中国春秋戦国時代と始皇帝
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戦国七雄とは?合従連衡とは?…各国の勢力拡大と小国家の運命
中国春秋戦国時代と始皇帝(3)戦国時代初期――戦国七雄と合従連衡
鶴間和幸(学習院大学名誉教授)
晋から韓・魏・趙が独立したことで始まった戦国時代。地理的特徴から各国の防衛優位性を探ることができる。特に、西の秦に対抗するために東方の諸国が結んだ縦の同盟「合従」と、秦が東方の国々と個別に結んだ横の同盟「連衡」は、地形から生まれた外交戦略「合従連衡」の仕組みを理解する上で重要なキーワードである。さらに、「戦国七雄」と呼ばれる大国が割拠する一方で、なぜ小国の衛が秦の統一直前まで生き残れたのか、当時の勢力図の変遷について地図を見ながら分かりやすく解説し、戦国時代初期の実態に迫る。(全9話中第4話)
※インタビュアー:川上達史(テンミニッツ・アカデミー編集長)
時間:10分08秒
収録日:2026年6月16日
追加日:2026年7月14日
カテゴリー:
≪全文≫

●戦国時代の始まり――晋から韓・魏・趙が独立


―― ある意味ではそのような小さい国が分立していて、それなりに文化も発達して、富も集まっていたのが、それがだんだんといわゆる戦国七雄ということで七つにまとまっていくのはどういう背景からなのですか。

鶴間 特に楚の領域は非常に広く、長江と黄河の間に「淮水(わいすい)」という川が流れているのです。そこにはたくさんの小国家群があって、楚はそこをほぼ滅ぼして、自分の領域に入れたのです。

 同じようなことは斉もやりました。また、秦は西に離れていますので、のちに戦国時代の昭襄王(しょうじょうおう)の代になって、武力的に占領郡を置いていきますけれど、領域に最初に入れたのは楚の国です。

―― なるほど。

鶴間 ただ、(自分の領域に)小さい国々を入れたのは入れたのですが、私はそういう小国家の文化は残されていたのではないかと思っています。

―― そうですか。

鶴間 つまり、そういう文化を自分のところで抱えるわけです。だから、楚は大国だけれど、文化的に高度な文化を築いた小国家群のところに自分の都を移して、その文化をちゃんと継承しているのではないかと私は思っています。

―― なるほど。楚は一番南の国ですから、どちらかというと、文化的に一番遠いのかなという気もしないではなかったのですが、そのあたりはかなりうまく取り込んでいるという感じになるわけですね。

鶴間 そうですね。

―― あと、もともとは魏と趙と韓が「晋」だったわけですね。

鶴間 はい。

―― それがなぜ分かれてしまうのですか。

鶴間 晋にはいわゆる有力な貴族がいくつかありました。そのうちの韓・魏・趙は貴族ですけれど、自分たちの国をつくろうということで、周の権威を借りて、ある種独立するわけです。これが、いわゆる戦国時代の始まりだといわれています。

―― それで、北からいうと趙と魏と韓ということになって、趙から見ると、いわゆる朝鮮方面のところに燕があって、山東半島のあたりに斉があるという形になっていきます。それが結局一番西の秦と合わせて「戦国七雄」になるかと思います。

 それぞれの国の特徴はどこにあるのですか。

鶴間 そうですね。覚えるときには、中央にもともとの晋から独立し...

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