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DATE/ 2020.01.08

あなたは大丈夫?駅と電車の迷惑行為ランキング

 乗車時の割り込み、席の幅取り…駅や電車のなかでの迷惑行為に、あなたも困ったことがあるでしょう。

 そんな電車内の迷惑行為に関して、日本民営鉄道協会がアンケートを実施しました。その結果とともに、筆者が独自に集めた体験談をご紹介しましょう。

迷惑行為の第1位は「座席の座り方」

 日本民営鉄道協会が調査したアンケート(2019年10月1日~11月30日、有効回答数2,676人)によると、「迷惑を感じた行為」でもっとも多く選ばれたのは「座席の座り方(詰めない・足を伸ばす等)」でした。

 地域別、男女別でも統計が取られており、「座席の座り方(詰めない・足を伸ばす等)」はすべて1位にランクインしています。

【駅と電車内の迷惑行為ランキング】
<全体>
1位 座席の座り方(詰めない・足を伸ばす等) 41.3%
2位 乗降時のマナー(扉付近で妨げる等) 33.2%
3位 荷物の持ち方・置き方 32.0%

<男性>
1位 座席の座り方(詰めない・足を伸ばす等) 37.5%
2位 乗降時のマナー(扉付近で妨げる等) 35.5%
3位 スマートフォン等の使い方(歩きスマホ・混雑時の操作等) 33.6%

<女性>
1位 座席の座り方(詰めない・足を伸ばす等) 48.5%
2位 荷物の持ち方・置き方 34.3%
3位 乗降時のマナー(扉付近で妨げる等) 28.9%

迷惑行為の温床?座席と荷物に関するマナー

 今回のアンケートで10年ぶりに1位となったのが「座席の座り方」に関する迷惑行為。具体的な例だと「座席を詰めて座らない(間を広く取る、荷物を置く、足を広げる等)」を挙げた人が、全体の6割を占めたようです。

 足を広げてリラックスしていたり、空いているからとつい座席に荷物を置いてしまったり...知らずのうちにやってしまっていませんか。

見えているのは画面だけ? スマホに大迷惑!

・ドア前でスマホをいじっていて、ドアが開いても動こうとしない人。(30代男性)

・スマホを持った男性の肘があばら骨に当たって痛かった……。(40代女性)

・ホームの端ギリギリで歩きスマホしている人にハラハラしてしまう。(50代男性)

 現代の象徴ともいえる歩きケータイ・歩きスマホは、3位の「荷物の持ち方・置き方」と僅差で4位となっています。

 スマホに夢中になりすぎると視野も狭くなり、体験談のように誰かをケガをさせるほか、線路への転落、スリなどの犯罪被害に遭う可能性も。スマホが手放せない方は重々注意が必要ですね。

こんな輩にご用心!聞いてあきれる迷惑行為あれこれ

 これまでにスタッフが集めた体験談では、以下のような話もありました。

・朝の通勤ラッシュ、次の駅で降りる人をリサーチしていて、その席の前から意地でも動かないサラリーマン。奥に詰めろー!(20代女性)

・電車に乗った途端、その場で着替え始めたおじさんがいて唖然…。(20代男性)

・成人式や夏の花火大会といったイベント帰り、乗車してきた若い女の子たちが電車内で自撮りを始めた。(60代男性)

・ノートパソコンを開いている男性に対し、「電磁波が出る!」と杖で小突くおじいさんがいた。説明しても無理なんだろうな…。(30代女性)

・いつも乗っていた車両で座っていたら、男性が私の席の前に立って股間を寄せつけてきて…次の日から乗る車両を替えました。(30代女性)

 「あるある」なことから犯罪一歩手前のものまで…。寝入ったフリをして寄りかかり、痴漢行為に及ぶという事例もあるそうです。特に女性の方は気をつけましょう。

いつでも思いやりの心を!

 いかがでしたか?

 マナー違反が目につくのも、裏を返せばそれだけマナーとルールが社会に広く浸透している証拠。日本は世界的に見ても駅の利用客が飛び抜けて多いのに、ほぼ定刻通りに電車が来ることができるのは、それだけ整列乗車や譲り合いの精神が身についているからかもしれません。

 「日本人は礼儀正しい」という海外のイメージに恥じないためにも、いつでも人への思いやりの心を忘れないようにしたいものですね。

<参考サイト>
・日本民営鉄道協会:令和元年(2019)年度 駅と電車内の迷惑行為ランキング
https://www.mintetsu.or.jp/activity/enquete/2019.html
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西野精治
スタンフォード大学医学部精神科教授