人生と仕事観
この講義シリーズは第2話まで
登録不要で無料視聴できます!
第1話へ
▶ この講義を再生
この講義の続きはもちろん、
6,000本以上の動画を好きなだけ見られる。
スキマ時間に“一流の教養”が身につく
まずは72時間¥0で体験
(会員の方に広告は表示されません)
「貧」をバカにしない社会を取り戻すには歴史と伝統を学べ
人生と仕事観(7)貧富の格差の問題
いま、「会社は投資家のもの」という時代になり、貧富の格差の問題が大きくなっている。だが、考えてみればかつては金持ちが貧者をバカにするような社会ではなかったし、貧者も必要以上に金持ちを妬(ねた)んだり嫉(そね)んだりしなかった。つまり「足るを知る」ことができていた。しかし、いまや我欲まみれになってしまい、互いに羨むかバカにしあう風潮がある。また、現代において、かつてのような気風を取り戻すためには、やはり歴史や伝統を学ぶことである。(全10話中第7話)
※インタビュアー:川上達史(テンミニッツ・アカデミー編集長)
時間:8分53秒
収録日:2025年7月4日
追加日:2025年10月24日
カテゴリー:
≪全文≫

●「いい生活を送りたい」という物質文明は、もうもたない


執行 多分、政治家もわかっていると思います。「もう無理だ」と。飽和状態ですから。飽和状態で人間がとっかえひっかえ物を買っているだけ。

 無限経済成長をしないことは、別に悪いことではないのです。ヨーロッパも日本も500年、1000年、そういう経済でやっていたのですから。そこに突然、19世紀からアメリカという国が生まれたら、とんでもない成功をした。あれで幻惑されてしまっただけです。

 でも、アメリカの成功には、理由があります。あの無限の大陸を100年で開拓した。

田村 アメリカの思想文化も背景としてあります。

執行 だから、アメリカ自体は、その時代は正しかったと思います。どんどん作る。「作っちゃ売れ、作っちゃ売れ」と。

田村 よく執行さんもおっしゃる「物質文明から霊性文明の時代へ」と。

執行 そうならないと生き残れないということです。これはいい悪いではない。私が提唱しているのは、ずっとそういうことです。生き残るには無限経済成長という考えは捨てないといけない。自壊作用、自滅ですから。なぜこれがわからないのか、わからない。

 ただ、わからない理由として、一つ取り上げられるのは社会保障です。無限経済成長が続かない限り、社会保障を続けられない体制に各国ともなっています。

田村 もう一つは、誰でも「いい生活を送りたい」という思いがあるのです。豊かな生活。そうすると「給料をもっとほしい」と。そうすると「もっと利益を」となる。それは非常に強いものがあります。物質文明の強さです。

執行 ただ、これも100年も続けていればわかりますが、インフレ経済です。インフレ経済は豊かになりません。給料が10倍になっても、土地も生活費も10倍になる。今のニューヨークは誰も暮らせません。

 大学を出た人の(年間)初任給が、ニューヨーク州は(日本円で約)2000万円といいます。初任給2000万円もらっても、もう部屋も借りられない。(そうなると)レストランで食事もできないのです。パリもロンドンもそうです。だから、日本の今の(月給)30万円の人のほうが、生活が豊かなのです。もうそういう現状になっている。

 でも、数値だけ見たら、売上げと一緒です。日本の初任給は30万円だから、年収300~400万円。アメリカは(日本円で)2000万円。「これだけ差をつけられた」...

スキマ時間でも、ながら学びでも
第一人者による講義を1話10分でお届け
さっそく始めてみる
(会員の方に広告は表示されません)

人気の講義ランキングTOP10
編集部ラジオ2026(38)アメリカ中間選挙と民主主義
【10min解説】第2期のトランプ大統領と中間選挙を考える
テンミニッツ・アカデミー編集部
ロシア人の見る「ロシアの歴史」(4)アレクサンドル・ネフスキーの英雄化
ロシアの英雄「アレクサンドル・ネフスキー」はなぜ英雄か…ドイツ騎士団と戦った歴史がどう利用されたか
上月豊久
大統領に告ぐ…硫黄島からの手紙の真実(2)翻訳に込めた日米の架け橋への夢
アメリカ人の心を震わせた20歳の日系二世・三上弘文の翻訳
門田隆将
『オデュッセイア』で読み解く神話の秘密(8)『オデュッセイア』の世界的影響
オデュッセイアが物語のフォーマット?…アラビアンナイトから百合若物語、ひまわりまで
松村一男
今後の技術革新と企業経営(6)仮想通貨とフィンテック
仮想通貨が本当の「通貨」にならない理由
柳川範之
仏教とキリスト教が照らし出す日本の宗教(1)神とは何か、そして天皇とは?
日本と世界の「神と信仰」の違いは?…そして天皇の大切な役割
橋爪大三郎
民主主義の本質(1)近代民主主義とキリスト教
なぜ民主主義が「最善」か…法の支配とキリスト教的背景
橋爪大三郎
「重要思考」で考え、伝え、聴き、議論する(1)「重要思考」のエッセンス
重要思考とは?「一瞬で大切なことを伝える技術」を学ぶ
三谷宏治
『「甘え」の構造』と現代日本(1)「甘え」のインパクト
「甘え」は現代においてダメなものなのか…名著『「甘え」の構造』への2種類の誤解とは?
與那覇潤
『万葉集』と律令社会~官僚の心得と歌宴(4)郡家の発掘と新田山を詠んだ東歌
「東歌」に刻印された奈良時代の真実とは?…地方に気をつかい地方のパワーを取り込んで中央政権はできていた
上野誠