…恵文王、昭王、荘襄王が行なったこと
鶴間和幸
大統領に告ぐ…硫黄島からの手紙の真実(1)ルーズベルトに与ふる書
奇跡の史実…硫黄島の戦いと「ルーズベルトに与ふる書」
門田隆将
昭和の名将・根本博…内蒙古・終戦後の戦い(2)在留邦人の生命財産を保護する決断
武装解除の「厳命」を守るか、戦って在留邦人の「生命」を守るか
門田隆将
老子の神髄(8)『老子道徳経』「辯德第三十三」
「死して亡びざる者は壽なり」…主体的に生きなければ自由はない
田口佳史
教養としての「ユダヤ人の歴史とユダヤ教」(1)ユダヤ人とは誰のことか
ユダヤ人とは?なぜ差別?お金持ち?…『ユダヤ人の歴史』に学ぶ
鶴見太郎
天皇のあり方と近代日本(4)三島由紀夫VS東大全共闘
「人間天皇」を否定した三島由紀夫の思想が問うものとは
片山杜秀
AI時代と人間の再定義(1)AIは思考するのか
AIでは「思考の三位一体」が成立しない…考えるとは?
中島隆博
『太平記』に学ぶ激動期の生き方(2)『太平記』の複雑な成立過程
後醍醐天皇の鎮魂物語だった『太平記』改訂の秘密
兵藤裕己