戦後日本において、松下幸之助が創業した松下電器(現パナソニック)は家電を普及させることで、家事から女性を解放した。高市早苗総理も、松下幸之助の考え方を徹底的に学び、自らの信念を正直に言葉にする政治家となっていった。彼女は日々、膨大な資料を自ら読み込む勉強家であり、その誠実な姿勢が強い言葉の力となっている。特筆すべきは、その人格力でトランプ氏やメローニ氏ら各国首脳を惹きつける卓越した外交力である。(全7話中第4話)
※インタビュアー:神藏孝之(テンミニッツ・アカデミー論説主幹)
≪全文≫
●戦後日本の最大のうねり「女性解放」を起こした松下と創価学会
―― 政治家の事務所というのは零細企業みたいなものだと思うのですよ。従業員7~8人くらいです。だから、年商で行くと1億円か2億円くらいです。それでも、一応自分で帳面も付けないとお金がなくなってしまいます。だから、一人親方みたいな世界です。
それでやっているから、選挙も抱えながら、何のためにこんな禅坊主のようなことをやっているのかというと、「どこかで自分の思っている正しいことを成し遂げる」という(そのためですね)。
松下幸之助が自分のテーゼとして掲げたのが、江戸時代から税金は安ければ安いほどいいと(いうことです)。江戸時代は「五公五民」と言ったけれど、それでも実際の運用では天領などは四公六民(民が六)だと。民から税金をいっぱい巻き上げてはいけないのだとか、無税国家論とか、無駄に税金で取って自分の金のように配るようなことをしてはいけないとか。(そうしたことを)自分はこうだけれど、それを別に押し付けてるわけではないのです。
政治家とは鄧小平(トウ・ショウヘイ)などが代表的なのかもしれないですけれど、松下電器のカラーテレビの工場に新幹線に乗って(行き)、松下幸之助のことを先生と呼んで「今日は先生に教えを受けにきました」と言って、国民を豊かに(する)。単に金を撒いて豊かにするのではなくて…。
執行 仕事をつくるんですね。
―― 仕事をつくって、商品にして、それを通じて豊かになっていくというところとか、かなり実体的な話をしてくれていました。
それから、1980年代の繁栄を見て彼は危ういと思ったのです。
執行 だから今、松下幸之助が生きていたら、全然違うことを言うと思っています。逆の軸というか。
―― そうですね。
執行 戦後はもう「豊か、豊か」ということでね。
―― 「あの焼け野原の時に繁栄を見た」と(執行先生が著書に)書いていて、しかもそれを(松下幸之助は)自ら実践したと。
執行 あと男女平等ですよね。
―― 女性を解放したいと。
執行 女性解放。
―― だから、「女性解放」のあたりについては、松下幸之助と池田大作対談集のようなものがあるのです。彼(松下幸之助)がいうには、自分は大衆商品を売って日本一の金持ちになったと。けれど、この人はもっとすごい。大衆の、特に女性の学会婦人部を作って、8...