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ネットでよく見る美容系広告の闇
スマートフォンでウェブサイトを見ていると「サプリを飲むだけで10キロ痩せる」「シミが消える」など、極端な言葉を使う美容系広告に出会うことがありますよね。時にはその言葉を鵜呑みにしてクリックしてしまうこともあるかもしれません。
しかし、このような美容広告には違法広告が多く含まれていることをご存じですか? 違法でありながらなぜ広告が表示されてしまうのでしょうか。今回は美容広告の闇を深堀りしてみましょう。
・薬機法の違反
化粧品やサプリの広告で「シミが消える」「飲むだけで10キロ減」「医者も認めた」という言葉を目にしますがが、こうした表現は、化粧品を含む医薬品などの品質、有効性及び安全性に関するルールを細かく定めた、薬機法に違反するものになります。
薬機法では、他社商品の誹謗広告の制限、医薬関係者等の推薦、効果効能や安全性を保証する表現などは認められていません。また、化粧品の効果効能として使える表現は56個に限定されています。こうしたルールに照らし合わせると、上記の3つはいずれも薬機法に抵触することが分かるでしょう。
・医療法の違反
美容手術などの広告でよく見る「ビフォーアフターで劇的な変化」「著名人も施術」「99%の満足度」といった表現は医療業界のルールである医療法が定める広告規制に抵触することもあります。
医療法では虚偽広告、比較優良広告、誇大広告、公序良俗に反する広告、誤認のおそれがある治療の前または後の写真の広告などが原則禁止されています。これらに照らし合わせてみると、いずれも当てはまることが分かります。
この他にも、商品やサービスの品質、内容、価格等を偽って表示を行うことを厳しく規制する景品表示法や、団体が定める化粧品等の適正広告ガイドライン、化粧品の表示に関する公正競争規約など、美容広告にはさまざまなルールが細かく決められています。厳しいルールに照らし合わせて法律的に問題のない美容広告もありますが、極端な表現や誇大している場合にはこうしたルールに反していることもあることを覚えておきましょう。
では、広告の審査を厳しくすることはできないのでしょうか。運営会社は広告をまったくチェックしていないわけではありませんが、専門的な知識が必要なチェックは専門家に依頼する必要があり、そのコストを払うことは経営的にも現実的ではないのでしょう。
そして、こうした問題が起こっているにも関わらず「周りもやっているからうちもやる」と現状を打開する人がいないということも大きな問題でしょう。こうした違法広告にしかるべき制裁が与えられるようになれば罰則や課徴金、措置命令が下されることもあり、社会的信頼にも関わる大きな問題にもなりえるのです。その問題の大きさを知らずに違法広告に関わっている人も決して少なくないのです。
本来、広告は正しい情報を消費者に伝えるべきツールですが、違法広告はその根幹を揺るがす存在でもあります。広告業界の工夫なのか行政の介入なのか、違法広告が取り締まられる日がくることを願うばかりです。
しかし、このような美容広告には違法広告が多く含まれていることをご存じですか? 違法でありながらなぜ広告が表示されてしまうのでしょうか。今回は美容広告の闇を深堀りしてみましょう。
どんな違法広告があるのか
広告を出す際には消費者に誤解を与えないように、さまざまなルールが決められています。しかしそれらのルールを守らない広告がよく見られます。どんな広告がどんなルールに反しているのかを紹介します。・薬機法の違反
化粧品やサプリの広告で「シミが消える」「飲むだけで10キロ減」「医者も認めた」という言葉を目にしますがが、こうした表現は、化粧品を含む医薬品などの品質、有効性及び安全性に関するルールを細かく定めた、薬機法に違反するものになります。
薬機法では、他社商品の誹謗広告の制限、医薬関係者等の推薦、効果効能や安全性を保証する表現などは認められていません。また、化粧品の効果効能として使える表現は56個に限定されています。こうしたルールに照らし合わせると、上記の3つはいずれも薬機法に抵触することが分かるでしょう。
・医療法の違反
美容手術などの広告でよく見る「ビフォーアフターで劇的な変化」「著名人も施術」「99%の満足度」といった表現は医療業界のルールである医療法が定める広告規制に抵触することもあります。
医療法では虚偽広告、比較優良広告、誇大広告、公序良俗に反する広告、誤認のおそれがある治療の前または後の写真の広告などが原則禁止されています。これらに照らし合わせてみると、いずれも当てはまることが分かります。
この他にも、商品やサービスの品質、内容、価格等を偽って表示を行うことを厳しく規制する景品表示法や、団体が定める化粧品等の適正広告ガイドライン、化粧品の表示に関する公正競争規約など、美容広告にはさまざまなルールが細かく決められています。厳しいルールに照らし合わせて法律的に問題のない美容広告もありますが、極端な表現や誇大している場合にはこうしたルールに反していることもあることを覚えておきましょう。
なぜ違法広告が表示されてしまうのか
こうした事態が認識されていながら、違法広告は野放しになってしまっている理由のひとつに、web広告という媒体の特殊性があげられます。web広告はオークション形式で枠が買われることが多く、より高い金額で入札した広告が表示される仕組みがあります。この形式ではより過激な言葉で消費者の興味を引き、もうけを生む違法広告の方が儲かるので高い金額で入札できる、つまりより高い確率で違法広告が表示されるようになってしまう、というカラクリができてしまっているのです。では、広告の審査を厳しくすることはできないのでしょうか。運営会社は広告をまったくチェックしていないわけではありませんが、専門的な知識が必要なチェックは専門家に依頼する必要があり、そのコストを払うことは経営的にも現実的ではないのでしょう。
そして、こうした問題が起こっているにも関わらず「周りもやっているからうちもやる」と現状を打開する人がいないということも大きな問題でしょう。こうした違法広告にしかるべき制裁が与えられるようになれば罰則や課徴金、措置命令が下されることもあり、社会的信頼にも関わる大きな問題にもなりえるのです。その問題の大きさを知らずに違法広告に関わっている人も決して少なくないのです。
私たちへの影響は?
最後に、違法広告が私たちに与える影響について考えてみましょう。広告で紹介したような表現が使われている場合、私たちは「私も絶対に10キロ痩せられる」など思ったりするでしょう。しかし、それは広告のようには実現しないことがほとんどでしょうし、ひどい場合には違法の成分が含まれることで健康を害するおそれもあります。こうしたケースは一例ですが、決して人ごとだと思わずに、甘い言葉の広告には騙されないように気をつける必要があります。本来、広告は正しい情報を消費者に伝えるべきツールですが、違法広告はその根幹を揺るがす存在でもあります。広告業界の工夫なのか行政の介入なのか、違法広告が取り締まられる日がくることを願うばかりです。
<参考サイト>
薬機法(旧薬事法)の化粧品で認められる効能効果と広告表現│薬事法マーケティングの教科書
https://yakujihou-marketing.net/archives/125
医療法改正! 美容医療クリニックのウェブサイトにも広告規制が!│独立行政法人国民生活センター
http://www.kokusen.go.jp/pdf/n-20180524_1.pdf
薬機法(旧薬事法)の化粧品で認められる効能効果と広告表現│薬事法マーケティングの教科書
https://yakujihou-marketing.net/archives/125
医療法改正! 美容医療クリニックのウェブサイトにも広告規制が!│独立行政法人国民生活センター
http://www.kokusen.go.jp/pdf/n-20180524_1.pdf
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