●そもそも教養とは何か?…小宮山宏
私は東京大学の頃に3つを、ずっとキーワードとして言い続けてきたのです。それは「本質を捉える知」「他者を感じる力」、それから「先頭に立つ勇気」。
今の時代をいうと、知識や情は当然重要だけれども、能動的な部分がどんどん重みを増してきている。行動するとか、動き出すとか。というのは非常に変化の激しい時代に入っているので、やはり考えているだけではまずいのではないかという状況に入ってきているわけですね。
ですから、比重が少しそちらのほうに移ってきていると、私は思っています。本質的には「よりよく生きるための知の力」というのが、テンミニッツTVでだいぶ議論して決めた定義です。
小宮山宏/長谷川眞理子:現代人に必要な「教養」とは?(全8話)
(1)そもそも教養とは何か
教養とは…本質を捉える知、他者を感じる力、先頭に立つ勇気
https://10mtv.jp/pc/content/detail.php?movie_id=4649
●知識を構造化する方法…長谷川眞理子
貯め込んだいろいろな知識、興味、人との会話で気づかされたことなどを、ただ袋にどんどこどんどこ入れていくだけではなくて、構造化しないといけないですよね。それは、いつも立方体のように軸が3軸ぐらいあるものを念頭に置いて、「この知識はこの部分」「これとこれはこういう関係にある」というようなことが、自分の頭の中で想定できていたらいいわけです。
もちろん全部の箱が埋まることなど、ないわけです。しかし、どんなことを振られたり聞かれたりしても、一応、知識の立方体の中のこの辺のことかな、と。そうすると、自分はそこがすっぽり抜けているけれど、こことここは知っているから、次はこちらの方向に話がいくかもしれないと予想がつく。(それにより)意見が言えたり、疑問を呈したりできることが、(教養の)真髄かなと。
長谷川眞理子:「今、ここ」からの飛躍のための教養(全2話)
(2)日本の教養離れと知の構造化
なぜ「知っている」だけでは「教養」とはいえないのか
https://10mtv.jp/pc/content/detail.php?movie_id=4481
●ネット時代の教養の学び方…橋爪大三郎
このテンミニッツTVは、発信者が特定されているじゃないですか。
それを皆さんに伝える流し手も特定されています。そこにポリシーがあるじゃないですか。そのポリシーに基づいて、まず発信者を選んでいるでしょ。
そして、発信者を選ぶ理由は、「視聴者にとって有益である」とか「内容が信頼できる」とか「面白い」などの基準があるじゃないですか。
それから流し方も電子になって、映像になって、ネット上で流れるわけなのだけれども、そのコンテンツについても、本とほぼ似たコンセプトです。ネットの時代に本離れが進んでいることに対して、これ以上そうしたことが起こらないように、「本に遜色がないクオリティのものをネットで伝えましょう」というコンセプトです。
ということで、(テンミニッツTVは)有意義な試みだと思います。
橋爪大三郎:今こそ問うべき「人間にとっての教養」(全7話)
(4)ネットメディアと本の未来
ネットで教養を身につけるときのポイントとは
https://10mtv.jp/pc/content/detail.php?movie_id=4004
●素材の加工が重要である…柳川範之
たとえていうと、今まで覚えておく必要があるといわれていた知識は、工場のインプット、原材料であって、原材料だけでお客さんに物が売れるわけではないし、食材をそのまま出してレストランが営業できるわけではないわけですね。それをきちんと加工して、正しい最終製品、正しい料理にしてこそ意味があるわけです。
素材をどのように料理していくか、素材をどのように加工してくかということが、今まで以上に重要になってきている。実はこの料理をしたり加工したりするプロセスに相当するのが「学び」であって、あるいは言い換えると「きちんと考える」ということになるのではないかと思います。
柳川範之:大人の学び直しのために(全2話)
(1)知識を知恵に変えていく
学生とは違う「大人の学び直し」のポイントとは?
https://10mtv.jp/pc/content/detail.php?movie_id=2071
●新しい学び直しの方法と可能性…小林りん
学び直...