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DATE/ 2019.09.22

最近のサラリーマンの「お小遣い」の平均は?

 ほぼ同じ年収のサラリーマンでも、可処分所得には大きな違いがでてきます。持ち家か賃貸か、未婚か既婚か、子どもの有無など、それぞれの家庭の事情があるものの、気になるのは同僚・同輩の自由に使える「お小遣い」の額ではないでしょうか?額を決めることなく自由に使っている人もいれば、毎月の額をきっちり決めて使っている人もいることでしょう。今回のテーマは、そんなサラリーマンのお小遣いです。

2019 年サラリーマンのお小遣い調査では...

 例年、サラリーマンのお小遣いを調査している新生グループ銀行の2019年の発表によると、男性社員毎月のお小遣い額は前年比で3089円少なくなって36747円、女性社員は前年比で1585円少なくなって33269円でした。ちなみに、女性社員は、2019年の調査開始以来過去もっとも低い金額とのこと。物価や給与水準は上昇しているのに対して、お小遣いが減少しているのはさみしい限りです。

 そして気になるサラリーマンのお小遣いの使い道ですが、女性男性ともにランチ代を必要不可欠な項目としてあげる人が最も多く、次点としてはともに携帯電話代となっています。

実際に取材してみると...

 上述の調査を前提に、身近のサラリーマンに聞いてみると、意外な結果が...

・家賃、携帯電話代、電気・水道・ガス代など自動的引き落としからが全部小遣いですかね。だいたい、月額にして10万円前後ですが、ほとんど残らず貯金もできずという感じで。全部、外食なので、食費と飲み代がほとんどで、服とゲーム課金と映画などで終わってます。(20代、男性会社員、賃貸、独身)

・賃貸、独り暮らしなので、ひと月の給与から家賃、光熱費、携帯電話代、保険、クレジットカードなどを除いて、残るのが6万弱なので、お弁当などで食費をきりつめて、2万円は貯金できるようにしています。お小遣いとしては、食費と交際費などで4万円のやりくりなのですが、ボーナスから少し補填してなんとかしている感じです。(30代、女性会社員、賃貸、独身)

・お小遣いは決めてないです。結婚はしていますが夫婦共働きなのでもろもろ別会計で、家のローンであるとか光熱費、携帯電話代などは自分の口座から引き落とされ、メインの食費は妻が担当しています。その他、自分の使っている金額としては、Suicaにチャージしている2万円と、カードで買い物している2~10万が自分のお小遣いでしょうか。(40代、男性自営業、持ち家、共働き妻、子ども無し)

・お小遣いとして決められているのは3万円で、家賃、光熱費、通信費、食費などから残った額は全て貯金するように管理されちゃってます。やはり、3万円だと趣味に使える金額はほとんどなく、昼食代と時々の飲み代で消えてしまうかな。(30代、男性会社員、賃貸、共働き妻、子ども1人)

・子どもが生まれる前までは夫婦それぞれ自由に使ってたんですが、子どもが生まれて、家の購入を考えるようになってから、夫と話し合い、お小遣い制にしました。(お互いに4万円がお小遣い)子どもがまだ小学生なので、今のうちにできるだけ貯金するようにしてます。(40代、女性会社員、賃貸、共働、子ども1人)

・5万円がお小遣いです。お弁当作ってもらえるので、食事などに使うことはないですが、飲み会やカラオケ、ゴルフなどの遊びでカツカツですね。マスオさん状態の入り婿なので家賃はないのですが、財布は妻にしっかり管理されています。(50代、男性会社員、持ち家、妻、子ども2人)

どこまでがお小遣い?

 いくつかの取材でわかったのは、新生銀行の調査と違って、携帯電話代など銀行自動引き落としになっている項目は、お小遣いとしてカウントされていないところでしょうか。それでも、お小遣い=ランチ代/飲み代という傾向があり、お弁当などをつくったり、つくってもらえる場合は、昼食代がお小遣いを圧迫しないので、趣味や遊興に使える額面が高くなるようです。携帯電話代にしても昼食代にしてもどちらかというと生活費であり、それ以外に自由に使える金額をできるだけ増やしていきたいものです。

<参考サイト>
・新生銀行:2019年 サラリーマンのお小遣い調査 詳細レポート
https://www.shinseibank.com/corporate/news/pdf/pdf2019/190621okozukai_j.pdf
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