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結婚式の平均費用は〇〇万円!最近のトレンドとは?
初婚の平均年齢が夫31.1歳、妻29.4歳まで上がった現在、結婚式の主流はカジュアルやナチュラルがキーワードだといいますが、本当でしょうか。挙式や披露宴の演出、費用などは「デフレ脱却」がむずかしい世相を映し出しているでしょうか。結婚情報誌「ゼクシィ」を発行するリクルートマーケティングパートナーズが発表している「ゼクシィ結婚トレンド調査2017」の発表をのぞいてみました。
披露宴への平均招待客数は70.2人。80~90人招待する層と、30人未満まで招待客を絞る層の二極化が起こっているのが、今後の方向性を示していそうです。ちなみに披露宴・披露パーティは、ご祝儀制が85%近くを占め、平均して227.4万円が、披露宴などの費用に充当されています。
仲人を立てたり、結納を交わしたりする人は減りましたが、婚約指輪や結婚指輪はニッポンの結婚に定着しています。結納・婚約から新婚旅行までにかかる費用の総額は、484.2万円と発表されています。
こうした費用のため、二人で貯金をしているカップルがほとんど(88.7%)ですが、うち7割は親(親族)から100万円以上の援助も受けています。ただ、親がお金を出すと、「両家結婚式」として口も出してくるのは必然的な成り行き。結婚する二人と両親の間で、結婚式のイメージが違っているのが原因なので、誰のための結婚式(披露宴)なのか、夫側と妻側の分担割合など、地域による慣習の差もあり、事前によく話し合っておく必要があります。「仲人の必要を感じない」というカップルが増えましたが、こういうときには役に立ってくれますね。
海外挙式を行うカップルは2014年には首都圏で11.2%まで伸びていましたが、2017年は7.7%と減少。リゾート地で挙式するリゾ婚も4.4%と横ばいです。海外はハワイ、リゾートは軽井沢や沖縄が人気。いずれも思ったほど伸びていないのは、やはりなるべく多くの方に列席していただきたいという気持ち、また、出席者の体力的・金銭的な負担を考えて踏みとどまっているようですね。
式の形式は、キリスト教式(教会式)54.6%、人前式27.3%、神前式16.6%。半数以上がチャペルで式を挙げていますが、ここ5年の首都圏での推移を見ると、キリスト教式は60.9%から57.0%へ微減。その分ジリジリ増えているのが神前式で、15.7%を19.3%に伸ばしています。
結婚式の演出で多かったのは「親からベールダウンしてもらう」(69.7%)「フラワーシャワー、ライスシャワー」(60.7%)、「BGMを自分で選ぶ」(36.8)。ブーケトスは減りつつあり、列席者の子どもにリングボーイ・フラワーガールなどを務めてもらう演出が増えています。また、神前式の増加に伴って、神主さんや巫女さんに導かれて新郎新婦や家族が神殿まで歩いていく「参進の儀」を行う例も増えています。
「お日柄」へのこだわりは、まだまだ健在で、大安に挙式している人が30%に上ります。キリスト教はもちろん神道とも関係のない六曜ですが、冠婚葬祭の場面では「気にする人がいるといけないから」という配慮で生き残っているようです。
披露宴の演出ベスト3は、「生い立ち紹介などを映像演出で行う」(75.9%)「(ウエディングケーキを互いに食べさせあう)ファーストバイト」(73.6%)、「花嫁の手紙を読む」(73.6%)。増えているのは、「風船など花以外のものも使って会場を飾りつける」「テーブルごとに写真撮影」「BGMのジャンルを問わず好きな曲で選ぶ」などで、減ったのは「キャンドルサービス」「親以外の人へのサプライズ演出(プレゼントやフラッシュモブなど)、「プロフィールパンフレット」などです。
料理に関する演出では、「ケーキ入刀の後で取り分けできるよう生ケーキにする」「洋食をお箸で食べられるようにする」「デザートやケーキが食べ放題」「招待客に合わせてメニューを変える」など。シェフと相談してオリジナル・メニューをつくったり、新郎新婦にちなんだケーキを作るなどの試みは、まだ定着率が高くありません。
カップルが手作りにこだわるのは、ウェルカムボードと生い立ち紹介などを紹介する映像。ウェルカムボードは待合室などに設置され、ゲストがポラロイド写真やフィンガープリントで参加する形式が主流。映像は、中座・お色直しやエンディングに使われることが多く、流される映像を二人でつくったケースは7割強を占めています。
全般に、カジュアルな演出よりはセレモニー性の高いものが好まれ、ゲストそれぞれが自然体で過ごせる空間を提供することが、挙式での「おもてなし」表現になりつつある、とブライダル総研研究員は分析しています。貸切のできるハウスウェディング人気は、そんな心情に支えられているのですね。
挙式・披露宴で354.8万円、新婚旅行込みで484.2万円
まず、気になるお金の面から見ると、2017年に行われたカップルの挙式、披露宴・披露パーティ総額の平均は354.8万円。2016年からは約5万円減ったものの、招待客一人当たりの費用は過去最高の6万4,000円となっています。披露宴への平均招待客数は70.2人。80~90人招待する層と、30人未満まで招待客を絞る層の二極化が起こっているのが、今後の方向性を示していそうです。ちなみに披露宴・披露パーティは、ご祝儀制が85%近くを占め、平均して227.4万円が、披露宴などの費用に充当されています。
仲人を立てたり、結納を交わしたりする人は減りましたが、婚約指輪や結婚指輪はニッポンの結婚に定着しています。結納・婚約から新婚旅行までにかかる費用の総額は、484.2万円と発表されています。
こうした費用のため、二人で貯金をしているカップルがほとんど(88.7%)ですが、うち7割は親(親族)から100万円以上の援助も受けています。ただ、親がお金を出すと、「両家結婚式」として口も出してくるのは必然的な成り行き。結婚する二人と両親の間で、結婚式のイメージが違っているのが原因なので、誰のための結婚式(披露宴)なのか、夫側と妻側の分担割合など、地域による慣習の差もあり、事前によく話し合っておく必要があります。「仲人の必要を感じない」というカップルが増えましたが、こういうときには役に立ってくれますね。
海外挙式は伸び悩み、「大安吉日」は生き残る
2017年に結婚したカップルが披露宴を行った場所についても、詳しい報告があります。一般の結婚式場が36.2%、ホテルが21.6%、ハウスウェディング(ゲストハウス)が17.2%です。これらの施設を利用するメリットは、挙式と披露宴・パーティが同じ場所で行えること。実は結婚式の形式も、「施設に付属していたから」選んだというカップルが案外多いのです。海外挙式を行うカップルは2014年には首都圏で11.2%まで伸びていましたが、2017年は7.7%と減少。リゾート地で挙式するリゾ婚も4.4%と横ばいです。海外はハワイ、リゾートは軽井沢や沖縄が人気。いずれも思ったほど伸びていないのは、やはりなるべく多くの方に列席していただきたいという気持ち、また、出席者の体力的・金銭的な負担を考えて踏みとどまっているようですね。
式の形式は、キリスト教式(教会式)54.6%、人前式27.3%、神前式16.6%。半数以上がチャペルで式を挙げていますが、ここ5年の首都圏での推移を見ると、キリスト教式は60.9%から57.0%へ微減。その分ジリジリ増えているのが神前式で、15.7%を19.3%に伸ばしています。
結婚式の演出で多かったのは「親からベールダウンしてもらう」(69.7%)「フラワーシャワー、ライスシャワー」(60.7%)、「BGMを自分で選ぶ」(36.8)。ブーケトスは減りつつあり、列席者の子どもにリングボーイ・フラワーガールなどを務めてもらう演出が増えています。また、神前式の増加に伴って、神主さんや巫女さんに導かれて新郎新婦や家族が神殿まで歩いていく「参進の儀」を行う例も増えています。
「お日柄」へのこだわりは、まだまだ健在で、大安に挙式している人が30%に上ります。キリスト教はもちろん神道とも関係のない六曜ですが、冠婚葬祭の場面では「気にする人がいるといけないから」という配慮で生き残っているようです。
披露宴の演出は、無茶ぶりをせずアットホームに
挙式と披露宴について、新郎新婦が心がけたことは「アットホームなムード」が66.7%。5年前の統計と比べると、「退屈させない」や「感動的な挙式に」が減少し、「気持ちが列席者に伝わる」ことを大切にするカップルが増えました。披露宴の演出ベスト3は、「生い立ち紹介などを映像演出で行う」(75.9%)「(ウエディングケーキを互いに食べさせあう)ファーストバイト」(73.6%)、「花嫁の手紙を読む」(73.6%)。増えているのは、「風船など花以外のものも使って会場を飾りつける」「テーブルごとに写真撮影」「BGMのジャンルを問わず好きな曲で選ぶ」などで、減ったのは「キャンドルサービス」「親以外の人へのサプライズ演出(プレゼントやフラッシュモブなど)、「プロフィールパンフレット」などです。
料理に関する演出では、「ケーキ入刀の後で取り分けできるよう生ケーキにする」「洋食をお箸で食べられるようにする」「デザートやケーキが食べ放題」「招待客に合わせてメニューを変える」など。シェフと相談してオリジナル・メニューをつくったり、新郎新婦にちなんだケーキを作るなどの試みは、まだ定着率が高くありません。
カップルが手作りにこだわるのは、ウェルカムボードと生い立ち紹介などを紹介する映像。ウェルカムボードは待合室などに設置され、ゲストがポラロイド写真やフィンガープリントで参加する形式が主流。映像は、中座・お色直しやエンディングに使われることが多く、流される映像を二人でつくったケースは7割強を占めています。
全般に、カジュアルな演出よりはセレモニー性の高いものが好まれ、ゲストそれぞれが自然体で過ごせる空間を提供することが、挙式での「おもてなし」表現になりつつある、とブライダル総研研究員は分析しています。貸切のできるハウスウェディング人気は、そんな心情に支えられているのですね。
<参考サイト>
・ブライダル総研:結婚トレンド調査2017
http://bridal-souken.net/research_news/trend.html
・ブライダル総研:結婚トレンド調査2017
http://bridal-souken.net/research_news/trend.html
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