人生と仕事観
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日本人は「自分のため」だけではエネルギーが出てこない
人生と仕事観(1)日本人が頑張るのは誰かのため
考察と随想
対談 | 執行草舟田村潤
2.経営とは数字やフレームワークではなく「生き方」である
2025年9月19日配信予定
3.タイトル未定
2025年9月26日配信予定
4.タイトル未定
2025年10月3日配信予定

5.タイトル未定
2025年10月10日配信予定
6.タイトル未定
2025年10月17日配信予定
7.タイトル未定
2025年10月24日配信予定
8.タイトル未定
2025年10月31日配信予定
9.タイトル未定
2025年11月7日配信予定
10.タイトル未定
2025年11月14日配信予定
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日本はさまざまな分野で急激に衰退している。これは日本人の規律や規範が失われてきたからではなかろうか。ここで企業にとって大事なのは、企業理念を追究することで日本らしさを取り戻すこと。経済的には「失われた30年」といわれる日本だが、必ずしも衰退しているとはいえない。その間、日本は欧米の利益追求による破滅的なグローバル経済から、自然に抜け出したともいえる。日本人は単なる利益追求よりも「誰かのため」に働くほうがエネルギーが出るのだろう。いまこそ企業は、そこに立ち戻って経営を見直すべきではないだろうか。(全10話中第1話)
※インタビュアー:川上達史(テンミニッツ・アカデミー編集長)
時間:11分21秒
収録日:2025年7月4日
追加日:2025年9月12日
カテゴリー:
≪全文≫

●初任給2000万円でも幸せになっていない欧米


―― 皆さま、こんにちは。本日は執行草舟先生と田村潤先生に「人生と仕事観」という非常に大きいテーマで、まさに核心に迫るお話をいただこうと思います。両先生、どうぞよろしくお願いいたします。

執行 よろしく。

田村 お願いします。

―― まずこの講義を始めるにあたり、田村先生から現時点での田村先生としての問題意識をお話しいただければと思います。

田村 急激な日本の衰退が分野を問わず言われています。ですからこれは日本人の問題として捉えられます。それは日本人の規律や規範、基盤が失われてきたからと考えています。これを企業からもう一度、日本らしさを取り戻す。そういうことができないかが、私の今の問題意識です。新たな秩序(の形成)です。

執行 新たな秩序の形成ということですね。

田村 今は短期利益、株価を上げるための経営になっていますが、そうではない。企業の使命を追求する経営にどうやったら持っていけるか。実際に話したり行動したりといったことを今やっています。

―― 企業の使命を実現するにあたり、田村先生は企業理念をどう現実化していくかを強調されてこられたと思います。その点を改めてご説明いただけますか。

田村 いろいろな経営者に聞くと、ほとんどの方が会社の目的は「利益を上げること」と答えます。でも利益は当たり前の話で、社会の中に存在する役割は「世の中の役に立つこと」で、それが使命だと思うのです。そうした使命を実現するのです。

 それはだいたいが企業理念に表現されている内容なのですが、上は社長から下は末端に至るまで、だいたい自分の会社の企業理念を信用していません。それは言葉として、綺麗事として(のみ考えているのでしょう)。それを具体的な目標に設定して、あとは自分たちで考えて行動していく。そこへ向かうのです。

 今は数字万能主義ですから、(求められるのは)利益の金額です。でも金額に絶対的な意味はありません。相対的なものですから。やはり絶対的なものは、その企業の役割、使命、何のためにその会社があるのかです。そこを追究して、実現していく。それを会社の規範とする。軸を作っていく。そこへ向かってやろうということです。

 最大の敵は「利益追求」「株価を上げる」。投資家のものに会社がなっているのが、今の流行です。それに対抗するも...