社会人向け教養サービス 『テンミニッツ・アカデミー』 が、巷の様々な豆知識や真実を無料でお届けしているコラムコーナーです。
「ベルマーク」は今も集められているのか?
「PTA活動」と聞いて、みなさんはどんなイメージがあるでしょうか。保護者が積極的に学校に関わるものとして評価すべき活動ではと思う反面、働いている保護者にはちょっと負担になっているという面は否めませんよね。
そんなPTA活動の一環として、特に古くから行われているのが「ベルマーク集め」。参加しないのは感じが悪い、しかしとにかく時間が取られて悩ましいと思っている人も多いはず。これは本当に必要なのでしょうか。そもそも、今も集められているのでしょうか。ベルマークとは何なのかというところから考えてみましょう。
活動としては、1984の「三宅島噴火(83年10月)の被災校を支援、2002年には「緊急友愛援助」でアフガンの戦災孤児救済、といったように現在では初期の枠組みを越えているようです。かなり本格的なボランティア団体ですよね。
まず「協賛会社」が商品に付けているマークを登録参加のPTAや公民館などが集め、整理・計算して財団に送ると1点につき1円に換算されてベルマーク預金になります。その預金で、自分たちの学校に必要な設備や教材が「協力会社」から購入でき、その購入金額の10%が自動的に財団に寄付、そして厳しい環境にある学校や特別支援学校の支援、アジアの子どもたちを助けるNPOへの支援などに使われます。
つまり、自分たちの学校で使う備品を買うことが、他の地域の教育を支援することにもなる、というたいへん考えられた仕組みになっています。
ベルマークの仕分け作業はそもそもたいへんな労力を要する作業で、この点数の背景に保護者たちの苦労まで含まれていると考えると、簡単にやめるわけにはいかないという点も頷けます。
そんなPTA活動の一環として、特に古くから行われているのが「ベルマーク集め」。参加しないのは感じが悪い、しかしとにかく時間が取られて悩ましいと思っている人も多いはず。これは本当に必要なのでしょうか。そもそも、今も集められているのでしょうか。ベルマークとは何なのかというところから考えてみましょう。
いつからどんな活動をしている?
ベルマーク教育助成財団の年表を見ると、1960年に、へき地にある学校の教育設備の整備・充実を目的とする「財団法人教育設備助成会」(現・ベルマーク教育助成財団)が設立、翌1961年に全国のPTAに運動の参加を呼びかけたことからベルマーク運動が広がったようです。活動としては、1984の「三宅島噴火(83年10月)の被災校を支援、2002年には「緊急友愛援助」でアフガンの戦災孤児救済、といったように現在では初期の枠組みを越えているようです。かなり本格的なボランティア団体ですよね。
ベルマークは集めるとどうなる?
ベルマーク教育助成財団によると、お金の流れは次の通りです。ベルマーク運動には、2つの機能があり、1)自分たちの学校づくり、 2)困っている地域の教育を支援、となる仕組みです。まず「協賛会社」が商品に付けているマークを登録参加のPTAや公民館などが集め、整理・計算して財団に送ると1点につき1円に換算されてベルマーク預金になります。その預金で、自分たちの学校に必要な設備や教材が「協力会社」から購入でき、その購入金額の10%が自動的に財団に寄付、そして厳しい環境にある学校や特別支援学校の支援、アジアの子どもたちを助けるNPOへの支援などに使われます。
つまり、自分たちの学校で使う備品を買うことが、他の地域の教育を支援することにもなる、というたいへん考えられた仕組みになっています。
ベルマーク活動はなぜなくならないのか
ベルマーク教育助成財団のホームページを見ると、「大台達成校アンケート」というコーナーに比較的多く集めている学校の情報が掲載されています。ざっと見るだけで50万点から多いところでは1500万点集めた学校もあるようです。ベルマークの仕分け作業はそもそもたいへんな労力を要する作業で、この点数の背景に保護者たちの苦労まで含まれていると考えると、簡単にやめるわけにはいかないという点も頷けます。
<参考サイト>
・ベルマーク教育助成財団
http://www.bellmark.or.jp/
・ベルマーク教育助成財団
http://www.bellmark.or.jp/
~最後までコラムを読んでくれた方へ~
より深い大人の教養が身に付く 『テンミニッツTV』 をオススメします。
明日すぐには使えないかもしれないけど、10年後も役に立つ“大人の教養”を 5,600本以上。
『テンミニッツ・アカデミー』 で人気の教養講義をご紹介します。
なぜ空海が現代社会に重要か――新しい社会の創造のために
エネルギーと医学から考える空海が拓く未来(1)サイバー・フィジカル融合と心身一如
現代社会にとって空海の思想がいかに重要か。AIが仕事の仕組みを変え、超高齢社会が医療の仕組みを変え、高度化する情報・通信ネットワークが生活の仕組みを変えたが、それらによって急激な変化を遂げた現代社会に将来不安が増...
収録日:2025/03/03
追加日:2025/11/12
『武功夜話』は偽書か?…疑われた理由と執筆動機の評価
歴史の探り方、活かし方(5)史実・史料分析:秀吉と秀次編〈下〉
豊臣秀次事件に対する見方を変えた『武功夜話』だが、実は偽書疑惑もある。今回は、そのことに鋭く迫っていく。『武功夜話』は、豊臣秀吉に仕えて大名まで上り詰めた前野長康の功績を中心に記された史料だが、その発表・出版の...
収録日:2025/04/26
追加日:2025/11/28
日本企業が世界のビジネスに乗り遅れた要因はオウンゴール
内側から見たアメリカと日本(6)日本企業の敗因は二つのオウンゴール
日本企業が世界のビジネスに乗り遅れた主な要因として、二つのオウンゴールを挙げる島田氏。その一つとして台湾のモリス・チャン氏によるTSMC立ち上げの話を取り上げるが、日本はその動きに興味を示さず、かつて世界を席巻して...
収録日:2025/09/02
追加日:2025/11/25
歴史作家・中村彰彦先生に学ぶ歴史の探り方、活かし方
編集部ラジオ2025(29)歴史作家の舞台裏を学べる
この人生を生きていくうえで、「歴史」をひもとくと貴重なヒントにいくつも出会えます。では、実際にはどのように歴史をひもといていけばいいのか。
今回の編集部ラジオでは、歴史作家の中村彰彦先生がご自身の方法論...
今回の編集部ラジオでは、歴史作家の中村彰彦先生がご自身の方法論...
収録日:2025/10/17
追加日:2025/11/27
なぜ「何回説明しても伝わらない」のか?鍵は認知の仕組み
何回説明しても伝わらない問題と認知科学(1)「スキーマ」問題と認知の仕組み
なぜ「何回説明しても伝わらない」という現象は起こるのか。対人コミュニケーションにおいて誰もが経験する理解や認識の行き違いだが、私たちは同じ言語を使っているのになぜすれ違うのか。この謎について、ベストセラー『「何...
収録日:2025/05/12
追加日:2025/11/02


