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人生と仕事観
理念こそが「新陳代謝=売上げ」のダイナミズムを強化する
人生と仕事観(3)企業理念は「世の中の役に立つ」こと
考察と随想
4.タイトル未定
2025年10月3日配信予定
4.タイトル未定
2025年10月3日配信予定
5.タイトル未定
2025年10月10日配信予定
6.タイトル未定
2025年10月17日配信予定
7.タイトル未定
2025年10月24日配信予定
8.タイトル未定
2025年10月31日配信予定
9.タイトル未定
2025年11月7日配信予定
10.タイトル未定
2025年11月14日配信予定
真の人間の生き方とは、魂を燃やすことである。魂は、利益や世間からの評価では燃えない。絶対的な価値に向かっているときだけ燃えるのである。企業理念は「自分たちのあり方で世の中の役に立つ」ということであり、そこに向かうことで魂は燃える。ただし、このときも「売上げ」が非常に大事になる。売上げは一種の新陳代謝で、売上げがなければ生命燃焼を続けることはできない。売上げが下がるのは、「世の中の役に立っていない」ことでもある。ただし、「理念」こそが新陳代謝のダイナミズムを強化するものであり、「数字」を追うばかりで「理念」がないと見失ってしまう。売上げが下がっているときは、ある意味チャンスでもある。どこに問題があるかがわかりやすく、対策を立てやすいからである。(全10話中第3話)
時間:10分47秒
収録日:2025年7月4日
追加日:2025年9月26日
収録日:2025年7月4日
追加日:2025年9月26日
≪全文≫
●企業理念は「自分たちのあり方で世の中の役に立つ」ということ
―― その理念と人の生き方とは、どのように考えられますか。
田村 人の生き方とは、やはり自分の命の燃焼ですね。命を燃やす、魂を燃やすということ。
執行 どう燃やすかということですね。
田村 ええ。それは利益の金額では燃えないのです。あるいは世間からの評価。「よくやってる」とか「株価が上がった」といった評価では……。
執行 燃えない。
田村 燃えないのです。人間の心が燃えるとは、何か絶対的な価値に向かって……。
執行 生命的価値です。
田村 そこへ向かっているという。それ以外はないのです。
執行 生命的価値です、人間としての。
田村 企業理念とは、そもそもそういうものなのです。「世の中の役に立つ」ということですから。もっと多くの役に立つと。
執行 そうです。
田村 それは絶対的なものですから、そこに向かう。それによって命が燃える。それによって素晴らしいことが起きてくる。多くの人の役に立つ。社長がそうであって、そこで働く人間もそうだと。これは生き方なのです。
日本の仏教もそうですが、そうやっているうちに没頭して、自分が無になっていく。それが仏教では「悟り」だと思います。人間としての生き方は、そこにあるのだと思います。命もお金も大事だけれど、本当に大事なものは生命の燃焼なのだと。
執行 当然です。
田村 それが人間だと思います。企業でいうと、企業理念として言葉で表現されているもの。あるいは創業者の精神。それをもう一度、自分たちのものにして、そこへ向かって突き進んでいく。それがこれからの企業経営のあり方だと考えています。
―― そこをもう少し具体的に教えていただくと、キリンの場合はどういう理念で燃え立ったのですか。
田村 キリンの理念は、「お客様本位」「品質本位」が大昔にありました。調べてみるとよくわかりますが、すごく順調に業績が伸びているときでも、ビールの味をしょっちゅう変えているのです。これは「利益よりも大事なものがある」と考えるからです。「日本一おいしいビールをつくって、日本人を幸せにするのだ」と。そこへ向かっている。それ以外のことは一切やっていない会社だったのです。
理念は普通、言葉ではあります。ただそれは、置いてあるだけです。昔のキリンはその言葉を信じて、それ以...
●企業理念は「自分たちのあり方で世の中の役に立つ」ということ
―― その理念と人の生き方とは、どのように考えられますか。
田村 人の生き方とは、やはり自分の命の燃焼ですね。命を燃やす、魂を燃やすということ。
執行 どう燃やすかということですね。
田村 ええ。それは利益の金額では燃えないのです。あるいは世間からの評価。「よくやってる」とか「株価が上がった」といった評価では……。
執行 燃えない。
田村 燃えないのです。人間の心が燃えるとは、何か絶対的な価値に向かって……。
執行 生命的価値です。
田村 そこへ向かっているという。それ以外はないのです。
執行 生命的価値です、人間としての。
田村 企業理念とは、そもそもそういうものなのです。「世の中の役に立つ」ということですから。もっと多くの役に立つと。
執行 そうです。
田村 それは絶対的なものですから、そこに向かう。それによって命が燃える。それによって素晴らしいことが起きてくる。多くの人の役に立つ。社長がそうであって、そこで働く人間もそうだと。これは生き方なのです。
日本の仏教もそうですが、そうやっているうちに没頭して、自分が無になっていく。それが仏教では「悟り」だと思います。人間としての生き方は、そこにあるのだと思います。命もお金も大事だけれど、本当に大事なものは生命の燃焼なのだと。
執行 当然です。
田村 それが人間だと思います。企業でいうと、企業理念として言葉で表現されているもの。あるいは創業者の精神。それをもう一度、自分たちのものにして、そこへ向かって突き進んでいく。それがこれからの企業経営のあり方だと考えています。
―― そこをもう少し具体的に教えていただくと、キリンの場合はどういう理念で燃え立ったのですか。
田村 キリンの理念は、「お客様本位」「品質本位」が大昔にありました。調べてみるとよくわかりますが、すごく順調に業績が伸びているときでも、ビールの味をしょっちゅう変えているのです。これは「利益よりも大事なものがある」と考えるからです。「日本一おいしいビールをつくって、日本人を幸せにするのだ」と。そこへ向かっている。それ以外のことは一切やっていない会社だったのです。
理念は普通、言葉ではあります。ただそれは、置いてあるだけです。昔のキリンはその言葉を信じて、それ以...