グローバリズムの“終わりの始まり”
この講義シリーズは第2話まで
登録不要無料視聴できます!
第1話へ
▶ この講義を再生
この講義の続きはもちろん、
5,000本以上の動画を好きなだけ見られる。
スキマ時間に“一流の教養”が身につく
まずは72時間¥0で体験
(会員の方に広告は表示されません)
新しい脱グローバル化の時代へ、鍵は「知恵の賢明な外交」
グローバリズムの“終わりの始まり”(3)アメリカと中国の覇権競争の帰趨は決した
中西輝政(京都大学名誉教授/歴史学者/国際政治学者)
現在このタイミングでウクライナの戦争が起こったことが、グローバリズムの転換点として非常に重要な意味を持つ。21世紀の米中覇権競争を経て、世界の構図はどのように移り変わっていくのだろうか。そして、日本がなすべきことは何か。(全4話中3話)
※インタビュアー:川上達史(テンミニッツTV編集長)
時間:10分28秒
収録日:2022年5月30日
追加日:2022年7月29日
カテゴリー:
≪全文≫

●米中覇権争いの帰趨は決した


―― 前回、非常に重要なお話がありました。一つは、1979年がターニングポイントだったというお話です。ここで、サッチャーリズムの登場やホメイニ革命、鄧小平の改革開放等々が起きていたということですが、そこからちょうど40年あまり経て、今の状況があります。もし今が何かの転回点だとすると、現在のどういったものが次の時代をつくっていくのでしょうか。

 

中西 今回のウクライナ戦争が一番大きな意味を持つのは何か。私は、「グローバリゼーション」「グローバル化」というキーワードで考えてきたわけですが、もう一ついえるのは、このタイミングで起こったウクライナ戦争は、米中のグローバルな覇権争い、米中という超大国の覇権競争の帰趨を決する意味を持ったということだと思います。

―― 帰趨が決するわけですね。

中西 帰趨が決したと思います。これは大胆な言い方で、「ここまで言っていいのか」とお聞きになっている方には思われるかもしれません。いろいろな感想をお持ちいただいて結構ですし、それぞれがお考えいただきたいと思いますが、私はここで「中国、敗れたり」と思います。

 中国がアメリカの覇権に挑戦するということは、あくまで未来に投影した“未来図”だったわけです。この大きな世界の大変動といわれるような秩序の転換を経ることなく、一応現状の中国経済が世界の中で占めている位置をキープできる状態が続いたという前提で、2030年、2035年、2040年代に米中の力関係がどうなるかといったことを、われわれは論じてきたわけです。

 けれど、ウクライナ戦争がこのタイミングで起こりました。ロシアは世界経済からデカップリングされて当然です。そして、すでに現実にデカップルされています。さらに、そのロシアと中国がどういう距離感、スタンス、関係性を持つかということが今、問われている焦眉の国際政治、国政経済のテーマでもあります。


●「第三勢力」にどうアプローチするか


中西 今、世界は3分化されていると言われます。まずロシアの陣営で、そこには中国も入っていると見なされようとしています。それからアメリカを中心とする先進国、民主主義陣営。そして、そのいずれともはっきりと帰趨を定かにしない、旗幟を鮮明にしない第三勢力――インドがそうだといわれますが、ASEAN諸国、アフリカ諸国、中南米諸国、あるいはBRICSといわ...

スキマ時間でも、ながら学びでも
第一人者による講義を1話10分でお届け
さっそく始めてみる
(会員の方に広告は表示されません)
「政治と経済」でまず見るべき講義シリーズ
お金の回し方…日本の死蔵マネー活用法(1)銀行がお金を生む仕組み
信用創造・預金創造とは?社会でお金が流通する仕組み
養田功一郎
第2次トランプ政権の危険性と本質(1)実は「経済重視」ではない?
トランプ政権の極右ポピュリズム…文化戦争を重視し経済軽視
柿埜真吾
岸信介と日本の戦前・戦後(1)毀誉褒貶相半ばする政治家
「昭和の妖怪」岸信介の知られざる実像を検証する
井上正也
日本の財政の真実を検証する(1)膨らむ借金の知られざる実態
日本の財政の「真実」をデータで徹底検証…国際機関の分析は?
宮本弘曉
紛争が絶えない世界~私たちは何ができるか(1)「戦争の世紀」から再び戦争の時代へ
再び戦争の時代へ――私たちは何を考え、どう動くべきか
小原雅博
習近平中国の真実…米中関係・台湾問題(1)習近平の歴史的特徴とは?
一強独裁=1人独裁の光と影…「強い中国」への動機と限界
垂秀夫

人気の講義ランキングTOP10
編集部ラジオ2026(32)鎌田東二先生の法華経講義解説-1
【10min名作探訪】鎌田東二先生の『法華経』講義の核心ビジョン
テンミニッツ・アカデミー編集部
『オデュッセイア』で読み解く神話の秘密(7)英雄と武器と喪失と家族
英雄たちの「特別な武器」と「喪失」…悲劇かハッピーエンドか、そのメッセージの秘密
松村一男
「満洲」から考える日本とアジア(1)「満洲」を知る意義とは
「満洲史」はなぜ現代日本でタブー視されるのか?…王道楽土の夢とアヘンなどの裏面から見えてくる現代への教訓
宮脇淳子
おもしろき『法華経』の世界(1)法華経はSFだ!
法華経はSFだ!…心を元気にしてくれる法華経入門
鎌田東二
戦国武将の経済学(3)豊臣秀吉の経済政策
豊臣秀吉の驚愕の国内貿易…莫大な財力を生んだ経済政策
小和田哲男
何回説明しても伝わらない問題と認知科学(1)「スキーマ」問題と認知の仕組み
なぜ「何回説明しても伝わらない」のか?鍵は認知の仕組み
今井むつみ
Microsoft Copilot~AIで仕事はどう変わるか(7)AI活用の落とし穴
AIへの不安と懸念…だからこそ「教養」が必要になる
渡辺宣彦
司馬遼太郎のビジョン~日本の姿とは?(1)1923年生まれの3人の作家
司馬遼太郎と日本人…まず遠藤周作、池波正太郎との比較で考える
片山杜秀
資本主義の再定義…哲学で考える(1)アダム・スミスの「市場と感情」
資本主義を哲学する…まずアダム・スミスの見えざる手と道徳感情論
中島隆博
AI時代にリベラルアーツがなぜ必要か(1)AIに置き換わる仕事と人間がやる仕事
AI時代にリベラルアーツがなぜ必要か…人間がやるべきこととは?
橋爪大三郎