社会人向け教養サービス 『テンミニッツTV』 が、巷の様々な豆知識や真実を無料でお届けしているコラムコーナーです。
最もスマホ/PCの使用時間の長い都道府県は?
仕事や日常生活で、もはや手放せないスマホとパソコン。とはいえ、使用時間には地域差があるようです。今回は総務省統計局のデータをもとに、スマホとパソコンの使用時間が長い県・短い県の特徴を考察します。
今回注目したのは47都道府県を対象に調査した「スマホ・パソコン大好き!?ランキング」。
1日あたりのスマホ・パソコンの使用時間が長い県はどこなのでしょうか?
トップは大阪府の10.6%。大阪府民の10人に1人はスマホやパソコンを1日6時間使用しているヘビーユーザーだということになります。最下位の長野県に比べ、4%以上の差が出た結果に。
2位から4位までは、僅差で北海道、青森県、千葉県、東京都と続きます。比較的、都市部の都道府県が長い傾向がありますが、関東圏の神奈川県・埼玉県ではそれぞれ15位(9.3)、16位(9.1)で、ちょうど全国平均値となっています。
ではなぜ、こうした地域差が生まれたのでしょうか?
スマホ・パソコン使用時間ナンバー1位の大阪は「メディアに夢中」ランキングではトップ10圏外の12位(2時間24分、全国平均2時間15分)でした。
いっぽう、スマホ・パソコン使用時間4位の千葉は「メディアに夢中」ランキングでは42位、東京にいたっては断トツの最下位となっています。
「メディアに夢中」ランキングでは、インターネットを使ったメディア閲覧時間は含まれていません。こうしたことから、大阪や千葉、東京のスマホ・パソコンの使用時間の長さは、インターネット閲覧(ネットサーフィン)とやや比例しているのでは、と考えられます。
いっぽう、スマホ・パソコン使用時間ナンバー2の北海道は「メディアに夢中」ランキングで堂々の1位。スマホもパソコンも使うけれど、テレビやラジオも大好きという、流行ものが好きでおおらかな、北海道民の道民性が感じられます。
東京未来大学で非常勤講師を務めている野口修司氏は、学生のスマホ使用時間と学業の成績に、負の相関があることを指摘しています。
野口氏は、仙台市教育委員会が7万人の小中学生を対象に行った学力調査において、小・中学校ともスマホの使用時間が長くなるほど平均正答率が低くなること、さらに、「家で勉強しないがスマホを持っていない子の平均(61点)」が、「家で2時間以上勉強するがスマホも2~3時間使用する子」の平均(60点)を上回っていたことから、スマホが学業に及ぼす悪影響は明らかであると述べています(朝日新聞EduAより)。
最近では香川県がゲームの利用を1日1時間に制限した「ゲーム規制条例」(2020年4月1日に施行)が話題となりましたが、スマホ・パソコンのヘビーユーザー率の高い大阪でも、子どものスマホ利用について条例でのルール化が検討されているようです(産経新聞/IT media newsより)。
スマホやパソコンの使用時間はあくまで家庭もしくは個人の問題、という意見もありますが、最近ではSNSの投稿から、事件性のある深刻な事態へと発展するケースが多発しています。今後、スマホやパソコン利用時について法整備が進むことは間違いなさそうです。
使用時間が長い県トップは大阪府
総務省統計局では、国民の日常生活での「時間のすごし方」や「余暇活動」の状況といった、国民の暮らしぶりを調査する社会生活基本調査を5年おきに行っています。今回注目したのは47都道府県を対象に調査した「スマホ・パソコン大好き!?ランキング」。
1日あたりのスマホ・パソコンの使用時間が長い県はどこなのでしょうか?
トップは大阪府の10.6%。大阪府民の10人に1人はスマホやパソコンを1日6時間使用しているヘビーユーザーだということになります。最下位の長野県に比べ、4%以上の差が出た結果に。
2位から4位までは、僅差で北海道、青森県、千葉県、東京都と続きます。比較的、都市部の都道府県が長い傾向がありますが、関東圏の神奈川県・埼玉県ではそれぞれ15位(9.3)、16位(9.1)で、ちょうど全国平均値となっています。
ではなぜ、こうした地域差が生まれたのでしょうか?
メディア閲覧時間と比較してみると……
ここで同じく総務省統計局の調査である、テレビ・ラジオ・新聞・雑誌の時間を比較した「メディアに夢中!?ランキング」にランクインした都道府県をチェックしてみましょう。スマホ・パソコン使用時間ナンバー1位の大阪は「メディアに夢中」ランキングではトップ10圏外の12位(2時間24分、全国平均2時間15分)でした。
いっぽう、スマホ・パソコン使用時間4位の千葉は「メディアに夢中」ランキングでは42位、東京にいたっては断トツの最下位となっています。
「メディアに夢中」ランキングでは、インターネットを使ったメディア閲覧時間は含まれていません。こうしたことから、大阪や千葉、東京のスマホ・パソコンの使用時間の長さは、インターネット閲覧(ネットサーフィン)とやや比例しているのでは、と考えられます。
いっぽう、スマホ・パソコン使用時間ナンバー2の北海道は「メディアに夢中」ランキングで堂々の1位。スマホもパソコンも使うけれど、テレビやラジオも大好きという、流行ものが好きでおおらかな、北海道民の道民性が感じられます。
スマホ使用時間が長い子どもは、学力低下を招く?
情報化社会となっている今、スマホやパソコンの使用頻度は上がるばかり。とはいえ、問題視されているのがSNSやゲームなどの依存性の高さです。東京未来大学で非常勤講師を務めている野口修司氏は、学生のスマホ使用時間と学業の成績に、負の相関があることを指摘しています。
野口氏は、仙台市教育委員会が7万人の小中学生を対象に行った学力調査において、小・中学校ともスマホの使用時間が長くなるほど平均正答率が低くなること、さらに、「家で勉強しないがスマホを持っていない子の平均(61点)」が、「家で2時間以上勉強するがスマホも2~3時間使用する子」の平均(60点)を上回っていたことから、スマホが学業に及ぼす悪影響は明らかであると述べています(朝日新聞EduAより)。
最近では香川県がゲームの利用を1日1時間に制限した「ゲーム規制条例」(2020年4月1日に施行)が話題となりましたが、スマホ・パソコンのヘビーユーザー率の高い大阪でも、子どものスマホ利用について条例でのルール化が検討されているようです(産経新聞/IT media newsより)。
スマホやパソコンの使用時間はあくまで家庭もしくは個人の問題、という意見もありますが、最近ではSNSの投稿から、事件性のある深刻な事態へと発展するケースが多発しています。今後、スマホやパソコン利用時について法整備が進むことは間違いなさそうです。
<参考サイト>
・社会生活基本調査からわかる47都道府県ランキング│総務省統計局
https://www.stat.go.jp/data/shakai/2016/rank/index.html
https://www.stat.go.jp/data/shakai/2016/index.html
・大阪市長、子どものスマホ使用について「条例でルール化したらどうか」 不登校対策として検討(産経新聞/IT media news)
https://www.itmedia.co.jp/news/articles/2001/17/news053.html
・長時間スマホで勉強の成果は帳消しに!? (朝日新聞EduA)
https://www.asahi.com/edua/article/12303354
・社会生活基本調査からわかる47都道府県ランキング│総務省統計局
https://www.stat.go.jp/data/shakai/2016/rank/index.html
https://www.stat.go.jp/data/shakai/2016/index.html
・大阪市長、子どものスマホ使用について「条例でルール化したらどうか」 不登校対策として検討(産経新聞/IT media news)
https://www.itmedia.co.jp/news/articles/2001/17/news053.html
・長時間スマホで勉強の成果は帳消しに!? (朝日新聞EduA)
https://www.asahi.com/edua/article/12303354
~最後までコラムを読んでくれた方へ~
“社会人学習”できていますか? 『テンミニッツTV』 なら手軽に始められます。
明日すぐには使えないかもしれないけど、10年後も役に立つ“大人の教養”を 5,400本以上。
『テンミニッツTV』 で人気の教養講義をご紹介します。
自発性を重んじる――藤田一照師が禅と仏教の心を説く
禅とは何か~禅と仏教の心(1)アメリカの禅と日本の禅
大学院を中退して禅の道に進み、アメリカ東海岸で18年間禅堂を開いた藤田一照師に、禅と仏教の心について話を聞いていく。アメリカの禅にはすでに百年近い歴史があり、最初に鈴木大拙が伝えたといわれている。その後、一時はカ...
収録日:2024/08/09
追加日:2025/01/13
大人の学び・3つの心得=自由、世間が教科書、孤独を覚悟
「50歳からの勉強法」を学ぶ(1)大人の学びの心得三箇条
大人の学び、50歳からの勉強法について童門冬二氏に伺ったシリーズ講義。人生のプロセスをある程度終えてからの勉強の仕方として、童門氏は三つのポイントを挙げている。一つ目は「学びの姿勢は自由でいい」、二つ目は「教科書...
収録日:2020/01/09
追加日:2020/05/14
平々凡々も大事、慎まなくてはいけないのはヤンチャな行動
『孫子』を読む:行軍篇(2)4つの地形での戦い方:後編
前回に続き、戦いにおける4つの地形、その環境の具体的な注意点を示し、それらをビジネス戦略や人生の局面に応用する方法を解説していく第2話。川、沼地、平地、そして高地においての戦いの要点が語られているが、広い視野を持...
収録日:2020/10/09
追加日:2025/01/12
『なぜ働いていると本が読めなくなるのか』で追う近現代史
なぜ働いていると本が読めなくなるのか問答(1)読書と教養からみた日本の近現代史
『なぜ働いていると本が読めなくなるのか』(三宅香帆著、集英社新書)では、日本人の本の読み方の変遷を追うとともに、明治以降、日本人が読んできた本を知ることで、日本の世相や文化史を克明に伝えている。本講義では2回にわ...
収録日:2024/08/26
追加日:2024/10/06
『貞観政要』が人気…日本の経営幹部研修で好まれる理由
オリエント 東西の戦略史と現代経営論に学ぶ(5)東洋的リーダーシップ
年功序列の上下関係が根を張る日本型組織が、いきなりその体制を超分権型組織に切り替えるのは容易ではない。そこで今、日本の経営者が注目しているのが、部下からの忌憚ない助言の価値を説く『貞観政要』だ。これからの日本の...
収録日:2024/09/17
追加日:2025/01/10