岸田内閣「新しい資本主義」を徹底検証
この講義は登録不要無料視聴できます!
▶ 無料視聴する
この講義の続きはもちろん、
5,000本以上の動画を好きなだけ見られる。
スキマ時間に“一流の教養”が身につく
まずは72時間¥0で体験
岸田内閣の「新しい資本主義」とは?その実態に迫る
岸田内閣「新しい資本主義」を徹底検証(1)「新しい資本主義」の要点
島田晴雄(慶應義塾大学名誉教授/テンミニッツ・アカデミー副座長)
岸田文雄首相が就任当初から掲げている構想が「新しい資本主義」である。これは一体どのような構想で、何が「新しい」のか。資本主義の歴史を振り返りながら、岸田内閣が実現しようとする政策の要点を見定める。(全4話中第1話)
時間:10分24秒
収録日:2022年7月7日
追加日:2022年9月22日
≪全文≫

●「新しい資本主義」は“七夕資本主義”か


 今日は皆さんと一緒に、岸田政権の「新しい資本主義」とは一体何なのかということについて考えていきます。

 私はこれを「七夕資本主義」と呼ぶことにしています。なぜかというと、しっかりした中身はないが、やりたいことは七夕の短冊のようにたくさん下がっているからです。その中身をしっかり皆さんと一緒に考えていきたい。そして、「新しい資本主義」ということを総理がいうなら、やるべき最大の課題があるはずなのですが、その課題を総理がおそらくひと言も言っていないのです。それを踏まえて、私なりの意見を最後に申し上げて、皆さんのご参考になれば良いと思っています。

 岸田内閣にわれわれが期待する一番の問題は、やはり経済をちゃんとやってもらいたいということです。そこで岸田首相は「新しい資本主義」という考え方を打ち出されました。それは華々しいのですが、中身が何なのかがよく見えません。 岸田首相のそばにいる人もよく分からないと言っているわけで、それでは困るのです。

 私から言わせれば、本来やるべきことがあるのではないかと。しかし、岸田首相が言っていることは、本来やるべきことにしっかりと目を据えていない感じがするのです。それだと日本がどこへ行くか分からなくなってしまうので、日本丸の船長の舵取りとしてはやるべきことを、使命感をもってやってもらいたい。というところまでこのシリーズでお話をしたいと思うのです。


●資本主義の歴史を振り返る


 岸田首相は「新しい資本主義」を唱えていますが、資本主義をもう一回皆さんとおさらいしてみたいのです。資本主義というのは、19世紀の産業革命の頃に(当時、)最先進国であったイギリスで発展したといっていいと思います。

 この頃は、企業家たちが利潤を求めて好き勝手やっていたので、自由放任でした。その結果として、労働者が搾取されるので、疲弊して非常に問題だと。このことをカール・マルクスが捉えて、こういう仕組みはほったらかしにしておくと「自滅するぞ」という警告で『資本論』を書いたわけです。20世紀に入って、特に第一次大戦前後に、このままでは良くないということで、最先進国のイギリスが修正資本主義をやりだしました。それは何かというと、あまりに労働者の搾取...

スキマ時間でも、ながら学びでも
第一人者による講義を1話10分でお届け
さっそく始めてみる
「政治と経済」でまず見るべき講義シリーズ
日本の財政政策の効果を評価する(1)「高齢化」による効果の低下
高齢化で財政政策の有効性が低下…財政乗数に与える影響
宮本弘曉
衰退途上国ニッポン~その急所と勝機(1)安いニッポンと急性インフレ
世界で一人負け…「安い国」日本と急性インフレの現実
宮本弘曉
「次世代地熱発電」の可能性~地熱革命が拓く未来
地熱革命が世界を変える――次世代地熱の可能性に迫る
片瀬裕文
緊急提言・社会保障改革(1)国民負担の軽減は実現するか
国民医療費の膨張と現役世代の巨額の「負担」
猪瀬直樹
為替レートから考える日本の競争力・購買力(1)為替レートと物の値段で見る円の価値
ビッグマック指数から考える実質為替レートと購買力平価
養田功一郎
教養としての「人口減少問題と社会保障」(1)急速に人口減少する日本の現実
毎年100万人ずつ減少…急降下する日本の人口問題を考える
森田朗

人気の講義ランキングTOP10
戦前、陸軍は歴史をどう動かしたか(1)総力戦時代の到来
日英同盟の廃棄、総力戦…世界秩序の激変に翻弄された日本
中西輝政
「Fukushima50」の真実…その素顔と誇り(2)吉田昌郎所長の機転と決断
なぜ部下たちは「吉田昌郎所長となら死ねる」と語ったのか
門田隆将
高市政権の進むべき道…可能性と課題(2)財政戦略3つの問題点
高市政権の財政政策の課題は…ポピュリズム政策をどうする?
島田晴雄
インフレの行方…歴史から将来を予測する(3)戦後の日本経済と海外のインフレ率
オイルショック、バブル…過去と現在の環境の共通点は?
養田功一郎
こどもと学ぶ戦争と平和(3)「小さな外交官」と少年兵の問題
外国が攻めてきたらどうすればいい?戦争と少年兵の問題
小原雅博
豊臣兄弟~秀吉と秀長の実像に迫る(序)時代考証が語る『豊臣兄弟!』の魅力
2026年大河ドラマ『豊臣兄弟!』秀吉と秀長の実像に迫る
黒田基樹
AI時代と人間の再定義(1)AIは思考するのか
AIでは「思考の三位一体」が成立しない…考えるとは?
中島隆博
『三国志』から見た卑弥呼(1)『魏志倭人伝』の邪馬台国
異民族の記述としては異例な『魏志倭人伝』と邪馬台国
渡邉義浩
経験学習を促すリーダーシップ(1)経験学習の基本
成長を促す「3つの経験」とは?経験学習の基本を学ぶ
松尾睦
エネルギーと医学から考える空海が拓く未来(6)曼荼羅の世界と未来のネットワーク
命は光なのだ…曼荼羅を読み解いて見えてくる空海のすごさ
鎌田東二