これからの日本をどうすべきか
この講義は登録不要無料視聴できます!
▶ 無料視聴する
この講義の続きはもちろん、
5,000本以上の動画を好きなだけ見られる。
スキマ時間に“一流の教養”が身につく
まずは72時間¥0で体験
2025年は最低の年になるのか、40年サイクル説と日本の課題
これからの日本をどうすべきか(1) 凋落する日本と岸田政権の課題
「失われた30年」が過ぎ、日本はいまだ低迷期を脱しきれていない。そこで今回のシリーズ講義では、これからの日本について、現状をしっかりと認識しながら今後の課題と見通しについて、小宮山宏氏、島田晴雄氏とともに考えていく。はたして日本はこのまま凋落していくことになるのか。「分配」をはじめとする岸田政権が進める政策にも鋭く切り込んでいく。(全4話中1話)
※インタビュアー:神藏孝之(テンミニッツTV論説主幹)
(2022年5月16日開催島田塾第200回記念特別企画「これからの日本をどうする」より)
時間:9分44秒
収録日:2022年5月16日
追加日:2022年8月10日
≪全文≫

●2025年は最低の年になるのかー40年サイクル説と日本の歴史


―― 今日は最初に、最も問題意識を持たれている「日本はこれからどうしていかなければならないのか」について、そしてこの30年の日本の凋落度合を含めて「新しい資本主義」等々について、まずは島田先生、お願いします。

島田 はい。(その前に)小宮山先生と私はかなり長い付き合いで、東京大学の総長になられる前からいろいろな交流がありました。皆さんの中には小宮山先生のことをそれほど知らない方もいらっしゃると思いますので、簡単にご紹介申し上げます。

 小宮山先生は異色の東大総長でした。とても明るいですね。小宮山先生が総長を務めていた時代に、東大は非常に変わりました。いろいろな変化を起こされたけれど、(中でも)「知の構造化」を唱えられたのです。(現在、)学問は次々と専門化し、隣の人が何を行っているのか分からないといった事態になっているのですが、それを全て総合し、構造化する中から“ビッグピクチャー”を導き出す。そのような方法論を、東大の総長時代に出されました。こういったことを言う人は総長ではあまりおらず、大変革命的なことでした。

 それ以前にも、「日本はいろいろな問題を抱えて大変だ」という議論はありましたが、それを「(日本は)“課題先進国”なのだろう。課題があるのだからチャレンジするのだ」と言われて一世を風靡しました。そして東大で「知の構造化」を行って、「プラチナ構想ネットワーク」を作られました。それは、「日本にはいろいろな可能性がある。そして課題に取り組むために行うのだ」と自主的に作った法人ですが、構想をどんどん推し進め、若い人を教育して、全国各地の自治体や企業をも巻き込んで教育活動を行ったので、おおかたそれは整いました。「皆、私の言っていることは理解しました。ではそれを実践しましょう」ということで、実装部隊を作り出したのです。(小宮山先生は)そういった人で、私は小宮山先生とはいろいろなところで交流があって、今日まで来ています。

 さて、モデレーターの要望についてお答えすると、一言でいえば、岸田文雄さんがこの時期に内閣総理大臣になられたことはとても重要だと思います。なぜか。実は1980年代の中頃に日本は一度、1人当たりGDPでアメリカを抜いているのです。ご存じの方も多いでしょう。その頃は日本とアメリカを合わせると、世界のGD...

スキマ時間でも、ながら学びでも
第一人者による講義を1話10分でお届け
さっそく始めてみる
「政治と経済」でまず見るべき講義シリーズ
戦争と暗殺~米国内戦の予兆と構造転換(1)内戦と組織動乱の構造
カーク暗殺事件、戦争省、ユダヤ問題…米国内戦構造が逆転
東秀敏
台湾有事を考える(1)中国の核心的利益と太平洋覇権構想
習近平政権の野望とそのカギを握る台湾の地理的条件
島田晴雄
中国共産党と人権問題(1)中国共産党の思惑と歴史的背景
深刻化する中国の人権問題…中国共産党の思惑と人権の本質
橋爪大三郎
習近平―その政治の「核心」とは何か?(1)習近平政権の特徴
習近平への権力集中…習近平思想と中国の夢と強国強軍
小原雅博
緊急提言・社会保障改革(1)国民負担の軽減は実現するか
国民医療費の膨張と現役世代の巨額の「負担」
猪瀬直樹
習近平中国の真実…米中関係・台湾問題(1)習近平の歴史的特徴とは?
一強独裁=1人独裁の光と影…「強い中国」への動機と限界
垂秀夫

人気の講義ランキングTOP10
インテリジェンス・ヒストリー入門(1)情報収集と行動
日本の外交には「インテリジェンス」が足りない
中西輝政
豊臣兄弟~秀吉と秀長の実像に迫る(序)時代考証が語る『豊臣兄弟!』の魅力
2026年大河ドラマ『豊臣兄弟!』、秀吉と秀長の実像に迫る
黒田基樹
平和の追求~哲学者たちの構想(4)ルソーが考える平和と自由
ルソーの「コスモポリタニズム批判」…分権的連邦国家構想
川出良枝
葛飾北斎と応為~その生涯と作品(4)葛飾応為の芸術と人生
親娘で進歩させた芸術…葛飾応為の絵の特徴と北斎との比較
堀口茉純
何回説明しても伝わらない問題と認知科学(2)バイアスの正体と情報の抑制
『100万回死んだねこ』って…!?記憶の限界とバイアスの役割
今井むつみ
生成AI「Round 2」への向き合い方(1)生成AI導入の現在地
生成AIの利活用に格差…世界の導入事情と日本の現状
渡辺宣彦
熟睡できる環境・習慣とは(4)起きているときを充実させるために
夜まとめて寝なくてもいい!?「分割睡眠」という方法とは
西野精治
編集部ラジオ2025(31)絵で語る葛飾北斎と応為
葛飾北斎と応為の見事な「画狂人生」を絵と解説で辿る
テンミニッツ・アカデミー編集部
死と宗教~教養としての「死の講義」(1)「自分が死ぬ」ということ
世界の宗教は死をどう考えるか…科学では死はわからない
橋爪大三郎
「進化」への誤解…本当は何か?(1)進化の意味と生物学としての歴史
実は生物の「進化」とは「物事が良くなる」ことではない
長谷川眞理子